たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

核開発は固有の権利?

2006-09-03 14:59:07 | Weblog
 国連安保理がイランに求めていたウラン濃縮関連活動の停止に対し、イランのアハマディネジャド大統領はこれに応じず、演説で核開発継続の姿勢を強調した。その中で「核開発は固有の権利」であると主張している。
 国連が核拡散を防止するため、未だ核を保有していない国が、核兵器を開発することを禁じ、これに従わない場合は経済上の制裁措置を加えるとしたところで、イランのような石油産出国には効き目がない。イランの石油に依存している国は、もし制裁措置に協力してイランからの石油が止まってしまったらその影響は計り知れない。アメリカが直ちに制裁に踏み切ると言ったところで、そうした国々は容易に応ずることはできない。
 そんな事情を見透かすように、イランは予め条件をつけない話合いは今後も続けると言っている。話合いを続ける間に核開発を促進してしまおうとの意図が見える。核爆弾は保有してしまえば核保有国として国際的立場が有利になると考えているようだ。北朝鮮にしても同様だ。
 こうなってくると各国の良識に依存するところが大きい国連の役割は脆弱なものとなる。国連の決議に従わない場合は武力によって解決できるという強力な手段が担保されていなければ国連決議は有効に働かないのが悲しいかな現実だ。しかし、この国連決議も言ってみれば各国の国情、国益の妥協の産物に他ならない。世界が一つの統一国家になるまではこうした問題は解決ができないのかも知れない。