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レコードはまっすぐに―あるプロデューサーの回想 価格：￥ 3,780（税込） 発売日：2005-04-01 |
DIPL-ING H. Eckmiller 天才エンジニア／ハンス・エックミラーによるパッシブフェーダーです。コンシュマーオーディオ界では世界最高のフェーダーとされているようですが、ここ２０年の録音業界ではお目に掛かった事はありませんでした。インピーダンス200ΩのH-padアッテネータで85dBのスケール、サイズは、ほぼDanner A1と同じです。
W444staやP&G等のフェーダーカーブに慣れていると最初は操作に戸惑いますが、そこから出力される信号には、音が『良いとか悪い』と言う次元は超越した素晴らしい音楽性が加味されます。
内部を見ると100個近い接点にそれぞれ抵抗を並べたり、ノブがワイプになっている訳ではなくストリング構造でワイプをコントロールしていますが、フリクションを上手く吸収するようにストリングにはコイルスプリングが採用されていたり、まるでからくり箱のように超絶技巧が満載ですが、一体どうしたらこんな発想が生まれるのでしょう？
これと同じような構造を持つのはW60とW88で、W85との違いは60dBのスケールと、W88は減衰率が高くなるに従って低域の減衰量が減る『ラウドネス』のような周波数特性を持っています。インピーダンスはW85と同じ200Ωです。
NEVEやSSLのブロック図を見ると、Mic-pre = Head AmpやEQ / Compを通過した後のCHモジュールの最終段にフェーダーがありますが、このW85はV76やV72等のHAの前に接続して使用します。逆転の発想ですね。V72にゲイン調整が無い理由もこれで納得しました。つい習慣的にフェーダーは後段に接続してしまいますが本来の使用法であるこのコンフィギでの使用をW85とV72やV76を幸運にもお持ちの方には強くお勧めします。
そのために定インピーダンス200ΩのH-pad構造のアッテネータとなっていますので、良く言われている600Ωは間違いです。現代のコンソールのようにCHモジュールの最終段で使用するタイプはW66,W68があり、こちらは90dBのスケールとなりW444staと同じようなカーボンフェーダーで入力インピーダンスは600Ω、出力インピーダンスは200Ωとなっています。
コネクターはTuchel T-2001で、Pin-outはPin 1-2がInput, Pin 7-8がOutput、German Broadcast は基本的に"Earth-Free"なのでシールドはpin-6の中点に落とさず必要に応じてケース裏の端子につなぎます。
Prodigy DIY Forum内にあったOliverさんのフェーダーについてのコメントを転載させて頂きますのでフェーダー選びの参考にして下さい。
Hello there,
instead of using the low quality P&G try to get a hold of the Eckmiller or Danner passive faders from the 50 and 60s... They show up on e-bay sometimes for next to nothing, the W85 are the best but the W68 will work fine too.
There are also CLG and EMI faders that will work same as good but due to the EMI white magic they are way to expensive...
Another easy solutions are the active TAB/TELE/Siemens faders that you can pick up here and there for $15 to $50, the Telefunken discrete W690 either the mono or dual or stereo has a taped transformer input design that will work wonders regarding reflected load impedance etc. Be careful with the later Siemens or TAB ones they just suck, the ANT Telefunken that are readily available are junk, or better the electronic is...
Best regards,
Oliver
沢山並んでいる抵抗ですが、初期の物は手巻きの巻線抵抗（1%）で、後期（s/n 5000番以降）はカーボン抵抗を使用しているとの情報を頂きました。2009/4/14 追記
