German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

Siemens N224a - DC24V PSU

2008-06-28 04:53:55 | vintage gear
アップル Apple ポータブル電源アダプタ (65W) M8943J/Aアップル Apple ポータブル電源アダプタ (65W) M8943J/A
価格:¥ 9,030(税込)
発売日:2002-11-15



N224a110/220VAC → 24VDC 1AのPower Supply Unitです。
電源のレギュレーションも近年飛躍的に向上して24VDC /1A位の容量であれば安価な物は3000円程度で入手出来ますが、音質にこだわるとしっかりした電源がどうしても欲しくなります。何故昔のレギュレーションが悪い昔の電源の方が音質的に有利なのか理論的には『???』がつく事が多いのですが、その方が良い音がするのですから仕方ありません。Neumann Summing Systemのように10本以上のモジュールを駆動するにはTelefunken N624位容量があった方が安心なのですが、残念な事にN624の電源トランスはプライマリが1巻きで220VAC専用となります。220VACと言うのがV76sの時にも書きましたが曲者で昇圧方法に悩む事になります。その点、Seimens N224aは2巻きあり110 / 220VACに対応しますので日本の電源事情で考えるとこちらの方が使い易いです。

PSUに関しては安全面と直接音声信号が通過する訳ではないので内部パーツは徹底的にリファーブして使用します。それにより100VACの入力でも安定して24VDC以上の電圧がクリーンな状態で出力されますので、このPSUでもモジュール10本程度は楽に駆動する事が可能となります。

ケースに入れないで使用する場合にはモジュールの0VとGNDは結線されていますよね。。。
私のステンレスラックはモジュール毎には0VとGNDはフロートしています。それに24VDCを供給する際にボディーアースを施した5 pinXLRを使用して外部から供給する事になり、GNDは、N224aのラックでリフトするか否かスイッチで切り替える仕様となっています。GNDに関する考え方は数多くあって『これがベスト』とはなかなか言い切れませんが、実際に使用した手応えを確認しながら『一点アース』になるべく忠実にと考えるとこの方法に落ち着きました。当然モジュール内の配線も市販のものに良く見られるようなパワーラインを『襷掛け』にする方式ではなく、一本一本引き回します。結構な手間と余分な線材が必要になりますが、そうする事により確実にモジュールのパフォーマンスは向上します。多くのモジュールを1つのラックに納めて使用している方はパワーラインの配線をチェックして『襷掛け』になっているようでしたら『マイナス側』だけでもモジュール毎に引き直すとその変化に驚くのではないでしょうか?

2013/10/22 追記

11pol_connector11ピンコネクターのピン配列です。

110VACで使用する場合の結線は、AC入力(Live→60、Neutral→59、ジャンパー 54-57、56-58)DC出力(0V→51 and 52、+24V→53) GND→61 です。因に220VACの場合はLive/neutralはそのままで、ジャンパーを56-57に変更します。入力電圧を変更する場合はフロントパネルのヒューズも表記されている容量に変更して下さい。

強電に関する接続で誤った結線は感電や火災などの被害が伴いますので、この記事を参考に接続される方は「自己責任」にて行って下さい。万が一、誤記や間違った情報等がありましても一切の責任は免責とさせて頂きます。

 


Neumann RV 75 - Mastering Input Attenuator

2008-06-26 02:49:29 | vintage gear
コールマン マックスレトロ ランタン 20W 5312-720XJ コールマン マックスレトロ ランタン 20W 5312-720XJ
価格:¥ 8,715(税込)
発売日:2006-04-01



Rv75Neumannのマスタリングデスクに使用されている0.5dBステップのインプットアッテネーターRV 75です。

本来の使用法はマスタリング時に曲中のレベル修正が必要な箇所の調整に使用したり、曲ごとのレベルを揃えるために使用します。最近は簡単なマスタリングまで依頼されるケースが少なくないので本来の使用法でも活躍していますが、U373aの時に紹介したように『スレッショルド』の代わりに使用すると曲中でもかなりの範囲でコンプレッションの調節が出来ますので便利です。

マスタリング作業は再現性が求められるのでEQを始めその他の機材も基本的にすべてボリュームではなく高価なゲインスイッチが使用されており、精度等も通常の録音機材に比べよりシビアな条件を求められるためにマスタリング用の機材はより高価となります。


Rv75_inner内部はこのように非常に大きなゲインスイッチが殆どの部分を占めており、各接点にはそれぞれ抵抗が並んでいますが、驚くべき事にメーター読みでも聴感上も見事な程の誤差に収まっています。もし仮にこのスイッチを自作する場合、果たして何本の抵抗が必要になるのか想像もつきません。モジュール底面に±15VDCで動作するアンプカードを備えているので、パッシブではなくアクティブ±10dB / 0.5dBステップのアッテネーターです。入力にはT-1347と言うトランスを外付けするように指示があり内部にトランスは内蔵されていません。機能の割にサイズは2 x Danner A1と大型で、コネクターはもうおなじみのTuchel 23 pin、ピンアウトはこちらです。


 


Telefunken V676a - Mic Pre

2008-06-24 00:06:51 | vintage gear
Apple Remote Desktop 3.2 Unlimited マネージドシステム Apple Remote Desktop 3.2 Unlimited マネージドシステム
価格:¥ 57,000(税込)
発売日:2008-01-10



V676a真空管の名機V76のディスクリート版後継機V676aです。数あるTelefunkenのトランジスターアンプの中でもかなり優秀なアンプで、実際のキャラクターは『空気感のある高域』と『豊かで曇らない低域』で実にバランスが良く『中域のキャラの濃さ』はV672にはほんの少し及ばずとも充分なTelefunkenキャラクターとなっています。0~80dB以上のリボンマイク等にも充分すぎるゲインを持ち、ハイゲイン時のS/Nも優秀です。このV676aの前身にaのつかないV676がありますが、こちらはゲインが34~80dBとなっています。


V676a_innerV76の後継機という事で常に40Hzローフィルターが入っています。内部にあるフィルター基板をこのようにモディファイする事によりV76同様『腰高な印象』から前述のような『どっしりとしたスケール感の大きい』サウンドになりますが、その場合フロントパネルのフィルタースイッチは無効となります。フィルターも実際の録音には便利なので悩む所ですが、基板から配線を引き出してフィルターのOn/Offを切り替えようとするとトラブりますのでご注意下さい。(これを参考にモディファイされる方は自己責任でお願いします。)また、内部はV672よりかなり込み合っていますが1/3はリモートコントロールのための回路で、その回路基板はほぼタンタルで構成されていますのでそれを含めて完全にリキャップしようとするとかなりの手間と金額を要しますので、リキャップが必要な場合は音声回路のみで充分だと思います。ピンアウトはこちらで、5~15と27-28はリモート用です。コネクターは31 pin DIN 41617となります。

Remote_v676aこれがリモート用のモジュールですが、2台のV676aのコントロールがこれ1台で可能となります。マイクレベルの微弱な信号を長距離引き回すよりラインレベルの信号で伝送した方が有利なためこのシステムが設計されたと思われますが、これを動作させるためには 2 x T2701でモジュールと接続する必要がありますのでコンサートホールの3点吊り等の場合を除いて余り使用の機会は多くないと思います。V676a本体のゲインスイッチに"F"の表記がありますがこれがリモートコントロールポジションとなります。リモートタイプのマイクプリではFocusriteのISA 116が有名ですが、その発想を10年以上前に実践していた事になります。恐るべしGerman Technologyですね。

 

 


RFZ V740/1cy - Übernahmeverstärker

2008-06-23 00:16:55 | vintage gear
マトリックス リローデッド マトリックス リローデッド
価格:¥ 3,129(税込)
発売日:2003-05-21



Übernahmeverstärkerってドイツ語の解らない私には??なんですが、唯一頼りになるwab翻訳でどうにか分解して調べて行くと『Assumption amplifier - 仮想アンプ』それって何に使用するのでしょうか???
本来の用途は今ひとつ解明出来ていませんが『実際に使用してみて良ければ気にしない』それをポリシーにどんどん進んで行きます。そもそも『先進的』な事なんて『間違い』から始まっている事が多いような気がしますので自分の価値観をしっかり持って『埋もれている良品』をこれからも紹介して行こうと思っています。

このアンプがきっかけで素晴らしいwebをご紹介頂きました。

German Vintage Loudspeakers - ドイツ黄金期の名品達

こちらは私とは対極の『有名なklangfilm研究家』の方が書かれているサイトで『正確な情報』が盛り沢山です。Archive欄にリンクさせて頂きましたのでVintage German物に興味のある方は是非ご覧下さい。

V7401cyデータからすると600Ω伝送を主たる目的とした、In/Out共にRFZオリジナルトランスによるバランス仕様のアンプです。ー10~+40dBのゲインがあり、マイクの接続もインピーダンスに留意すれば可能です。ラインアンプとして使用する場合(特に600Ω系)は抜群のパフォーマンスを発揮します。フロントパネルはV781同様、ゲインスイッチと微調整トリムのみのシンプルな構成で、その他にハンドルを使用してコンソールから引き抜くための穴がありますが、フォーンジャック用ではありません。

V7401cy_innerV781が1モジュールでステレオなのに対して、こちらはモノで約2倍のスペースにRFZオリジナルトランスを入出力共に備えた余裕のある設計となっています。回路的にはV781とは少々異なり+24Vdcでも動作可能ですが、GNDポイントを良く検討した結果V781同様マイナス電源で使用した方が音質も良好です。ピンアウトはこちらです。コネクターはV76用Tuchel 12 pinに良く似たタイプの8 pinです。

トランスと言えばVintage NEVEに使用されていたMarinairが有名ですが、このRFZのVintageトランスもそれに負けず劣らず優秀です。1:1のO/Pトランスは通すだけで『太く密度の高い』音質に変わりますので機会がありましたら是非お試し下さい。


 


TAB / Telefunken V76 - To Remove the Filters

2008-06-21 20:45:22 | vintage gear
PF80 ポップノイズ除去フィルターPF80 ポップノイズ除去フィルター
価格:¥ 8,400(税込)
発売日:


V76_inner残念な事にPurple AudioのVintage gearページが削除されてしまったようなので、簡単にTAB / Telefunken V76の『ブロードバンドフィルター』の外し方について紹介します。この方法はPurple Audioに記載されていた方法ですが、作業の参考にされる方はくれぐれも自己責任という事でお願いします。

Low frequency filter
これはInputトランスの2巻きあるプライマリー側にありますので、コンデンサーの5,6,7,8,9番と抵抗の54番を取り除き、プライマリー側を直列接続します。

High frequency filter
こちらはフロントパネルをはずして現れる基板にある84番(原文には54番と記載されていましたが84番だと思います)のPlate Chokeを5kΩの抵抗に置き換えます。外して単純にジャンパーしているだけのモジュールを良く見かけます。それでも動作はしますが数dBのゲインロスを引き起こします。25,26番のコンデンサーも取り外して下さい。
これでフロントパネルのフィルタースイッチはアクティブのまま内蔵の『ブロードバンドフィルター』はバイパスされます。

また、23番のコンデンサーをリプレイスすると以下のような低域特性になります。

0.047uf 4db down @ 20hz
0.1uf 2db down @20hz

その他にもリキャップ等についての貴重な情報や回路図について多くの情報があっただけに残念です。

最近の傾向として有益な情報がweb上から次々に消えて行く方向にありますが、少しでも多くの情報を提供して多くの方に興味を持って頂く事こそが発展に繋がると信じています。海外ではDIYが盛んなのかフォーラム等にも有益な情報が多くありますが、日本においても盛んに議論される日が来る事を願っています。

沢山のアクセスありがとうございます。
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Neumann W444sta - Version

2008-06-20 22:10:52 | vintage gear
FURUTECH (フルテック) ハイエンドグレード・オーディオヒューズ TF-3.15A(32mm)FURUTECH (フルテック) ハイエンドグレード・オーディオヒューズ TF-3.15A(32mm)
価格:(税込)
発売日:


録音関係の方より、何故かハイエンドオーディオ関係の方にご好評頂いているW444staですが、理由の一端を垣間見てしまいました。恐るべし『ハイエンドオーディオの世界』なんと!ヒューズが4250円です。絶句! 一方、最近は貧しい『プロオーディオの世界』ではヒューズはBussmann 250円です。汗。。。さて、気を取り直して、、、

W444stax3W444staの種類ですが、アンプ部で大きく分けると3種類、フェーダー部も含めると4種類のバージョンがあります。初期のバージョン以外にもシリアルに関係なくEKやEKMのコンデンサーを使用したモデルがありますが、他の物と比較すると音質、精度は若干良好なようです。

W444sta_innerシリアル#1000番台はフロントパネルはアルミのヘアライン、フェーダーノブはメタリックなタイプで、内部にはOA12と言うノイマンのディスクリートオペアンプが使用されています。音質的にはこのバージョンが少々良好ですが、オペアンプが密閉されているので部分的な修理は不可となります。

#2000番台になるとメタリックなフェーダーノブはそのままで、フロントパネルは黒のペイントに、内部はMO6と言うオペアンプカードに変更されるのでトランジスタ (モトローラ 2n1890)等の修理も容易となります。

#4000番台になると更にフェーダーノブがそれまでのメタリックの物からプラスチック製に変わり、 MO6のトランジスタも2n2890に変更されており、トランスも外観上若干の違いがありますが音質の変化は余り感じません。

#5000番台の最終バージョンはアンプ部は#4000番台そのままに、トランスはHaufeのスタンプからNeumannシールに変更されていますが多分同じ物で、フェーダー内部(カーボンのレイアウト)の変更がなされているのでこれを含めると4種類となります。

この4種類にそれぞれ0dBと+15dBのプレートが2種類、更にペイントモデルは黒以外にサンドベージュがありますので、それらを合わせると実に多くのバージョンが存在する事になります。Ver.1以外は音質の差は余り無いと思いますのでお好みのルックスで選んで下さい。

いつもご落札頂きありがとうございます。

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RFZ V781 - Stereo Mic Pre

2008-06-19 19:03:56 | vintage gear
ロシア国立サンクト・ペテルブルグ美女サーカス団 白い妖精たち インペリアルBOX (3枚組) ロシア国立サンクト・ペテルブルグ美女サーカス団 白い妖精たち インペリアルBOX (3枚組)
価格:¥ 10,500(税込)
発売日:2004-05-20




V781まるで羊羹のような長細いモジュールに-30~60dBのゲインスイッチと微調整トリム 2ch分を飾り気のないフロントパネルに備えたV781 Stereo Mic Preです。初期のV781の他にV781y、V781ayの3タイプがあります。完全なディスクリートで構成されているのはV781のみですが、音質的に注目を集めたのは意外にも一部ICが使用されているV781ayでした。それはディスクリートモデル V781に使用されているSF117やSF127と呼ばれる独特のトランジスタが修理の際に安易な代替品に替えられていたためで、オリジナルもしくは適切な代替品で修理されたモジュールであれば若干ニュアンスの違いはありますが、ay タイプに勝るとも劣らないモデルである事も後に判明します。

V781ayay タイプの方が全体的なレンジは広く感じ、オリジナルのV781は若干それよりもレンジは狭い感じがしますが、その分奥行き感の表現はディスクリートタイプの方が勝ります。サウンド面で特筆すべき特徴は、ソフトシンセ等の立体感のない音源に使用すると絶妙な空気感を伴ってMIXに非常に上手く溶け込みます。また、NEVEやV76のような自己主張の強い音源の集合体で何かまとまり感に欠けるような時に、このアンプで録音した音源が加わると魔法にでもかけられたように1つの音楽にまとまって行きます。それでいて不思議な存在感は発揮しますので決してサウンドに埋もれる事はありません。

InputはRFZオリジナルのトランスがモジュール内に装備されますがOutputはアンバラで、外部に出力トランスまたは、2kΩ程度の負荷抵抗を追加しないと本来の音質にはなりません。出力トランスはマリンエアーのLO1166を始め、Haufe、Jensen等色々試しましたが、ベストはRFZ AU43です。

V781_rearこのアンプは-20 ~ -24Vdc / 90mA 動作で、マイナス電源があれば問題無く動きますが、通常の片電源(+24Vdc)をフロートして逆につないで動作させる場合、グランドの取り扱いを上手くしないとクロストーク等に悩まされ音質もスッキリしない事になります。マイナス電源を使用する際にも『基本に忠実』に結線して下さい。
結線自体は2ch分のIN / OUTと-24Vdc及び0Vを結線して、トランスを使用しない場合はXLRの2-3pinに2KΩ程度の負荷抵抗を結線するだけなので簡単ですが、コネクターはTuchelのような形をした26pinの物で入手は非常に困難です。回路図もweb上何処を探しても私が解像度の低い物をコッソリ アップロードしている以外はありませんので、モジュールを入手される機会がありましたら回路図 / コネクター込みで入手される事を強くお勧めします。ピンアウトはこちらです。


 


東欧のNEVE - "RFZ" Rundfunk und Fernsehtechnisches Zentralamt

2008-06-17 05:22:50 | vintage gear
伝説となった国・東ドイツ 伝説となった国・東ドイツ
価格:¥ 2,205(税込)
発売日:2002-08




V781『東欧のNEVE』と言われている ”RFZ” (Rundfunk und Fernsehtechnisches Zentralamt)です。

西ドイツにはおなじみのTelefunkenやNeumannがありますが、東ドイツにもNeumann / Gefell やRFT、そしてこのRFZが存在しました。時は遡り1940年代後半、ヤルタ会談で東西ドイツに分割されたために同じ職場の技術者達はそれぞれ別の道を歩む事になります。西側に残った技術者の中には驚異的な構造を持つフェーダー同軸スピーカーで有名な天才エンジニアの Hans Eckmiller が居ますが、東側にも『名も知れず』の天才エンジニアが居たはずで、もし彼等が東西に分かれず同じ道を歩んでいたら『プロオーディオ』の勢力図は今とは全く違う物になっていた可能性もあるかも知れません。

戦後半世紀に渡り固く扉を閉ざして頑固に守り続けて来たGerman Vintage Technologyですが、西側の資本主義者からは『一歩も技術革新がなされていない』と酷評され、東西統一後はその価値感の基、数多くの優秀な企業が倒されて行きます。商業化の波が過ぎ去った後に残された技術は果たして私たちを本当の意味で豊かにしてくれたのでしょうか? 何故最新のテクノロジーを誇る国の最高のエンジニア達がこの素っ気ないデザインの名もないアンプと交換に多額のドル紙幣を手放したのでしょうか?その答えはこのアンプの中にあるような気がしてなりません。


そのような、旧東ドイツ Deutsche Postの放送設備 / 技術開発の最重要セクションから生まれた RFZ 700シリーズです。
結論を述べてしまうと『NEVE』とは性格が違います。要素の積み上げ方みたいな感じは確かに似ているのですが、それが最終的にまとまった音を聴いた時に『作りたくなる音楽』はまるで違います。Neveが『密度とパンチと絹のような高域』と『ある種の陰』を併せ持ったようなアンプだとすると、RFZは『超空間と乾いた木質感とブリリアントな高域』に『憂いのある陰』を併せ持ったようなアンプです。簡単に『ポップス向き』と『クラシック向き』と言ってしまえばそれまでですが、西側の音楽に、もしこのアンプが当時存在したとすればプロオーディオの勢力図ばかりか音楽事情も相当違う進化を遂げたのではないでしょうか?それを実際に耳にした時の驚きは今でも忘れません。

一部の英米のエンジニア/ プロデューサーや西ドイツ側の人たちも、このモジュールが放出された時にはかなり競って入手していましたが、絶対数が少ない事もありオリジナルの状態で動くモジュールはごく僅かでした。トランジスタ等のパーツも独特で互換品を探して交換してしまうと本来のトーンとはかなり変わってしまうので良い状態を保守するにはかなり手間が掛かりますが、TAB V76s同様『余人をもって代え難し』なので苦労しています。

次回ご紹介予定のアンプは V781 ステレオ マイクプリアンプでオリジナルのV781から”y”や”ay”タイプといくつかの種類があり、電源も-24Vdcとハイグランドで少々変わっていますので次回はその辺りをご紹介する予定です。

加筆、リンク追加6/21



 

 


Connectors - Gegenstecker

2008-06-15 03:18:05 | vintage gear
世界のお弁当―心をつなぐ味レシピ55世界のお弁当―心をつなぐ味レシピ55
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2008-05


英語が余り得意ではないタイプのドイツ人に『Connector』と書いてもなかなか意味が通じなくて困った事がありますが、どうやらドイツ語では『Gegenstecker』と言うらしいです。それを翻訳機にかけると『Push-pull plug』で、確かにそれです。

今まではモジュール中心に書いて来ましたが、本日は陰の主役『Gegenstecker』です。

23pin_t2701最初に、W444staW495stb等のDanner Moduleのほとんどに使用されているTuchel 23 pin T 2701です。メス側がT2701でモジュールに付いているオス側をT 2700と呼びます。昔はもれなくモジュールに付いて来ましたが、近年は再生産されていないためか30~40Euroと高価でユーロ高も手伝って、諸々の経費を考慮して日本円に換算すると約1万円程になってしまいます。これを安く仕入れるコツはAUXやPAN等のモジュールはコネクター以下の価格でオークション等に出品されていますので『コネクター付き』と言う記述を狙って大量に仕入れます。使用しないモジュールはディスクリートモデルならトランジスタやコンデンサを、ICベースの物なら音の良い時代のシグネティクス 5532/5534等が入っている事が多いので補修部品として有効に再利用出来ます。しかし、それも最近は余り通用しなくなってきたので次の手は、モジュールを抜き出したコンソールのフレームごと買い取るしかありません。これにより少なくても1台分で100個は入手可能です(笑)それは冗談として、古いコンデンサは賛否両論あると思いますが (えび茶色のEKは古くても非常に良いです)、トランジスタは最近の代替品では良いトーンにはなりませんので『活きの良い』オリジナルは貴重だと思います。


31pin_din41617次に、V672U373aのようなユーロカードのモジュールに良く使用されている 31 pin DIN 41617です。こちらはまだ新品が生産されていますので入手は比較容易ですが、材質の違いからか『グリーン』のオリジナルの方が音質は良いようです。V475-2 もこれと同じタイプですが、V475-2B/CはDIN 32 pinタイプとなります。

11/08/06追記
DIN41617は、この31pinの他にもNeumannV476bで使用する13pinタイプもあります。

13pin_tuchelT 2701と似た形状で13 pinの物もありますが、こちらはSiemens U273bW295bに使用されています。その他、V76でおなじみの 12 pin Tuchel や超入手困難なRFZ V740/1C用 8 pin / V781用 26 pin等があります。1960~1980年代までのVintage Moduleは、ほぼ以上のコネクターで対応出来ると思います。

次回は『東欧のNEVE』と言われるRFZについてご紹介して行きます。

09/03/02追記
Eckmiller W85等で使用するTuchel T-2001です。

いつもご落札頂きありがとうございます。 出品中の機材はこちらです。

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NTP 179-160 Mastering Compressor

2008-06-14 05:30:28 | vintage gear
デンマークの椅子―椅子は最も人間的な道具である (ワールド・ムック (623)) デンマークの椅子―椅子は最も人間的な道具である (ワールド・ムック (623))価格:¥ 2,600(税込)発売日:2006-09



Ntp179160ドイツ製ではなくデンマーク製なのでGerman ModuleではありませんがEURO圏辺りという事で。
日本では殆ど無名だと思いますが、知る人ぞ知るNTP 179-120の後継機でNTP社の数少ない名機に最近仲間入りした人気急上昇のマスタリング コンプレッサー NTP 179-160です。NTPはヨーロッパでは割と有名でピークメーターと言えば殆どこのメーカーの物で、もともとは測定器屋さんだからか?マイクで有名なB&K(DPA)と多少似たトーンキャラクターを持っています。Neumann U473のアップグレード品的なポジションとしてコンソールにインストールされているためか流通量は少なく少々入手は困難です。

前述の通り、以前ご紹介したTelefunken U373aとは全くの対極にある性格で、かなりのヘビーコンプレッションでもそれと気付かないような自然な音色で『音が変わらなければコンプじゃない』みたいなコンプに、この10年慣れ親しんだ耳には大変新鮮です。プラグインに例えるならWEVESのL2で元のソースの感じをなるべく変えずにギリギリまでレベルを上げるようなイメージでしょうか? 実際の使用には小さなマイナスドライバーが必要ですのでリズムセッション等の録音時には少々使いにくいですが、落ち着いて調整出来る場においてはかなり細かい所まで追い込む事が可能です。

多くのファンクション、Compressor / ExpanderはRatio, Attack, Recovery(auto modeあり),Holdの調整に加え、Limiter (179-400と言うLimiterカードも近年注目されています)とGate機能、Link も A-B2系統備えていています。中でもアウトボリュームを変化させずに0~20dBまでコンプレッションの深さをツマミ1つで調整出来る操作性と絶妙な効き具合のLimiterは優秀で、このモジュールを実際に使用した事がある方は179-400等のリミッター回路だけでも欲しがる理由は理解出来ると思います。

Ntp179160_inner回路はBayerのI/PトランスからNTPオリジナルVCAベースのコンプレッサー回路を経てLundhalのO/Pトランスで出力するバランス回路で、電源は±15Vdcですが、+24Vdcの片電源でも動作が可能です。また、2モジュールを1Uにまとめて内蔵電源(220Vac)としたNTP 179-170と言うモデルも存在します。

前出のNTP 179-120はこれ以上に素晴らしい音質ですが、In/Out共にトランスを後付けする必要があり(定番とされているのはTriadとJensenですが)トランスの種類によってかなり印象が変わるのと、ディスクリートオペアンプM100の入手がかなり困難なために現在ではこちらのモデルの方がベストであると思います。

ピンアウトはこちらで、コネクターはTuchel 23pinです。


 


Neumann W482st - Monitor Control Unit

2008-06-11 22:55:26 | Neumann Summing System
ルキーノ・ヴィスコンティ DVD-BOX 3 3枚組 ( 郵便配達は二度ベルを鳴らす 完全版 / ベリッシマ / 白夜 ) ルキーノ・ヴィスコンティ DVD-BOX 3 3枚組 ( 郵便配達は二度ベルを鳴らす 完全版 / ベリッシマ / 白夜 )
価格:¥ 15,120(税込)
発売日:2004-05-22



W482stコンソール1台に付き1モジュールしかないW482st モニターコントロールユニットです。
進行中のNeumann Summing SystemではMain BusをSummingした後にそこから分岐してパッシブのセレクタースイッチを経て、このW482stとSifam VUメーターを接続する事になります。
機能は7種類で録音時のモニターコントロールとしては大変使い易いファンクションが揃っています。

1. Volume (LAUTSTARKE)
2. L-R Balance (BALANCE)
3. L-Cut / R-Cut (L AUS / R AUS)
4. Dimmer - レベル調整付(LEISE)
5. Stereo - Mono 切替 (MONO)
6. L-Rスワップ (X)
7. Phase Reverse (XI)



W482st_inner回路はディスクリートではありませんが、おなじみの5532/5534ベースでスタジオの大型コンソール用のモニターコントロールユニットだけあって音質も大変良好で左右の精度その他の不満は一切ありません。手軽に入手出来れば家庭用のプリアンプとしても利用したい所ですが、前述のように『コンソール1台に付き1モジュール』ですので、もし見かけた際はこれも即買アイテムです。

NEVE等のモニターコントロールも魅力的ですが、センターファシリティーに他の機能も含めて埋め込まれていますのでノックダウンするにも困難です。その点、このW482stはDanner A1サイズと言う40x190mmにこれだけの機能を搭載して尚かつ高音質ですので録音に限らず鑑賞用のモニターコントローラーとしてもお勧めします。

ピンアウトはこちらです。


2013/12/16 追記
L-R swapスイッチはパッシブ動作のためノイズが出やすく、後年リレー方式に改造してあるモジュールもありますが、音質はパッシブ動作のオリジナル回路の方が良好だと思います。

見分け方は四角いトランスにリレーが2個実装された細長い基板が貼付けてあるのでご参考まで。


 


TAB W372S - Stereo Line Amp

2008-06-09 20:26:07 | vintage gear
コールマン エマージェンシーファミリーシェルター 170T9200J コールマン エマージェンシーファミリーシェルター 170T9200J
価格:¥ 84,105(税込)
発売日:



W372s_switch前回はNeumannのSumming Amp V475を紹介しましたが、ゲイン調整するとなるとスイッチに抵抗をハンダ付けしたり結構大変です。その点、このTAB W372Sはモジュール内に±10dBのステップゲインスイッチが最初から装備されていますので簡単に使用出来ます。内部にはGateway MasteringのBob Ludwigさんの秘密兵器『NTP 179-120』に使用されているNTP社のディスクリートオペアンプ M100が実装されていますので音質も素直で折り紙付きなのですが、少々センシティブな所があって壊れ易いのが難点で、樹脂で固めてあるのでオペアンプ内部の部分的な修理は不可能です。

さて、実際の使用方法ですが、これはもともとラインアンプ(1:1)ですので、V475のようなSumming抵抗を考慮したゲインは持っていません。フロントの±10dBの調整のみですのでSumming Ampとして使用するには内部を少々モディファイしてゲインを持たせるか、W444staのゲイン調整でSumming抵抗分のゲインロスを補うか、また、W444staはユニティーゲインでこのW372Sのゲインスイッチの+10dBでSumming出来る抵抗値を選択するかのいずれかとなりますが、M100が壊れ易い事を考慮するとピークマージンは多少犠牲になりますが後者の2パターンをお薦めします。

また、先日ご紹介したTelefunken U373aのスレッショルド代わりにも使用出来ますので1台あると何かと重宝します。


W372sオリジナルのM100は既に入手不可で、後発のM100cは多少ながら入手出来ますが微妙に音質は違います。私のW372Sは現在3台稼働中ですが今の所、快調に働いていて179-120のパーツにはなっていません。

ピンアウトはこちらで、コネクターはTuchel 23pinです。


 


Neumann V475 - Summing Amp 続編

2008-06-06 15:11:15 | Neumann Summing System
ライカを買う理由 ライカを買う理由
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2004-03



V475_2b今回は、中間的なキャラクターのV475Bをこちらのフォーラムを参考にして±6dB程のゲイン調整とMO-12と言われるLP Filter(-20dB at 40 kHz)をバイパスして-1dB at 75kHzのf特を確保出来るように作業を進めて行きます。(好みの問題でLP Filterありの方がVintageらしいと言う意見もあります)

まず、簡単な方からご紹介するとMO-12と言う真ん中にあるカードを外して、このようにジャンパーすればLP Filterはバイパスされます。V475とV475AのLPFはMO-12ではなくPCB上にありますので、詳細は前述のフォーラムを参考にして下さい。

次に、RGと言われるゲイン設定用のピンアサインを利用してELMA 4 x 11 ショーティングで±6dBのゲイン調整を出来るようにします。バランス回路なので片ch2本の抵抗が必要で、実測して値の同じ (なるべく近い) 抵抗を使用して下さい。
各抵抗をELMAスイッチの所定のピンにハンダ付けして、方側をラッシングワイヤーでまとめてL側 2a-2c, 4a-4c、R側 30a-30c, 32a-32cの抵抗値をそれぞれ切り替える事でゲイン調整が可能となります。

抵抗値はREの値が5.1KΩの場合このようになります。

+6 = nc
+4 = 48K7
+3 = 30K9
+2 = 21K5
+1 = 15K4
0 = 11K8
-1 = 9K09
-2 = 7K15
-3 = 5K62
-4 = 4K42
-6 = 2K67

それぞれのピンアウトはこちら↓です。
V475-2
V475-2A
V475-2B
V475-2C(2Bと同じだと思います)

次の課題はW444staからこのV475-2BまでのBus Lineですが、本物のBus Barを使用するか、フォーラムのようにラグ端子で代用するか、いくつか試して結果が良い方法が見つかった時点で更新予定です。




 


Neumann V475 - Summing Amp

2008-06-05 04:36:14 | Neumann Summing System
定本 トランジスタ回路の設計―増幅回路技術を実験を通してやさしく解析 定本 トランジスタ回路の設計―増幅回路技術を実験を通してやさしく解析
価格:¥ 2,243(税込)
発売日:1991-12




NeumannconsoleスタジオにあるコンソールはフェーダーからSumming 抵抗を通りBus Barでミックスされます。その時点でゲインはSumming 抵抗で落ちているので、その分のゲインロスをこのV475-2 Summing Ampでフォローします。48ch以上の音の洪水をこのユーロカード一枚で引き受ける訳です。(正確には48 x 8 x 2とかで2度Summingします。 )年代によってV475-2 / V475-2a, V475-2b, V475-2cと数種類ありますが、それぞれの音質はかなり異なります。どれもICベースですが、初期のV475-2はディスクリートを意識してか?低域がたっぷりとして豊かな印象に対して、後期のV475-2cはよりクリアーで高域がオープンな印象があり、その当時の音楽のサウンドの推移を聴いているようで興味深い物があります。

V475-2とV475-2aの違いはaタイプがb,cタイプと同じようにRg(ゲイン調整用抵抗)が後付けでレベル調整が可能なのに対して、V475-2は内部で6.2KΩで固定されておりRe(エントランス抵抗 / Summing抵抗) 5.11KΩでユニティーゲイン(0dB)になるように設定されています。細かい数値は忘れましたが、高域の f 特は多少異なり音質はV475-2の方が良好に思いますので、ゲイン切替が必要のない方にはこちらがおすすめです。( V475-2 = -13dB @ 10Hz, -5dB @ 40kHz, V475-2A = -13dB @ 10Hz, -20dB @ 40kHz )

次回は、中間的なキャラクターのV475Bをこちらのフォーラムを参考にして±6dB程のゲイン調整とMO-12と言われるLP Filter(-20dB at 40 kHz)をバイパスして-1dB at 75kHzのf特を確保出来るように作業を進めて行きます。


 


Seimens U273b

2008-06-02 18:18:23 | vintage gear
366日空の旅―かけがえのない地球 366日空の旅―かけがえのない地球
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2004-01




Siemens_u273b_pair21960年代半ば、Telefunken U373aと同時期に製作された双子のSiemens U273bです。これの初期モデルにSiemens U273と言うのがありますが、これは1960年に世界で初めて『solid state compressor』として発売されました。それは、後にNEVE 2254の開発に多大な影響を与えたという事になっているようです。
さて、フロントパネルを見るとU373aと同じコントーロールノブで構成されていますが、こちらはゲインリダクションメーターがモジュール内に装備されています。

 Siemens_u273b_inside1内部のパーツ構成を見るとU373aとほぼ同じなので基本設計は共有していると思われますが、サウンド面ではTelefunken と Siemens それぞれの目指す方向性と言うか主張が若干違う仕上がりとなっています。U373aが『派手』で『攻撃的』な印象に対して、U273bは『太く密度が高い』印象で若干高域は(意図的に?)ロールオフしている感じがしますが、より真空管寄りな印象があります。その印象はV676 vs V276 や W395 vs W295等のPre / EQでも似たような印象がありますので、真空管のシミュレートをトランジスタで極めようとしたSiemansに対して、より新しいトランジスターアンプの可能性を目指していたTelefunkenと言った印象を持ちます。

前回に紹介したフォーラムにもありますように、U373aのトランジスターは非常に壊れ易く、NTE等でも代替品の入手が困難なのでステレオペアでの使用を可能にするにはDIY Projectでは手に負えません。その一方U273bは割とトラブルフリーで最初に入手したペアがステレオで使用出来るような物であれば、それほど気にせず使用する事が出来ます。U373aの流通量はマイクプリやEQと比べると極端に少なくステレオペアで使用出来るような程度の良い物の入手は非常に困難ですが、それにも増してU273bはレアなので、もし見かけた際には迷わず『買い』です。この2機種よりも『音が良い』とされているオリジナルのU273は最近海外のオークション等で見かけますが、NOSパーツを大量に在庫するドイツのテックも修理には苦労しているようですので、購入の際は現状のコンディションに注意した方が良いと思います。

実際の結線は前回のU373aと同じくIP/OPライン / Stereo Link それにPSUをつなぐだけなので簡単に終了します。ピンアウトはこちらで、コネクターはTuhcel 13 pinです。 使用法はU373aと同じ方法をお勧めしますのでこちらを参考にして下さい。