〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

永日三句(その2)

2016年05月12日 18時34分02秒 | 宗教
春いっぱい 通り越してる 初夏の候
梅雨まだか シトシトピッチャン 書の湿り
猫あくび なんともさえない 午後の春
安楽
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拾い読み備忘録(105)

2016年05月12日 15時54分49秒 | 伝記
あれはある日曜日のことだった。カミュは私を昼食に家に招いてくれたのであった。彼の母は愛想のよい笑顔で目をきらきらと輝かせながら、私を迎え入れてくれた。彼女は痩せていた。私がスペイン語で話しかけたとき、彼女は呆然としていたが、カミュが口を挟んで言った。
「彼女にはフランス語で話し掛けてくれ。カスティーリャ語よりもカタロニア語に近いバレアレス諸島の言葉を知っているだけだからね。」
そのときだった。彼女は、来てくれてありがとう、息子は本当の友達しか自分に紹介してくれないんですよ、と私に言った。
「いい子なんですよ、お分かりでしょ、とってもいい子なんですよ。」
明らかに彼女は彼をとても愛していたし、尊敬もしていた。
「カミュ 太陽の兄弟」エマニュエル・ロブレス 大久保敏彦・柳沢淑枝 訳 国文社 1999年
                                富翁
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