German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

Neumann PE Stereo - Entzerrerverstärker

2011-05-27 19:55:29 | vintage gear
放射能汚染の現実を超えて 放射能汚染の現実を超えて
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2011-05-19




Pex2The best EQ of Neumannと言われる"W495stbシリーズ"ですが、そこに至るまでには数世代の歴史があり、それを遡ると"PEa"から、この"PE"に辿り着く訳ですが今回はこのシリーズの原点についてご紹介します。

Pestereo_innerこれらの違いを簡単に説明すると、アクティブ "RC" 回路のMID EQを採用している"W495"、"PEa"に対して、"PE"のMID EQはパッシブ "RLC" 回路を採用しており外観は非常に似ていますが"PE"のみQ選択スイッチはありません。

このパッシブ "RLC" 回路は、OA10 フルディスクリート パッシブ RLC構成の"PEV"を継承しており、音質は他の追従を許しませんが時代と共に、より細かい調整ポイントを要求されるようになりアクティブ"RC回路へと変更されて行きます。

W495peこのシリーズの基本は、MONOのユニットで年代順に"PE"、"PEa"、"W495b"、そのバリエーションでSTEREO版の"PE STEREO"、"PEa STEREO"、"W495stb"が存在し、全てUNI-Polar +24CDVで動作します。MONOユニットはIN/OUT共にトランスバランスですが、STEREOユニットにはOUTPUTトランスは内蔵されておらず、この注意書きのようにフローティングバランス入力以外に接続する際には、OUTPUT トランス #09463を外付けするように注意喚起されており、アンバランス接続では簡単に壊れますのでくれぐれもご注意下さい。

ATTENTION!
Outputs load
only balanced
floating.

その他、BI-Polar ±15VDCで動作する"OE"シリーズもあり作動電圧が高い分、ヘッドル-ムに若干の余裕はありますが、SP-79から抜き出した"OE duo"は駆体内にトランスを持たず入出力共にアンバランスEQなので両者は簡単には比較出来ません。

Pestereo_rearレコーディングコンソールにも採用された"W495"に比べ、この"PE"は圧倒的に少ない生産数のためか現存する個体で美品はおろか完璧に動作するものは皆無に等しく、稀に売りに出される個体はポップノイズや何らかの問題を抱えている事が多いので購入には注意が必要ですが、そのリスクにも代え難いEckmiller W86的な魅力が"PE"のMID EQには秘められており、音の良し悪し等を通り越した『何か』を音楽に与えてくれる数少ない機材ですので見掛けた際には是非果敢にチャレンジして下さい。

ピンアウトはW495stbと同一、コネクターはTuchel T-2701です。


旧ID(u_project2003)の際は沢山のご贔屓を頂きありがとうございました。気分も新たに新ID(GVM_GmbH)にてこちらからも出品予定です。