もしたしたら記憶違いかもしれないのだけれど,今日は「クリスマスの約束」の収録日なんじゃないかな。
小田さんの楽曲を追っかけていた時期がずっとあって,今もそのスタンスは変わってはいないのだけれど,「うぃんぐす」の分だけ世界がちょっと広がった。でも小田的世界観には共鳴共感できる部分が多いのです。
写真はですね,32年前のライブ。浅草公会堂か板橋公会堂(公会堂って言葉,今でもあるのかな?)どっちだったかはっきりしないが,「愛をとめないで」「愛あるところへ」「時に愛は」と,無謀にも大曲3曲をやったんだよな。
当時のユニットは4人構成で,Take→アコギ(主にガットを弾いていた),N氏→レスポール使い,S子→ピアノ,Y子→ストリングス&シンセで,これまた無謀にも4部でハモって…なかったなぁ。ハモどころじゃなかった。
要するに楽曲の難易度に技術が追いつけない状態で,しかもベースとドラムをこの日だけ頼んで。その上オペレーターとの意思疎通が皆無→これは大きな失敗だった。
「エレアコ」という分野が未だマイナーな時代だったから,アコギのハウリングがものすごかったし,6人の楽器,4人のボーカルのバランスとるのは難しいわけです。しかもマイクはボーカル4本,アコギ1本,ギターアンプ1本,ベースアンプ1本,シンセ1本,ストリングス1本,ピアノ2本,ドラム5本の計16本。モニターからの音が全然聞こえなかった。
ひと組15分という持ち時間だから,セッティングもころころ変わるし,オペレーターも大変だったと思います。何チャンネルのミキサー使ってたか忘れましたが,彼らもプロなので,それなりに努力はしてくれてたんだろう,と思いたい。
そういうことを思い出すにつけ,小田さんのライブは非常にクオリティが高いと感じるわけです。3人・2人・5人・4人とメンバーの変遷があったオフコース時代ももちろん素晴らしいライブを聴かせてくれましたが,特に一昨年のクリスマスの約束,あれは凄いなあ。
収録後に編集してあるとはいえ,マイクが余分な音を拾ってたのは,全部の演奏が終わった後,小田さんがマイクをステージに置いた際の若干の「ボコ」音だけだったもんなあ。
小田さんと自分を比較して考えること自体,恐れ多い所業なのですが,そこには目をつぶって,かつて16本のマイクでコケた未熟な体験をもとに考えると,やっぱりあの「クリスマスの約束」は凄かった。
そういえば写真当時,「汐風の中で」というヤッさんの楽曲の間奏で,初めてオベーションの音を聴いたんだけど,ポールマッカートニーの「イエスタデイ」以降では初めてこの時,エレアコという楽器の音を意識しました。思えばあれもオフコースだった。(Take)