日本酒は冬、十一月中頃から仕込みをはじめ、歳があけた春先に最初のしぼりの新酒「あらばしり」をとる。この生酒はまだピチピチと勢いがよくはじけるような魅力をもつ。
これがひと夏越して「夏越(なご)しの酒」に、秋に旨みののった「秋上り」となり飲み頃になる。十月一日を日本酒の日とするのはこの秋上りに合わせたものだ。この頃は海山の収穫物も出そろい、酒もそろそろ燗酒が恋しくなる、いわゆる酒のうまくなる頃だ。
「超・居酒屋入門」太田和彦著 新潮文庫 平成15年
富翁
これがひと夏越して「夏越(なご)しの酒」に、秋に旨みののった「秋上り」となり飲み頃になる。十月一日を日本酒の日とするのはこの秋上りに合わせたものだ。この頃は海山の収穫物も出そろい、酒もそろそろ燗酒が恋しくなる、いわゆる酒のうまくなる頃だ。
「超・居酒屋入門」太田和彦著 新潮文庫 平成15年
富翁