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Music Mania

No Music No Life

グラミー賞

2021年03月21日 | 音楽
今年のグラミー賞は面白いものだった。
BTSの受賞がなかったのはとても残念だったが、ノミネートされただけでも偉業であることは間違いない。

結果としては

・レコード賞
 ビリー・アイリッシュ
 「エヴリシング・アイ・ウォンテッド」

・アルバム賞
 テイラー・スイフト
 「フォークロア」

・楽曲賞
 ハー
 「アイ・キャント・ブリーズ」

・新人賞
 ミーガン・ジー・スタリオン

・ポップグループ賞
 レディー・ガガ&アリアナ・グランデ
 『レイン・オン・ミー」

・ポップソロ賞
 ハリー・スタイル
 「ウォーターメロン・シュガー」

・ポップアルバム賞
 デュア・リパ
 「フューチャー・ノスタルジア」

楽曲賞と新人賞以外は全て知ってる曲、知ってるアルバムだなんて、いったい何十年ぶりのことだろう。
とくにテイラーの「フォークロア」とデュアの「フューチャーノスタルジア」は納得の受賞である。

2011年のグラミー賞でB’zの松本孝弘がラリー・カールトンとの共作で最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞したことがあった。
ただこの素晴らしいニュースは、あまり日本では盛り上がってなかった気がする。
この件をブログ記事にしていなかった僕も同罪だけど、今思うともっと熱狂しても良かったと思う。
一部のロックファンには、あの受賞はラリーのおかげで松本孝弘の功績ではないなどと、信じられないくらいバカな発言をしてる人もいた。
僕はB’zのファンではないけど(いずれB'zを聴かねばと思いながらまだ聴けてない)日本のロックギタリストが世界で認められるのは素晴らしいことだ。
最近だとBABYMETALが世界的な人気なのに、肝心の日本ではあまり盛り上がっておらず、メタル専門誌ですらついこの間まで無視してたという。
また、海外の一流アーティストと日本のアーティストがコラボしたり、ライブで共演することに対し、拒絶反応する人もいる。
こんなことでは、次に日本からグラミー受賞者が出るのはいつになることやら。

2月のヘヴィローテーション

2021年02月28日 | 音楽
フーファイターズのニューアルバム、「メディシン・アット・ミッドナイト」



僕はフーファイターズをきちんと聴くのは初めてで、もっとグランジみたいな感じかと思ったら普通のロックだった。
ちょっとハードなアメリカンロックという感じで、変なアクもなくロック好きなら誰でも悪くないと感じる音だろう。
ただ、今のアメリカじゃ普通のアメリカンロックはもう普通ではないようだけど。

Foo Fighters - Cloudspotter (Visualizer)


スウィーピングプロミス「ハンガー・フォー・ア・ウェイ・アウト」



これ、みのミュージックが昨年のベストに選んでたアルバムで、全く知らないバンドだったので聴いてみた。
そしたら、あまりにもチープで適当で、ほとんど「70年代のアマチュアバンドのデモテープ」みたいな音だった。
録音はモノラルである。
ある意味すごくロックだし、若さあふれるというより稚拙な演奏も味がある。
でもさ、これを年間ベストに選んだらアカンのと違いますか?
それってロックの進化を否定してることなりません?

Sweeping Promises - Hunger for a Way Out


ラナ・デル・レイ「ボーン・トゥ・ダイ」



2012年のアルバムで、ベストセラーランキングに上がってきてるアルバムなので聴いてみた。
ちょっと異様な雰囲気のポップスで、とてもメロディアスなのが良い。
ノリで聞かせるタイプではなく、しっかりメロディで聴くものを捉える正統派だ。
アルバム全体に漂う退廃的な雰囲気は、終始バックに流れる叫び声のSEだ。
好き嫌いが別れるところだと思うが、これがいいスパイスとなってるのは間違いない。

Lana Del Rey - Born To Die (Official Music Video)


カニエ・ウエスト「ライフ・オブ・パブロ」



苦手なヒップホップ/ラップだけど、なんとかして克服したいと思ってる。
それで、この手の音楽のファンが選ぶマストとされるアルバムを聴いてるのだけど、なかなかピンとこない。
そんななか、ようやく突破口となるかもしれないアルバムに出会った。
カニエ・ウエストという名前は知ってた。
ラッパーというのも知ってたけど、聴くの初めてだ。
ラップだけどメロディもコード進行もあって聴きやすい。
そして普段こういうのを聴かない人間からすると、とても新鮮に聴こえる。
ワンコードの曲もあるけど、バックに流れるリフがいいのでけっこう聴ける。

FML


アーロ・パークス「コラプスド・イン・サンビームス」



今月初めにも書いたけど、お気に入りのアルバムだ。
カニエ・ウエストが典型的なヒップホップだとすると、アーロ・パークスはロックに聴こえる。
僕のようなロック脳の人間にはとてもとっつきやすい音楽だと思う。

Arlo Parks - Caroline [Live on Graham Norton]

アーロ・パークス

2021年02月07日 | 音楽
先月末に発表されたアーロ・パークスという人のデビューアルバムを聴いている。
昨年の夏くらいから、若手からベテランまで新作アルバムをよく聴いてるけど、一番いいかもしれない。
聴き始めてすぐ「これはいい」と感じて、何回聴いてもいいと感じてる。

アーロ・パークスという人については、20歳の女性ということ以外、何も知らない。
ロンドンを中心に活躍してるシンガーソングライターらしい。
Apple Musicのジャンル分けには、R&B/ソウルとなってるけど、僕はちょっと違うと思ってる。
どちらかというとオルタナティブだろう。
ビリー・アイリッシュやフィービー・ブレジャーズがオルタナティブなら、アーロ・パークスもオルタナティブだ。
で、そのサウンドの雰囲気から、僕には昔のブリティッシュロックを感じる。
もっとピンポイントでいえば、60年代半ばから後半あたりのブリティッシュサイケに通じるものを感じる。

最近のアルバムに有りがちだけど、アルバム全体のカラーが統一されていて、どの曲もシンプルでクールだ。
とくにリズム隊の存在感が際立っていて、その分上物が必要最低限で構成される。
コード進行もメロディラインも難解ではなく、聴く人を選ばないと思う。
世界的な評価はまだよくわからないけど、ヒップホップ一辺倒のポップ業界に一石を投じる形になって欲しいものだ。

Arlo Parks - Hurt (Official Video)

マービン・ゲイ

2021年01月23日 | 音楽
今月のアルバム3枚。

マービン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイング・オン」



名盤中の名盤と誉高いアルバムだけど、僕は初めて聴いた。
なんといってもローリングストーン誌の偉大な名盤1位である。
アビーロードもペットサウンズも狂気もネバーマインドもおさえて、堂々の1位と来れば、それは是が非でも聴かねばならないのである。
というわけでアルバムを再生したら、9曲39分間、とても心地いいグループに包まれることになった。
さわやかで、春の暖かな日差しと、若葉の匂いを感じるような楽曲軍だけど、詩の内容は社会へのメッセージ色が濃いと言われる。
ただ、このアルバムがここまで評価が高い理由はまだわからない。
そんなに軽いアルバムではないようなので、さらなる聴き込みが必要と思われる。

Marvin Gaye - Mercy Mercy Me (The Ecology) [playlist-friendly]




ラヴァーン・ベイカー「ベリー・ベスト・オブ」



キング・オブ・ロックンロールといえばエルビス・プレスリー、ロックンロールに別名を与えるとすればチャック・ベリー、そしてロックンロールの女帝といえばラヴァーン・ベイカーである。
当ブログでラヴァーン・ベイカーを取り上げるのは2回目だけど、実はあまりよく知らない。
なので、手っ取り早く知るためにベストを聴いたら、僕の想像以上にロックンロールしていて良かった。
ロックンロールとはいっても、かなり初期の創成期といえるくらいの時期なので、アップテンポのジャズポップといった感じだ。
バラードやポップスやブルースもあって、ソウルフルなボーカルがとてもいい。

1961 HITS ARCHIVE: Saved - Lavern Baker



ジョージ・ベンソン「ブリージン」



80年代初め頃、ジョージ・ベンソンは日本でもかなり人気が高かった。
この頃は僕もこの手のポップなフュージョンが好きでよく高中正義とか聴いてたけど、ジョージ・ベンソンもずっと聴きたいと思ってた。
けどレコードを買う勇気がないし、周りでも持ってる人がいなかったので聴けなかったのだった。
あれから40年近く経過して、ようやくジョージ・ベンソンを聴いたんだけど、とても良かった。
もしあの頃このレコードを買ってたらかなりハマっていたことだろう。
内容は想像以上にポップで、さわやかなポップフュージョンだ。
実はこのアルバムは1976年発表で、意外に古い。
でもサウンド的にはすでに80年代の音である。
おそらく高中正義はジョージ・ベンソンの影響をかなり受けてるのではないだろうか。

George Benson - Breezin' (1976).wmv


チープスリルは擬似ライブ

2021年01月09日 | 音楽
なんだかんだ言いながらも、岸谷香のラジオ番組「アン・ロック・ザ・ハート」を毎週聴いている。
この番組のいいところは、オンエア曲がきちんと最後まで流れるところである。
もちろん岸谷香のトークもいい。
同い年なので、80年代に聴いた音楽、見た映画、その他共通点が多くて親近感があるし、元々岸谷(奥居)香の音楽が好きだったので、楽しく聴いている。
オンエアされる音楽も思わず「今、それかけるか?」とつっこみたくなるような、「バックインブラック」とか「キャプテンネモ」とかが平気で流れる。
昨年の年末にはジャニスの「ポールアンドチェーン」がフルで(10分近くある)流れて感動した。
いくつになっても本物のロック姉さんだ。

で、ジャニスの、正確にいうとビッグブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの「ポールアンドチェーン」は、アルバム「チープスリル」に入ってるんだけど、このアルバムって実はライブじゃないそうだ。
演奏の荒さといい、ジャニスのテンションの高さといい、もちろんお客さんの拍手とか歓声も入ってて、僕はライブアルバムだと信じて疑ってなかった。

真相はこうだ、
本当はホンモノのライブアルバムとして発表するつもりで、ライブレコーディングされたもののあまりに演奏のミスが多くて、もはやスタジオで修正出来るレベルではなかったらしい。
それで、修正するよりスタジオで演奏し直した方が早いということで、擬似ライブが作られたそうだ。
そのため、スタジオにライブ用のPAが持ち込まれ、スタッフは場を盛り上げるため拍手したり叫んだりホイッスルを吹いたりしたという。
ジャニスのテンションの高さは、おそらくドラッグによるもので、多分メンバー全員そうなのだろう。

昔はライブアルバムはスタジオで修正するのが当たり前で、モノによってはほとんどスタジオで撮り直されていたり、あるいは曲数を揃えるためにスタジオで擬似ライブ録音されることはよくあった。
とはいえ、ライブ盤として出されるアルバムが全て一からスタジオ録音というのは珍しい。
というか、これ以外知らない。

ビッグブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーは、Apple musicではサイケに分類される。
僕の中ではブルースロックだと思ってたけど、ドラッグの影響やフリーセックス(ジャニスはメンバー全員と関係をもってたらしい)などヒッピームーブメントの中心にいたからなのだろうか。