German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

Neumann U473A - Kompressor Begrenzer Expander

2011-09-02 00:03:48 | vintage gear
ロンリー・アンド・ブルー(紙ジャケット仕様) ロンリー・アンド・ブルー(紙ジャケット仕様)
価格:¥ 2,800(税込)
発売日:2007-10-03





U473a_front1「A Must Have Compressor」ドイツ人がこの機材を勧める時に必ずコメントする言葉です。
実際の印象は言葉通りで、コンプレッサーとは何かを理解する上で非常に模範的かつ高精度で、クラシックに使用しても嫌な圧縮感は皆無な反面、設定をアグレッシブ方向に変えるとPumping Soundも難なくこなすので、カッティングコンソールで長い間使用されていたのも納得します。

Uから始まるGerman Compressorは、ヨーロッパのFairchildと言われるU73シリーズからディスクリートのU373aU273等がありますが、U473AはNTP179-160等と同世代のVCAコンプで、U373aまでの世代にはなかったメイクアップゲインも内蔵され、固定スレッショルドに前段アンプをブーストしてコンプの掛かり具合を調整するインプットコントロールを踏襲していますが、連続可変のボリュームに変更されて単体での使用も格段に扱いやすくなっています。

U73bやU373a等のアクの強いコンプと比べると、多少「boring」と評される事もあるようですが、困ったらここに戻る原器的な存在である事は確かです。

U473b_inner2アタック、リリース、レシオコントロールに加えBass cut、De-ess等のファンクションも多彩で、中でも特徴的なのは1:1のレシオモード + Autoリリース、コネクターからのリミッタースイッチONでレコード/CD時代に良く聴いたサウンドが飛び出します。更にはコンソールのコンフィギ通りにV476b→W491(W495/Pe)→U473A→W444staとチャンネルストリップで使用すると簡単に黄金期のNeumann Soundが完成します。

レコーディングの習慣として必要のない機材を極力排する傾向がありますが、巧く設計されたシステムはタンデム使用する事で、より完成されたサウンドになる事も忘れてはいけないと改めて認識させられるような機材です。

このタイプの他に「A」の付かないU473やU473Rもありますが、U473はDe-essスイッチの代わりにステレオリンクスイッチとなっていてDe-essスイッチをコネクターから外付けする他はファンクションは同一です。
U473Rはエキスパンダーを省いて、より多彩なインプットフィルター(LPF+PRESENCE)の選択が可能となっています。

電源は+24VDC、コネクターT-2701、ピンアウトはこちらです。


旧ID(u_project2003)の際は沢山のご贔屓を頂きありがとうございました。気分も新たに新ID(GVM_GmbH)にてこちらからも出品予定です。