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義憤ウイルス

2020-08-16 06:29:02 | 日記
名古屋の中日新聞のコラム欄に、「義憤(ぎふん)」についてがあった。
合わせて森鴎外の言葉も紹介されており、なるほどと思わされた。
そのあらましは、以下のとおり。

◆「義憤」は面の皮が厚い
 道徳的憤怒にかられてけしからんと叫ぶが、そういうあなたにその資格はありますか、と問われてもなお叫ぶ。
 一般的には、それを面の皮が厚いと言う。
 日本人の一部のこういう行動について、森鴎外はこう喝破したという。もちろん痛烈な皮肉だ。
 「日本人は誰も彼も道徳上の裁判官になる資格を有しているのであろう。実に国家の幸福である。」

 コロナ騒ぎと同時に気がかりなのは、義憤ウイルスが蔓延しないかだ。
 不要不急の外出はけしからん。
 マスクをはずすのはゆるせん。
 帰省はまかりならん。
 自粛警察というのか、感染防止の道義をかさに着た義憤ウイルスの拡大が心配になる。

 8月15日は終戦記念日だ。
 かっては、「非国民」と言う義憤ウイルスが広がった不幸な時代もあった。
 なにかを「正義」とし、そこから離れたものを無批判に義憤の対象とするのはあきらかに行き過ぎだ。
 ということですので、みんなで気を付けることにしましょう。

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