令和5年3月16日(木)
土 筆 : つくしんぼ、つくづくし
トグサ科の多年草、杉菜の胞子草。
春の日に応えるように土手や道端に群生して、かわいい頭を
並べる土筆。
土から生えて筆の形をしているので、その名が付いた。
杉菜と一つの地下茎で繋がって居て、杉菜に先立って生殖茎
(胞子茎)を出し、これが土筆である。
その頭には六角形の亀の甲形のものがぎっしりと並んでいる。
日が経つとそこに割れ目が生まれ、その隙間から胞子(緑色
の粉)を煙のように飛び出させる。胞子は弾糸と呼ばれる翼
を開いて風に乗り飛んでいく。
肉色をした茎には、一節ごとに袴があるがこれは葉である。
土筆の頭部は いつしか透けて呆けてしまうが、土筆の出た
ての柔らかなうちに摘んで袴を取り茹で上げる。
和え物、酢のもの、煮物(卵とじ)や天婦羅等にして食べる。
また、佃煮にして保存食とする事もある。
少しほろ苦い味は野趣に富み、春先の楽しみの一つだ。
久しぶりに娘の家に立ち寄った折り、カミさんが直ぐ近くに
在る木曾川堤へ出かけた。
昼餉時になっても戻らず、スマホをかける。部屋の隅で鳴っ
て居り、やむなく探しに出る。
暫く土手の上を駅の方へ進むと、一町ほど前方に屈んでいる
姿が見えた。 辺りに人影はなく声をかける。
ビニール袋一杯の「つくしんぼ」、、、、、
呆れるも、つい笑いがこぼれた。
今日の1句
土手伝ひ隣町まで土筆摘み ヤギ爺