安保関連法案 衆議院可決

写真は、池上 彰「超訳 日本国憲法」新潮新書 780円。

眠れぬ夜、私は妄想する。日本国総理大臣が国連で演説する様を。今の日本国総理大臣は、安倍晋三である。したがって、私の妄想の主役は内閣総理大臣安倍晋三と成る。舞台は国連総会、ブラジル、アメリカ、ドイツ、につぎ4番目に登壇した安倍晋三。

「先ず、日本国総理大臣として、国連のこの場で発言する機会を与えて頂いた議長に感謝致します。初めにひとつの条文を朗読いたします。第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。今、私(わたくし)が読み上げたものは日本国憲法第9条であります。日本は先の大戦において、アジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えました、また自国に於いては320万人もの尊い命を失いました。その反省を踏まえて、日本国は平和憲法を手にし、二度と戦争をしないと誓いました。そして、すべてを失った焼け跡から新たな一歩踏み出したのです。私(わたくし)はその先人達の努力に敬意を表するものであります。戦後70年、日本は一滴の血も流すことなく、平和を享受してまいりました。一方、戦争や紛争は絶えることありません。日本国民が誠実に希求した、正義と秩序を基調とする国際平和は一向に訪れる気配はありません。日本国民は自信を失いかけました。一国平和主義ではないのか、やはり外に出て血を流さなければ国際社会の一員と成れないのか、国際平和などという理想は捨て、現実を見つめる必要があるのではないのか。政治とは多くは現実の積み重ねであります。理想は現実によって多くは、踏みにじられるものです。しかし、私(わたくし)は思うのであります、政治こそが、理想を実現する手段であると。議長、私 (わたくし)は提案します。国連憲章51条の集団的自衛権を排し、国連加盟国の戦争を禁じた本来の姿に戻すことであります。困難な道筋でありますが、それが国際平和という理想への一歩であると私(わたくし)は信じます。議長。私(わたくし)は宣言します、日本国は今後も憲法第9条を堅持してまいります。しかし、日本の主権を侵害する者があるなら、日本国民は果敢にそれと戦うものであります。その為の智慧と力と誇りを充分、保持するものであります。国際平和という理想を実現するには何が必要なのか、私(わたくし)は、ひとつの言葉を思います、「和を以て貴しとなす」日本の古き為政者が残した言葉であります。和とは人を思いやる心であります。和とは人の立場に立つことであります。和とはまさに寛容の心であります。日本人は古来より、様々ものと共生し、寛容の心を育んでまいりました。今、国際社会が必要としているものは正にこの「和」であると私(わたくし)は信じます。日本は今後もこの「和」を心に刻み国際貢献に尽くしてまいります。議長。私(わたくし)はさらに宣言します。安倍晋三及び日本の優れた官僚達そして何より日本国民一人一人が胸を張り、そして何よりも平和を望んでやまない今上天皇と手を携え、世界の国々が第9条を持てる日を夢見て、貢献していくことをここに誓います。御静聴ありがとうございました。」深々と頭を下げる日本国総理大臣安倍晋三。カメラはオバマ大統領を映し出す。少しあきれ顏。カメラはスパンして憮然とした習近平を映し出す。議場中央やや左側にいたプラユット タイ国首相が立ち上がり拍手を始める。それに促されるように次々に人々が立ち上がり拍手を始める。仕方なさそうに立ち上がり拍手を始めるオバマ大統領。習近平とパク クネ韓国大統領はまだ立たない。鳴り止まぬ拍手が議場を満たす。まずパク・クネ韓国大統領が苦笑しながら立ち上がり拍手を始める。次に習近平中国国家主席が立ち上がり、無表情のまま拍手を始める。それを確認するかのように再び深々と頭を下げた日本国総理大臣安倍晋三。拍手の波が最高潮に達した。カメラは満足気に微笑む安倍晋三の横顔を映し出す。

こんなことあるはずないか。

妄想はここで終わり、私は深い眠りに就く。

今度は、見果てぬ夢を見ながら。

伝説にならなかった男

写真はダクトに首を突っ込んで一心不乱に掃除をするチョウさん。伝説にならなかった男、中国系マレーシア人、奥様は日本人、一児のパパ。ある日の昼時の出来事。私はラーメンと餃子、チョウさんは麻婆豆腐定食を注文。しばし待つあいだ。

「社長、僕、良かったよ、大空きて、感謝してるよ」

そうでしょう、そうでしょう、私に感謝してるのチョウさん。私は心の中でニンマリ。

「僕、ピエールさん、感謝してるよ」

私じゃなくて、いきなりそっちかよ。まあ仕方ないとして、次は誰、誰チョウさん。

「僕、小久保さん、感謝してるよ、ありがたい、思ってるよ」

また、私じゃなくて、今度もそっちかよ。そこに、ラーメンと餃子と麻婆豆腐定食が到着、今度は食べながら。チョウさんいるでしょ、もっとみじかに。

「僕、高野さん、尊敬してるよ、仕事いろいろ教えてくれたよ」

また、私じゃなくて、今度もそっちかよ。尊敬するなら他にもいるでしょ。チョウさんほら、視線を私に向け考え込むチョウさん。餃子1個あげるから良～く考えて、チョウさん、ほら、もっとみじかに。

「もう、いないあるよ」

いるだろ、ちょう、もっと尊敬して、感謝しなくちゃいけない人が、しかも目の前に。餃子もう一つあげるから良～く考えろ、ちょうさん。困った顔をして私を見つめるちょうさん。

「光武さん、忘れてたよ、僕、いっぱい、感謝、尊敬してるよ」

まだ、私じゃなくて、今度はあっちかよ。仕方がない、最大のヒントだちょうさん大きくせき払いを3回する私。

「大丈夫か社長、水飲むか」

さらにヒントだ。ニンニンしてちょうさんを見つめる私。

「、、、、、、、、、、、、、」

さらにせき払いを3回。みるみるうちにちょうさんの顔が赤くなる。

「ごめんなさい、ほんと、ごめんなさい」

ひたすらあやまり続けるちょうさん。そんなに謝らないでちょうさん。最後にとっておいたチャーシューあげるから、食べて。

 

厨房排気ダクト清掃

写真は煙突掃除を始めるコウノスケ。本日は厨房排気ダクト清掃と言うよりは、薪釜の煙突掃除。

先ずは養生。ビニールシートで床や壁や什器を養生する。

シンクを養生するジョニーさん。任せたぜ。

薪釜の中はこんな感じ。

煙突の中はこんな感じ。

煙突の中こんな感じ。(2枚目)

煙突の中はこんな感じ。(3枚目)付着した煤が半分くらい煙突を塞いでいる。

集塵機仮設。こいつで煙突の中の煤を吸い集める。

フレキシブルダクト伸ばして、さらに伸ばして。

階段も降ろして、煙突に接続する。

発電機で集塵機を動かし、コンプレッサーを起動する。

高圧エアーを噴射して先端のゴムチューブを暴れさせ、煙突に付着した煤を剥がし、砕き、飛ばして、集塵機で回収する。

ゴムチューブを煙突に突っ込むコウノスケ。

華麗にゴムチューブを操る私。

薪釜の中はＫ口が掃除機かけ。大空の秘密兵器、どんなに狭いところでも怯まず突進する男。

掃除機かけ終了。お疲れ「グチ」

煙突の中、煤回収後。

煙突を半分塞いでいた、煤も回収。作業終了。

コウノスケ、帰るよ。

伝説の男(ああ言えばこう言う男 ゾエ)

どれだけの知識と屁理屈が詰まっているのか計り知れないゾエの頭。ああ言えばこう言う男ゾエ。午後から助っ人として他の現場に行くＫ林がゾエをつかまえる。

「夜現で使うから、コードリールドラムとブレーカー持って帰ってきて、頼んだよ」

返事はなく、肯く様な仕草のゾエを私は見ていた。午後からもひと山、ふた山あり作業終了。明日も同じ現場、資材はそのまま置いていける。さあ帰ろう、車に乗り込む私達、運転手はゾエ。しばらくして、k林の言葉を思い出した私。

「そう言えば、ゾエ、頼まれてたもの積んだ？」

「誰が誰に何を頼んだんですか？」ああ言えばこう言うゾエ。

「k林がゾエに、コードリールとブレーカーを持って帰ってきてと頼んでいた」

「？。何の話ですか」

「コードリールとブレーカー積んでないんだ」

「頼まれた覚えがないので、当然積んでいません」

「昼前に、k林から頼まれたの覚えてないのか」

「まったく記憶にございません」お前はどこかの政治家か。まったく悪びれることのないゾエ。

「どうするのコードリールとブレーカー」

「頼まれた覚えがないので、どうしようもありません」反省どころか開き直るゾエ。

「頼まれた覚えがないので、反省の仕様がありません」ああ言えばこう言うゾエ。

また別の日、私とゾエで大きな器具を取り付けていた。

「右にちょっと動かして」

「右とは、八木さんからみた右ですか？ちょっととは何センチですか？」ああ言えばこう言うゾエ。

「右とは、ゾエからみた右で、ちょっととは3センチ5ミリこと」

「3センチ5ミリなんて計れませんから、ちょうと動かします」ああ言えばこう言うゾエ。初めから黙ってそうしなさい。

またある日。下の駐車場で配管を洗っているゾエ。

「飯行くぞ」と優しく声をかける私。

「行きません」

「2500円の鰻重奢ってやるから行こう」とさらに優しく声をかける私。

「行きません」

なにを！社長が飯を、しかも鰻重を奢ってやると言っているのに、行きませんとはどういう了見だ。説明しやがれ。

それでは説明します。先ずここは駐車場ですので、いつ車が戻ってくるかも知れませんから、食事に行くならいったん片ずけなければいけません、それに7分。作業服が汚れているので、食事に行くなら、上に上がって着替えなければいけません、それに3分。そして食事に30分、その間にやれお新香を先に喰うなとか、山椒は鰻とごはんの間にかけろとか、やれ早く食べろとか、五月蠅く言われるのは目に見えているので私にとってまったくメリットがありません。それに40分もあればこの仕事は終わります。そして家に帰って早く寝たいです。よく分かりました。じゃ40分待つよ！なんなら手伝いましょうか。一緒に食べようよごはん。

「行きません」ああ言えばこう言うゾエは頑なだ。私はひとりで鰻重を食べた。

とある現場で。

「ゾエそこ さらりとでいいぞ」と優しく声をかける私。

「さらりとは、どれぐらいさらりですか？」

「あなたが昨日山の手線車内で女の人のお尻を触った位のさらりだよ」

「いい加減な事ばかり言うと、訴えますよ。最高裁まで行きますよ」お前はどこかの告訴おばさんか。ああ楽しい、明日はなにしてゾエと遊ぼうかな。

 

 

ディスプレー下さい。

写真はウインドーを飾るディスプレー。これはパソコンの話ではなく買い物の話だ。

吹き出し口のボックスの保温材が一部剥がれていた。スプレーのりで補修しようと、車を探したけれども4号車だったので、無かった。仕方ないので買いに行くことにした。さいわいここは新宿 文化服装学園近く、直ぐにデザイン用品の店先にスプレーのりを発見。舶来ものらしく日本語の表示はない。そのスプレーのりを手にしてレジに急ぐ私。

「これ下さい」

「ディスプレーなので、少しお待ちください」

先を急ぐ私は、

「これでいいからください」

「ディスプレーなので、交換します」

ディスプレーのり。よくくっ付きそうな名前だ。

「この、ディスプレーのりでいいからください」

「、、、、、、、、」

「、、、、、、、、、」見つめ合うふたり。

「見本なので、交換します」

見本なの、早く言ってよそれ！