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Music Mania

No Music No Life

ライト

2021年12月18日 | 音楽
ネーナ「ライト」
ネーナの新作アルバムで、今現在どんな音楽をやってるのかわかる作品だ。
結論からいうと、80年代の頃の良さをうまく残しながら現代的なサウンドでやってる感じで、相変わらずポップだけどどこか哀愁漂う雰囲気は変わっていない。
声質は昔のままというわけにはいかず、少しハスキーになり声域も低くなってるけど、歌い方そのものにネーナらしさがある。
世界的にはとっくに過去のアーティストで、日本でも聴いてる人は少ないと思うけど、ドイツでは今も国民的スターらしい。
そのせいか大物としての貫禄みたいなのも感じる。
おそらく、ネーナの新作アルバムと知らずに聴いても「あれ?これネーナ?」と感じるくらいネーナらしさが健在なのは意外な収穫だった。

NENA | Zurück in die Zukunft [2020] (Offizielles HD Musikvideo)


ドゥービー・ブラザーズ「リベルテ」
ドゥービーも新作を出してきた。
今のドゥービーのメンバーはトム・ジョンストン、パット・シモンズ、ジョン・マクフィーで、マイケル・マクドナルドはいない。
ということは、初期のサザンロック路線になるわけで、これはこれでとてもドゥービーらしい内容になってる。
おそらく長年のファンが「ドゥービーの新作はこういうのを望みたい」という期待にそのまま答えてるような曲が並び、「それじゃないんだ」感がないのは凄い。
とくにパット・シモンズの曲は大陸的な大らかさのあるロックサウンドで、ちょっとだけブルース・スプリングスティーンっぽくもある。
まさに古き良き王道なアメリカンロックだ。

Oh Mexico


キング・クリムゾン「ミュージック・イズ・アオワ・フレンド」

キング・クリムゾンの今年のライブアルバムで、2021年ツアーの最終日ワシントン公演からを中心とした内容だ。
長らくクリムゾンは、新アルバムを出すと新曲全曲と前作、せいぜい前々作までの曲をやるライブを行い、昔の曲はほとんどやらなかった。
僕はそれはそれでとてもいいことだと思うけど、往年の名曲が全く演奏されないのもどうかと思ってた。
が、ここにきて引退の扉が見えてきたせいか、いよいよ進化を止めて、過去の清算をし始めたようである。
50年くらい絶対にやらなかった「宮殿」や「エピタフ」もやってるし、「21世紀の精神異常者」「太陽と戦慄」「スターレス」もやってる。
それらの名曲が「レベル5」なんかと一緒に演奏されてるのはとても感慨深い。

King Crimson - Indiscipline - Live in Mexico City

エド・シーラン

2021年12月05日 | 音楽
エド・シーランの最新作「=(イコールズ」を聴いた。
これをDLしたのは10月末だったので、発表されてすぐだったようだ。
彼の曲を聴くのは初めてだと思うけど、とても良かった。
グラミー賞の常連として名を馳せる理由がよくわかる。
とにかくポップで聴きやすく、こういうのが高い評価を得ていることに安心する。
僕は彼の名前は知ってたけど、やってる音楽も経歴もよくわからないので、少し調べてみたところ、めちゃくちゃスゴい人であることが判明。
これは納得ですわ、いや、ホント、マジで。

彼の曲を聴きながら近くの公園を散歩し秋の風景を見てると、ホッとしたり、しみじみしたり、キュンとしたりする。
甘い歌声が染み入り、青い空や赤い葉と同化する。
親しみやすいメロディと現代的だけど現代的すぎないアレンジが万人受けする予感がする。
ギターロックからパワーポップ、バラードなど、楽曲群がバラエティ豊かなのもいい。
いいアルバムです。
今年一番かも。

【和訳】The Joker And The Queen - Ed Sheeran


【和訳】Collide - Ed Sheeran

ディスカバークイーン その9

2021年12月04日 | 音楽


クイーンズ・クロニクル
西脇さんによるクイーン楽曲解説
今回はアルバム「ジャズ」から

「ムスターファ」
フレディの作詞作曲。
どこにもない変な曲で聴きどころ満載。
モノラルで始まり途中からステレオになって音量も上がってドカーンと展開する。
中東風の曲と言われてるけど、実際の中東にはこういう曲はあまりないらしい。

「ファット・ボトムド・ガールズ」
作詞作曲はブライアン。
コーラスにリバーブ処理がされていない。
重いリズムの理由は、実はドラムを2つ重ねている。
ベースはグリスを多用しているが、当時の弦は今の違い滑りが悪いので、実際大変だったと思われる。

「ジェラシー」
作詞作曲はフレディ。
この曲にはシタールみたいな音が聴こえるが、これはシタールではなく、エレキシタールでもない、アコースティックギターを改造したものらしい。
メロディラインは、あえてスケールから外れた音を使い、華やかさやアンニュイさを表現している。

「バイシクルレース」
作詞作曲はフレディで、これもどこにもない曲。
追いかけ録音(ジグザグ録音)をすることにより、せきたてるような雰囲気を出してるが、これでは息継ぎが出来ないので、ライブでは歌詞を少し省略している。
コーラスは何度も重ね合わせているが、リバーブをかけていない。
この違和感がこの曲のフックになっている。

「うちひしがれて」
作詞作曲はジョンで、転調がとても多い。
ワンコーラスの中にこんなに転調する曲は、楽曲としてのスキルが高いが、これはフレディの影響ではないだろうか。
それでもジョンらしく、ポップで聴きやすく仕上がっている。

「レット・ミー・エンターティン・ユー」
作詞作曲はフレディ。
ロジャーのドラムがボヘミアンラプソディーの間奏と同じになっている。
また、ドラムの音量調整が頻繁にされている。
これも違和感が曲のフックになっている。
A面最後の曲、当時はアナログレコードなので、最も内側に録音されているため、音量の関係でビッグエンディングには向いていないため、変な終わり方になっている。

「デッド・オン・タイム」
作詞作曲はブライアン。
ギターリフに対してベースはかなり違うフレーズを弾いているため、ファンキーで立体感あるサウンドになっている。
よくあるハードロックだとギターリフと同じフレーズを弾いたりするが、それだとかなりヘヴィな雰囲気になる。

「セヴン・デイズ」
ピアノのフレーズで、スケールにない音をあえて入れているため、その部分だけモアッとした感じに聞こえる。
これが普通にスケールに収まるフレーズにすると、ただの普通のポップスになってしまう。
歌詞にあわせてディミニッシュコードを使うなどの巧妙な作りになっている。

「ドリーマーズ・ボール」
作詞作曲はブライアン。
ブルースをベースとした楽曲。
前作にもブルース調の曲はあったが、今回の方がさらにジャジーな仕上がりになっている。

「ファン・イット」
作詞作曲はロジャー。
クイーンに本格的なファンクを持ち込んだ曲で、ドラムサウンドもディスコ調。
ギターもクリアなカッティングでファンキーな音色を出している。
パーカッションシンセを導入して面白い効果音を入れている。

「去りがたき家」
作詞作曲はブライアン。
アッパー・ストラクチャー・トライアドという和声が、イントロや間奏で使われていて、ロックバンドではあまり使われないコード。
ルートはそのままに、別の三和音が重ねられていき、コードが変わるごとに景色が変わっていく。
例えばホルストの惑星「火星」やスターウォーズのテーマなどに使われている。
ブライアンは天文学者なので、宇宙的なサウンドを目指したのかもしれない。

「ドント・ストップ・ミー・ナウ」
作詞作曲はフレディでシングル曲。
この曲もジグザグ録音で、多重録音のコーラスにリバーブは無し。
通常は4小節単位で曲が進行するものだが、この曲は違っていて、5小節とか9小節とか変わった進行になっている。
それでありながら、不自然に聴こえないというのは魔法のような凄みがある。

「モア・オブ・ザット・ジャズ」
作詞作曲はロジャーで、ボーカルもロジャー。 
ロジャーの高音シャウトが聴ける。
途中でこのアルバムの曲のコラージュが入る。
全ての曲が入ってるわけではないので、おそらくこの曲のレコーディング時点で出来上がっていたのがこれらの曲だと思われる。

パッパラー川合のよろず相談室

50代女性からの相談。
洋服をえらぶときいつも悩んでしまう。
いつも似たような服を選んでしまう。
皆さんはどのようにお洋服を選んでますか?

服を買いに行ったとき、店員さんや家族、友達など、人に選んでもらうのはどうか?
それと、服にそこまでこだわる必要はないのでは?
ジョン・ディーコンは、ロックスターなのに地味な服を着ている。
というわけで、服なんてなんでもいい、ジョンを見習え。
服を買いに行くなら、自分ではなく人に選んでもらえ。
このお悩みに効きそうなクイーン曲は「地獄へ道連れ」。

今週のゲスト、のまぐちひろしさん(ベーシスト)

洋楽歌詞解説家の朝日さんの紹介による、クイーン好きのベーシスト。
中学生のときに「ホット・スペース」を聴いたのがクイーンとの出会い。
プロミュージシャンの傍ら、クイーンのコピーバンドでベースを弾いている。
楽器はフェンダープレジションベースを使っているが、これもジョン・ディーコンの影響。
ベースを弾くようになったきっかけは、他に弾く人がいなかったから。
ジョンっぽい雰囲気を出すコツは、普通でいること。
ベーシストはこだわりの強い人が多くて、ベーシストが集まると、機材とか弦の材質とか、細かいところで深い話になる。
今はバンドではなくソロベーシストという人もいるが、昔はジャンケンで負けた人がやる楽器みたいな感覚だった。
ジョンの使っていた弦はフラットワウンドというツルツルのものを使っていて、甘い音がする。
クイーン中期以降、ベースのフレーズが目立つようになるが、音色が甘いので、ベースが暴れてもボーカルとぶつからない。

コピーバンド選手権
ゲスト審査員はパッパラー川合

34組の中から10組がノミネート。
子供からプロミュージシャンまで、老若男女が参加する企画だが、今回は還暦前後の人のエントリーが多かった。
段々とレベルが上がってきている。
ただ映像は面白いのに、ラジオでは伝わっていない部がある。
コピーバンド選手権とはいっても、バンドでの参加はあまりない。
瓶笛でのハーモニーや一人多重録音など、誰でも参加できる。



影が薄くなってきた気がする名盤

2021年11月28日 | 音楽
少し前、みのミュージックで「影が薄くなってきた気がする名盤」というランキングが発表された。
これをみると「ああ、なるほど」と思うようなアルバムが多くて、いろいろ納得出来たように思う。
というのも、この「影の薄くなった名盤」のなかに、僕が以前書いた「洋楽名盤100」に含まれているアルバムやアーティストが多く含まれているのである。
 
僕が「洋楽名盤100」を書いたのは10年以上前である。
2006年から書き始めて2008年に完了したので、完全に一昔前の話なのだ。

具体的にいうと、70年代のハードロックやプログレッシブロックやブルースロックのアルバムが多い。
ディープパープルやレインボーは、僕は取り上げてなかったけど10年以上前の名盤ランキングでは常連だったし、UFO、シンリジィ、キッス、エアロスミス、マウンテン、アイアンメイデン、ジューダスプリースト、イエス、ELP、ルネッサンス、UK、エイジア、ジャーニー、TOTO、ジャニスジョプリン、クリーム、ジェフベック、ジェファーソンエアプレイン、ザバンド、オールマンブラザーズバンド、Tレックス、ダイアーストレイツ、デュランデュランなど、僕が当時取り上げたアルバムというかアーティストがズラリと並ぶ。
さらにいうと、これは日本独自かもしれないけれど、「クイーン2」「レット。イット・ビー」なんかも最近は評価されてない気がする。
これはみの氏もいってるが、ギター中心のロックの影が薄くなってきているんだと思う。
今、圧倒的に強いのはヒップホップだ。
日本国内の音楽事情だけ見てるとわかりにくいけど、世界的には完全にヒップホップの天下である。
今現在の音楽シーンへの経緯という視点から過去のアルバムを辿った場合、どうしてもギターロックのアルバムはふるいにかけられるのだろう。
それでも、これらのアルバムは今も聴いてる人は多いし、名盤としての価値が下がったわけではない。

この動画のコメント欄も面白い。
「ことごとく俺の好きなアルバムが出てきて涙を禁じ得ない」といってる人もいて、おそらく僕と同世代か少し上の世代なんだろうけど、すごくよくわかる。
この影の薄くなったアルバムは今も大好きな人がいっぱいいて、彼らは今もしょっちゅう聴いてるのである。

時代は繰り返す。
再びギターロックの時代が来たとき、これらのアルバムはまた再評価されるだろう、と期待したい。

影が薄くなってきた気がする名盤【1-50】


影が薄くなってきた気がする名盤【51-100】

最強ギタリスト決定戦!

2021年11月14日 | 音楽
前のライブのとき、お店から「GUITARIST CLASH 2022」というイベントのお誘いがあった。
これの内容がすごい。

くじ引きでベース・ドラムメンバーを確定。
簡単な打ち合わせ・セッティング後3分間演奏。
(ラスト30秒は赤い照明)
出演者・観客の投票で最強ギタリストを決定。
配信・ネット投票予定有り


うわぁ、、、これね、いくらなんでもこんなのにエントリー出来ないでしょ。
「我こそは最強ギタリスト、かかってきなさい!」みたいな人が出るような祭典、僕はそこまで自惚れてません。
最強ギタリストということなので、若い人たちが目標となるであろう30代、よくいってアラフォーくらいの人がエントリーして、その中で上手い人が優勝すればいい。
僕みたいなアラフィフ、しかもヘタクソみたいな人が出てはいけないのだ。
それに、僕レベルの人が最強ギタリスト決定戦にエントリーなんかしてると、三重のギタリストってレベル低いよね、とみんなに迷惑をかける恐れもある。
せっかくお誘いいただいたのはいいけど、お断りさせていただきました。



それともう一つ、面白い話のお誘いがあって、そちらは承諾しました。
詳しくは11月27日のブログで紹介します。

そのもう一つの面白い話の関係で、僕となっちゃんとユキちゃんの3人でケイオスへ行った。
用事は滞りなく終わって、そのあといろいろ喋っていたのだが、あるダメなバンドマンの話題があった。

そのバンドマンはドラマーで一年ほど前にあるバンドに加入したという。
前任ドラマーの後釜として入ったので、バンドのレパートリーを覚えてマスターしなければならない。
しかし、加入から1年経った今もまだ曲をぜんぜん覚えておらず、リハが出来ないらしい。
もちろんライブの予定もない。

こういうとき僕は思う。
先にライブの日程を決めてしまえばいいのに、と。

来週ライブとか、急すぎるのはダメだけど、3ヶ月先くらいで予定を組んじゃえば、曲を覚えざるをえないし、練習もがんばるだろう。
それでも覚えない、覚えられない、ムリというのなら、その人には辞めてもらうしかないし、辞めてもらういい理由にもなる。

上手くなったらライブをしようなんて言ってたら、いつまで経っても上手くなんてならないと思う。
とくに、いつまでも曲をきちんと覚えてこない人や、日々の個人練習をちゃんとやってない人は、どうしても自分に甘くなるので、永遠に上手くならない。
経験上、ライブを重ねなければバンドとしてスキルアップは出来ないと思う。
最初からライブを練習として利用したり、ミスってもOKみたいな気持ちでいるのはダメで、真剣にやってこそライブは最も効果的な練習になり得ると思う。

話は最強ギタリスト決定戦に戻るが、10代とか大学生くらいの人で、腕に自信のある人は、ぜひエントリーしたほうがいい。
他人から見てどうかではなく、自分が勝手に上手いと思ってるだけの人もエントリーすればいい。
技術力がないのに天狗になってる人はその鼻をへし折られたらいい勉強になるし、ホントは上手いけど謙虚な人は自信がもてるようになるかもしれないしで、とても良い経験が出来ると思う。