明日から八月ですね

あと五つ 月が過ぎれば 年の末
夏は辛いが ゆっくり過ぎよ
夏空は と歌いはじめ 腰さする
雲を追いかけ 光を避けては
ぼうぼうと 燃える音たて 草萌えて
汗をぬぐいて 散歩に意地見せ
安楽

千三句集（１０２）

城跡を君と巡りし蝉時雨
　富翁

宿探し

義父母の 住まい探しに 暑い夏
同人誌 激しく議論 暑い夏
夏休み 子どもの雄叫び 暑い夏
賞与無い 季節二度目の 暑い夏
帽子買う 頭に乗せて 歩く夏
安楽

千三句集（１０１）

乱丁本同じ頁の続く夏
　富翁

千三句集（１００）

麦わら帽海風強く手に持てり
　富翁

海水浴

海鳴りが 天の橋立 民宿へ
日本海 澄みきる海原 懐かしき
宮津線 ユックリ走った 橋立へ
車窓から 暑い風吹き 海を越え

海

砂遊び　遠くに浮かぶ　入道雲
ゴムボート　海の底にて　影見ゆる
父の背に　すがって泳いだ　小さな我
連れられて　天橋立　遠い夏
安楽

海

松林心せかるる夏の海
　富翁

海

海開き小さき子らのはしゃぎぶり

夜の海音と踊りのバカ騒ぎ

つねお

千三句集（９８）

夏帽子皆勤賞のお父さん
　富翁

千三句集（９７）

夏まひるまろび転びつ戻りけり
　富翁

あらら、七月も下旬ですか

水を撒き　ラジオ体操　パンを焼く
「あまちゃん」観ると　あらもう九時

書を読みて　おなか空いて　永谷園
蟹チャーハンつくり　ニュースを聞く

日本のこと　そんなに考えない　人たちを
選んでしまった　人たちのこと

夕方に　ウォーキングして　ふらふらに
コンビニで買う　アイスクリーム舐め

飯を炊く　お風呂をわかして　洗濯物
とりこみながら　夕景を眺む

このように　今年の夏は過ぎる　ボーナス無し
そこだけなんとか　なりまへんか?
安楽

千三句集（９６）

一日の終わり切なき蝉の声
　富翁

夏休み

登校の子らの声無き朝寂し

先輩

千三句集（９５）

歯が抜けし障りなく呑む冷し酒
　富翁