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German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

Telefunken V672 再考2

2009-01-17 02:39:10 | vintage gear
いい音ってなんだろう/村上輝久いい音ってなんだろう/村上輝久
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2000-01-01


V6724xoutputビンテージV672シリーズはV672/1を除いて、V672, V672/2共に2系統のバランスアウトと更にもう1系統アンバラアウトがあります。V672/1はバランス/アンバラ共に1系統です。更にO/Pトランスのセカンダリー側は2巻ずつありますので通常は直列に接続して使用する訳ですが、これを1巻毎に使用するとOliverさんのラッキングする1IN 4 パラOUT仕様になる訳です。(その場合ゲインは低くなりますのでその対策は必要です)

そんなにパラアウトを増やして何に使用するかと言えば、DAWは必ずレイテンシーに悩まされます。それもディレイより厄介なフェーズ域の遅れで、一定していればまだしも常にフラフラ変動していたりするので非常にモニターしにくい状況となる訳です。また、ドラムの2MIXにCOMP等を掛けたりする場合、2MIX→COMPでそれをそのまま使用する場合はまだ良いのですが、2MIXにCOMPを掛けたものを薄く足すような場合は『シャバシャバ』したようなサウンドになってしまい殆ど役に立ちません。

そこで、2MIX→V672でOUT 1からそのままのソースを、OUT 2→COMPされたソースを同時に録音する事でそれを解決する事が出来ます。その他にも、演奏中の録音用にout 1、モニター用にout 2とか、ヘッドアンプのレベル監視用にOUT 2を使用したり、I/Oから次段の影響なく2パラの信号を取り出してモニター用と録音用の回線をアイソレートしたりアイディア次第で様々な利用法があると思います。ギター等でエフェクト処理して録音する場合、OUT 2からエフェクト前の素材を録音しておくと後々エフェクトを変更する場合にも便利ですね。

ユニバーサルアンプとしてはNEVE 1272や3415等が有名ですが、それらはバランス/アンバラアウト各1系統です。その点、V672はトランスによるバランスアウトが通常の使用法でも2系統あり且つ価格も多少リーズナブルで、抵抗の種類やセッティング、ラッキングの方法によって『NEVEish』にも『クリアーな方向』にも調整可能ですのでDIYには興味深いモジュールではないでしょうか? ただし、高インピーダンスの配線を引き回す必要がありますので、ハムやノイズには少々注意深く対策する必要があります。

V672capsこちらに再考Ver.のPin out、Recap用のコンデンサーリストがありますが、試される方はご自身で確認頂き自己責任にてお願いします。

価格と知名度の割には音色も音楽性も非常にポテンシャルの高いアンプですので機会があれば是非一度お試し下さい。

いつもご落札頂きありがとうございます。 出品中の機材はこちらです。

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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (仲本)
2022-03-02 17:59:18
貴重な記事、ありがたく拝見させて頂きました。

トランスが違うので出音は当然違うと思うのですが、V762とV762/2で、出音はかなり違いますでしょうか?

値段も違うので、極端に出音のクオリティに差がなければ2の方を購入してみようかと思い、お伺いさせて頂きました。

突然のコメント失礼致しました。
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仲本さま (GVM)
2022-03-02 18:25:44
いつも拙BLOGをご覧頂きありがとうございます。

V672・V672/2の音質傾向について、私感になりますが記事を書いた頃の印象では深みやコク、存在感などはグリーンのトランスが搭載されているオリジナルに軍配が上がると思います。

ただ、その時点から10年以上経過してオリジナルV672も修理や改造が施されて当時のサウンドとは程遠い物も数多く存在する事からも一概に優劣は決められない時期に差し掛かっています。

参考にならないお答えかと思いますが、どちらも現物次第ではないかと思います。
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