〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

吟行・千鳥ヶ淵

2016年03月31日 22時41分46秒 | 俳句
お堀端なだれて落ちぬ桜かな
花盛りあちらこちらに迷い人
           富翁
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拾い読み備忘録(76)

2016年03月30日 17時19分33秒 | 研究書
 我々は戦争について公法学者たちのあいだで論議されているようなこちたい定義を、今さらここであげつらう積りはない。我々としては、戦争を構成している究極の要素、即ち二人のあいだで行われる決闘に着目したい、およそ戦争は拡大された決闘にほかならないからである。ところでかかる無数の決闘の集まりを一体として考えるには、二人の決闘者の所作を思いみるに如くはない。要するに決闘者は、いずれも物理的な力を行使して我が方の意思を相手に強要しようとするのである。即ち彼が端的に目的とするところは、相手を完全に打倒しておよそ爾後の抵抗をまったく不可能ならしめるにある。
 してみると戦争は一種の強力行為であり、その旨とするところは相手に我が方の意思を強要するにある。
 このような強力行使は、諸種の技術および科学の一切の発明を援用して装備に努め、もって相手の強力行使に対抗しようとするのである。なおこの強力行使は、国際法的慣習と称せられる幾多の制限を伴うけれども、しかしこれらの制限はいずれも微力であって殆ど言うに足りないものであるから、強力行為に本来の強制力を本質的に弱めるに到らないのである。
「戦争論」クラウゼヴィッツ著 篠田英雄訳 岩波文庫 1968年
                           富翁
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へんぺん数え歌

2016年03月29日 06時49分31秒 | 戯曲
確かに昼間は春だが、暮れ方から夜はまだ冬だ。
外出するときに服装選びが大変だ。

「い」つまでも ピュアでありたい 我が人生
「つ」きまとう 金なし状態 我が人生
「つ」かわねば 時間はそんなに 長くない
安楽with"せっかち"
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拾い読み備忘録(75)

2016年03月28日 18時14分36秒 | 小説
私たちは、ゾウゲヤシの畑から戻ってくる。いや、私たちは、ゾウゲヤシの畑から戻ってはこない。私と二人のホセファがゾウゲヤシの畑から戻ってくる。いや、私ひとりがゾウゲヤシの畑から戻ってくるが、そのころにはもう、日が翳りだす。この土地では、夜が明けないうちに、早ばやと日が暮れる。モンテレイはどこにいても、そうなのだ。朝起きて外を覗くと、もう暗くなり始めている。だからいっそ、起きないほうがいいのだ。
だが今、私はゾウゲヤシの畑から戻ってくるところで、時刻はすでに昼だ。かんかん照りの太陽がそこらの石ころをひび入らせる。きれいにひびが入ったところで、私はその石ころを拾い、瓜ふたつの妹たちを狙って投げる。いもうと、たちを。いもと、たちを。いも、たちを・・・・・。
「めくるめく世界」レイナルド・アレナス 鼓直/杉山晃訳 国書刊行会 1989年
                                  富翁

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拾い読み備忘録(74)

2016年03月27日 18時48分37秒 | エッセイ
 日本固有の美しいもののなかでも、最も美しいものは、どこか小高い場所にある、神社とか休み場所などへ行くまでの途中の道、――つまり、べつにどこのどこそこと名のある場所へ行くのではなく、行ったところでべつに大した物もない場所へ登る、そういう途中の道とか、石段など、――これがまことに美しい。
 もちろん、そうした場所の特別な景趣のおもしろ味というものは、いつでもあるというわけのものではない。それは、人間の手で作ったものが、光線だの、物のかたちだの、色彩だの、そういう美しい「自然」の気分と、うまく合致した時の感じなのであって、雨の日などには、どこへ行ったかまるで消えてしまうといったような、ごく折にふれてのおもしろ味である。そんな気まぐれなものであるけれども、気まぐれなものだけに、いっそうまた、おもしろ味も増すというわけであろう。
(「旅日記から」より)
「心」ラフカディオ・ハーン著 平井呈一訳 岩波文庫 1951年
                           富翁
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なんだよ~また寒いぞ

2016年03月26日 18時57分08秒 | 川柳
体調がここ数日思わしくなく(酒とは関係ありません)、蟄居しております。
しかし明日はwalkingするぞ。いま新しい小説書いてます。

ここんとこ 外出意欲 消えまして
そういうと 何が欲しいとか 答えがない
何食べたい 何にもでてこず こまっとります
安楽
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拾い読み備忘録(73)

2016年03月25日 21時00分06秒 | エッセイ
ハーバート・リードの場合、後世に残る偉大な業績といえば、『緑の子ども』『ワーズワース』『戦いの終り』『反対の経験』そしてあのヴォ―ヴナルグに関するエッセイであろうが、このエッセイの中で、彼は突然、これらの自伝的作品を鋼の糸によってつないでいる、ある支配的な情熱―すなわち栄光の追求―について語っている。「栄光ということばは、今では良い意味に受け取られなくなってしまった。これをふたたびもとのようにすることはむずかしいだろう。赫々たる武勲などと結びつきすぎたために、ことばそのものが毒されてしまっている。名声とか野心と混同されてしまっている。だが真の栄光とは、自己のみにかかわる、人目に立たない徳であって、孤独の中にあってはじめて達せられるものである」
「逃走の方法」グレアム・グリーン著 高見幸郎訳 早川書房 昭和60年
                                富翁
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拾い読み備忘録(72)

2016年03月24日 17時27分57秒 | エッセイ
 力士が常人に卓絶した体力を得るに至るのも、決して先天的の約束ばかりで然るを得るのではない。能く心を以て気を率い、気を以て血を率い、血を以て身を率いる男が即ち卓絶した力士になるのである。無論先天的のもの即ち稟賦というものがある事は争えぬ事実である。しかし後天的のもの即ち修行というものでどの位に変化が起るかは、範疇の定まって居らぬ事である。祐天顕誉上人の資質は愚鈍であった。しかし心を以て気を帥(ひき)い、気を以て血を帥い、終に碩徳となったのは人の知って居る事である。
「努力論」幸田露伴著 岩波文庫 1940年
                 富翁
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拾い読み備忘録(71)

2016年03月23日 18時16分02秒 | 戯曲
マクダフ夫人:逃げろってどこへ?悪いこともしてないのに。
でも、今はこの腐った世の中にいるのよね。悪いことをして誉められたり、いいことを
 すると大馬鹿といわれたり。
だのに、ああ!悪いことしていませんなんて、女のいいわけに過ぎないんだ。
誰、その顔は?
「マクベス」シェイクスピア作 木下順二訳 岩波文庫 1997年
                           富翁
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20年ぶりの千鳥ヶ淵の桜並木

2016年03月22日 10時55分02秒 | 俳句
慣れぬ仕事で頭が一杯だった、ヘナヘナデスクのころです。
部員たちと一緒に歩いて、なにやら光明が見えたように思ったもの。

千鳥足 ふらふら歩いて おりました
ライトアップ された桜の 美しさ
花見しない 外国観光客 めずらしげ
安楽
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東京も開花

2016年03月21日 22時05分50秒 | カタログ
<千鳥ヶ淵>
千鳥ヶ淵緑道は、ソメイヨシノやオオシマザクラなど約260本の桜が遊歩道を歩く人の頭上に咲き、まるで桜のトンネルの中を歩いているような体験ができる、全国的にも有名な桜の名所です。観桜期には、日本全国から100万人以上の人が訪れます。
<北の丸公園>
都心でも有数のお花見の名所。池や芝生の美しい緑あふれる園内に、ソメイヨシノなどが約330本植えられています。特に、千鳥ヶ淵側、土手沿いの散歩道の眺望は必見。上から見下ろすことのできるさくらは、タブノキやミズキを従えて咲き誇り、お濠の水面に向かって豪快に咲き誇る桜の枝ぶりには、目を見張ります。
(「千代田さくら祭り2016公式ガイドMAP」より)
                   富翁
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2016年03月21日 11時53分11秒 | 俳句
我が世の春 来たからには 行かんとって
安楽
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2016年03月21日 09時04分01秒 | 川柳
鼻すすり目もかゆくなり嫌な春

つねお
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2016年03月21日 08時59分27秒 | 俳句
フラメンコ踊るがごとき紅椿

鳥が鳴き緑がかって庭に春

先輩
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へんぺん数え歌

2016年03月21日 07時07分46秒 | 俳句
無限なる数字、限りある前頭葉の難度。
「よ」はすでに 若者あふれ 老人隅っこ
「っ」とっとっと 歩いて揺れる わが身体
「つ」きなみの 会話の失せる 日々ありて
安楽
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