たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

根室漁船第31吉新丸船長帰国か

2006-09-19 12:45:32 | Weblog
 報道(中日新聞朝刊)によるとロシア国境侵犯と密漁の疑いでロシア警備艇に銃撃され、拿捕された漁船第31吉新丸の坂下登船長は、21日北方領土・国後島で開かれる初公判で、証拠を考慮せず有罪を認め、罰金を支払って帰国するという内容の司法取引に応じたという。これに応じない場合、審理が延々と続く可能性があり、早期帰国を望む坂下船長はこの司法取引を選択したようだ。罰金は国境侵犯罪の86万円と密漁罪の215万円だという。
 歯舞・色丹・国後・択捉の北方四島は本来日本固有の領土であったが、先の大戦の敗戦直前に日本に対し宣戦布告した旧ソ連によって占領され、ソ連の領土とされた。その後の返還交渉は実質的な進捗のないまま現在に至っている。この海域は漁業資源が豊富な漁場となっており、今までも度々領海侵犯などの事件が起きている。
 国際法上はともかくとして、日本にとって昔から漁場としてきた海域に、戦後突然国境線が敷かれ、たまたまそれを侵した漁船が銃撃までされて拿捕されることは理解に苦しむ。やはり国際関係は力(武力)によってその優位が決まるのか。