たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

滋賀県新知事苦戦

2006-09-10 11:36:58 | Weblog
 新幹線新駅建設凍結を掲げて当選し1カ月余りになる嘉田新滋賀県知事はその後この問題にどう取り組んでいるか。新聞報道によれば新駅凍結に対する地元の反対を説得するのは容易ではない。新駅が建設される栗東市では、既に駅前の地域で土地区画整理が進んでおり地権者200数十人の仮換地手続きも終わっており、これを元に戻すことなど考えられないのが原状のようだ。
 滋賀県全体から見れば新駅建設は県の一部地域の問題であり、直接的には関係のない多くの県民は、「そんな新駅に多額の県費を支出するのはもったいないと思わないか」と問われればそうだそうだということになるだろう。それが新駅凍結を訴えて立候補した嘉田しへの得票につながったと思われる。
 新駅凍結を掲げて当選したのだから凍結は県民の判断だと言われてもいるがそんなに単純に判断してよいか。新駅建設決定までには数多くの民主的な手続きが積重ねられてきており、これら一連の行為は県民の判断に基づいてなされてきたものといえる。これを否定するなら、代表制民主主義を否定することになる。
 もっぱら有権者の情緒的な感情に基づいて行う政治は早晩行き詰まり、そこには混乱のみが残る。