「うぃんぐす」

技術的にはヘタクソだけど、音楽好きの「うぃんぐす」のブログ

どこかの駅

2013-06-14 | 
 
忘年忘日,浪人中の自分は予備校のあった高田馬場から意味もなく外回り山手線に乗り,宇都宮線→両毛線→信越線経由+バス+徒歩で北佐久郡望月町へと向かいました。到着まで13時間くらいかかった記憶があります。

翌日は小海線急行「のべやま」で新宿まで戻ろうと思いましたが,例によって急行料金に回すお金がなく,普通列車で戻ってきました。

2日間,いろんな駅を過ぎ,いろんな街を非日常の空間として通り過ぎる中で,なぜか「岩舟」という,列車で通過しただけの駅に強く惹かれました。


なぜなんだろう。当時18歳の自分の素朴な疑問。


両毛線岩舟駅。


こんな素敵な映画に出ていた。知らなかった。(Take)


 → ♪「想い出は遠くの日々」




ぐるっと一周する。

2013-04-26 | 
  
千葉を出発した内房線・外房線が房総半島の西側東側を走り,再び出会うのが安房鴨川駅です。

かつて,午後1時頃に千葉を出た内房線普通列車安房鴨川行は約3時間かけて安房鴨川駅に到着し,そこで列車番号(正式な名称はわかりません)を付け替えて,今度は外房線普通列車千葉行として27分後に安房鴨川駅を出発しました。

当時,千葉発安房鴨川終着普通列車は,内房・外房ともこうして番号を付け替え,房総半島を一周していたように思います。

それに乗って,何度も安房鴨川まで行ったなあ。

列車に乗っている間,何をしているかというと,ただ考えている。千葉を出て千葉に戻るまでいろいろ考える。

つまり,何か考えなければならないことやうまく行かないことがあった場合,「房総半島を一周する7時間」の距離・時間のリミットを自分に課して,結論を出していたわけです。

千葉を出る時の自分と比較して,千葉に戻る時の自分が少しでも前進できているように,開き直れるように。


安房鴨川駅での27分は神聖な空白時間。駅正面からまっすぐ歩けば左側に書店がありその前にバスのターミナルがあり,その先に海がある。

駅から南に向かって歩くと,すぐに立ち食いのソバ屋があり,そこのおばちゃんがやたら優しかった。


今となっては淡い記憶ですが,帰路必ず切符を2枚(小岩と適当な区間)買い,その「適当な区間」の切符が今でも手元に残っているので,何年何月何日のことであるのかが,現在でもわかります。

結局大した結論が得られないまま帰宅するのが常でしたが,10代後半から20代初期のいい思い出です。(Take)


ダブル

2013-02-27 | 


横浜のお寺を訪ねた後,上野から列車に乗る前に必ずウイスキーを飲みます。

アルコールが苦手な自分が「ラフロイグ,ストレートをダブルで。チェイサーに氷は入れないでね。」みたいな無謀なオーダーをするのは,別にヤケ酒というわけではなくて,なんか「けじめ」みたいな儀式になっている,のかなあ。

そうして上野から特急に乗り,実家の3㌔上流の鉄橋を列車が渡る頃には若干気持ち悪くなってる。そして翌日は完璧に気持ち悪くなってる

う~ん,どう考えてもどう見ても無様の極みですね。

でもやっぱりダブルなんだな。ブザマでも無謀でも無理でもシングルじゃなくダブル。理由を問われてもうまく答えられません。


酔眼で見る上野駅鶯谷駅周辺の夜景には,何か心惹かれるものがあります。(Take)








気配

2013-01-24 | 


かつてのホームと駅前広場が公園となり,線路跡が舗装路となる。

36年前の5月に1度だけここを通過する列車に乗ったことがあって,その時のこのホームは葉桜がきれいでした。

自分を乗せた列車がこの駅に止まった時には,多くの人が降り多くの人が乗り込んできて,鉄道も街も盛況だったな。


首都圏の巨大ターミナル駅にも線路のないホームが遺跡のように残っている場所があり,そういうことに惹かれる自分もまた確かにいるのですが,まずは当面の課題に集中することにしよう。

でも今は存在していない構造物や施設の,わずかなかすかな気配が感じられる場所は好きです。(Take)


踏切

2013-01-16 | 


かつて小岩駅の東西には2つの踏切がありました。

東側踏切は水元から流下する大用水(西井堀・中井堀・東井堀)の分流,小岩用水と総武線が交差する場所で,矢場がありました。

ここから南に向けて用水上にベニスマーケットが昭和通り水天宮まで伸びていたんだな。永井荷風の世界です。現在の水天宮は当時と場所が変わっています。


西側踏切は母の実家に行く途中,再三通った場所なので細部までよく覚えています。金魚屋の金魚の顔とか。

小岩小学校方向から伸びてくるあの道は,海退時の海岸線の跡なんじゃないかと思ったりもします。

基本的に北→南に流れる東京の川。でも東西方向の旧流路は海岸線の跡じゃないかしらと勝手に思い込み,昔の様子を想像したりして孤独に楽しんでいます。



先日,一面の田んぼの中に踏切があるのを発見し,女房の制止にもかかわらず写真を撮ってきました。


それぞれの機器・支柱が自分の役目を主張しているみたいで,こういう光景は大好きです。

「お前はナンバー8,お前はスクラムハーフ,俺は右ウイングで,あいつはスタンドオフな。」みたいに,機能と形状・大きさが異なるメンバーからなるひとつのチーム。


ラグビーの試合前,選手が円陣を組んでるみたいです。(Take)