〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

拾い読み備忘録(108)

2016年05月15日 19時31分25秒 | 小説
 夏は叫喚と太陽で港をみたしていた。十一時半だった。一日がその中心から中身をさらけだし、その熱気の重みで波止場を押し潰していた。アルジェの商工会議所の倉庫の前では、黒い船体と赤い煙突の≪シアフィノ号≫が小麦の袋を陸揚げしていた。そのこまかい埃の匂いが、熱い太陽で果肉のはじけたコールタールの、あの吐き気をもよおさせる匂いとまじり合っていた。ニスとアニス酒の香りがたちこめる小さなバラックの前では、男たちが酒を飲み、赤シャツを着たアラブ人の軽業師たちが、光が弾む海を前に、燃えるような舗石の上で彼らの肉体をくりかえし回転させていた。そうした彼らを見ようともしないで、袋をかついだ波止場人足たちは、波止場から荷揚げ甲板に渡された弾力的な二枚の板の上を、往ったり来たりしていた。………
「幸福な死」アルベール・カミュ 高畠正明訳 新潮社 1972年
                           富翁
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永日三句(3)

2016年05月15日 15時31分45秒 | 宗教
てくてくてくてく、1万歩。
サイダーが美味い。

梅雨の前 日中ぽかぽか 朝夕涼し
流れ者 朝顔双葉 ただひとつ
新品の エアコン効く効く ばっちりよ
安楽
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