たまたま同じ区の,M二中3年C組だったお前,K二中Ⅲ年2組だった俺。
床運動が得意だったお前,鉄棒が好きだった俺。
中学1年の時から,区大会,墨東大会,東部地区大会,中央地区大会を勝ち抜いて,ようやく東京体育館までたどりつくと,やっぱりそこにいて平然と演技をしていたお前,負けたくなかった俺。
「全国区の選手にはなれない」とわかっていたから,私立には進まず都立高に進学し体操部に入った俺の前に,当然のような顔をして現れたお前。
毎年新入部員が初心者ばっかりで,苦労したよなぁ。
一昨日,後輩どもが言ってたよ。「先輩方のご指導はきつくてきつくて,自分,何度もやめようと思いました。」でも,体操部に入ってよかったと。当たり前だ。お前と俺であんだけ頑張って育てた奴らだからな。
長男として家業を継ぎ,両親と同居してがんばってたお前,長男だけど家を捨て,知己も親戚もない地に移り住んで,もがいてる俺。
43年間,思えばあっという間だったな。
ありがとう。(Take)