日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

湯宿温泉「大滝屋旅館」

2024-08-21 07:00:00 | 温泉・宿

湯宿温泉は群馬県みなかみ町にあり、『みなかみ18湯』の中の一つで、数軒の宿と共同浴場があるだけの鄙びた温泉です。

泊った宿は「大滝屋旅館」

この宿は、”つげ義春”の漫画『ゲンセンカン主人』のモデルとなっている旅館として知られています。

でも、現在の大滝屋旅館は”つげ義春”が宿泊した時とは違って、全館がリニューアルされているので、その頃の面影は全くないようです。

この宿は普通の旅館とちょっと違っています。

それは、接骨院が併設されているのです。

『泊ったすべての人に、少しでも体の調子を良くして帰ってもらいたい』というのが宿のコンセプトになっています。

だから温泉に入り、接骨院で体を揉みほぐし、一汁三菜で控えめな食事、これをウリにしています。

 


宿は10程前にリフォームしたそうなのですが、すべての場所がとてもきれいになっていました。

部屋はお風呂の隣にある小さな部屋を予約したのですが、ビックリしたのがトイレと洗面所でした。

部屋の割に広いし、とてもきれいだったのです。

今まで泊ったどの宿もきれいな洗面所、トイレが当たり前でしたが、ここはそれ以上だったのです。

今回の予約はマッサージ付きのプランでしたので、宿に着いてすぐに30分間マッサージを受けました。

ご主人が施術してくれました。

体が軽くなったら次はお風呂です。

お風呂は2ヶ所あり、広い方には男性用の”のれん”、小さい方には女性用の”のれん”がかかっていたのですが、空いていればどちらに入っても良いことになっていました。

入り口の戸が開いている時は誰も入っていないので、自由にお風呂に入れます。

ここでも廊下などがとってもきれいなのに驚きでした。

 

大きい方のお風呂「大滝の湯」。

この宿には2つの源泉が引かれていて、左の浴槽は大滝源泉(炭酸水素塩泉)で自家源泉、この宿独自の温泉です。

右の小さな三角形の浴槽が窪湯源泉(硫酸塩泉)で、湯宿温泉のすべての宿に引かれている源泉だということでした。

もちろん源泉かけ流し、大滝源泉は適温で長く入っていられたのですが、小さい方の窪湯源泉は熱くて我慢しながら入りました。

「お風呂掃除後に高温の源泉をそのまま浴槽に流し入れ、お客様が入る頃にはちょうど良い温度になるようにしています。」と、奥様。

日本に数ある温泉の中で『三大美人泉質』といわれているのが ①炭酸水素塩泉 ②硫酸塩泉 ③硫黄泉 です。

何と、この宿にはその内の2つがあるのです。

左の浴槽の炭酸水素塩泉は美肌効果(クレンジング効果)があるとされていて、肌に水分が浸透しやすく、ツルツルになるのが特徴。

右の浴槽の硫酸塩泉は、肌を蘇生し、皮膚に皮膜がつくられ、しっとりとした肌になるのが特徴。

だから、先に左の浴槽に浸かり、次は右に入ると肌がクレンジングされ、化粧水をつけたような効果が期待できるというものなのです。

効果があったかどうかは分かりませんが、3回も入ってしまいました。

温泉の感触としては表現が難しいのですがちょっと固めのお湯、それでいて湯上がりの肌はしっとりといった感じでした。

 

小さい方のお風呂「「薬師の湯」。

湯宿温泉の「窪湯源泉」、こちらは硫酸塩泉です。

やはり温度は少し熱めでした。

 

次に食事のことです。

食事は夕食、朝食とも2階の広間に用意されていました。

大広間でもそれぞれのお客さんが見えないように配慮され、衝立が置かれていました。

夕食は上州麦豚の陶板焼きをメインに鯉の洗いのおさしみ、煮物、最後のお蕎麦、デザートまですべて手作り料理でした。

奥様が一品一品の料理の説明もしてくれました。(写真は撮り忘れてしまいました(_ _))

宿のコンセプト通りの一汁三菜の控えめな食事でしたが、どれもとても美味しく、年寄りにはちょうど良い量だと思います。

豪華な料理を期待されている人にはちょっと物足りないかもしれません。

でも、予約時にはこのプランを提示されていますから・・・

 

 今回、温泉に入りたくて急に思い立ってこの宿を決めたのですが正解でした。

マッサージまでついているのにリーズナブルなこと、気持ちの良い温泉、控えめで美味しい食事など、すべて満足しました。

交通の便も悪くないし、宿の方針に共感する人であればオススメかもしれません。

 

 

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宿根スイートピー

2024-08-19 07:00:00 | 植物

初夏ごろからずっと、今でも咲いている「宿根スイートピー」です。

一般的なスイートピーは一年草で冬から春に咲き、カラフルな色と香りで、花屋さんなどで切り花として売られています。

それに比べて宿根スイートピーは遅咲きで、春から夏にかけて咲き、名前の通り宿根草です。

一年草のスイートピーよりも花が少し小さくて、香りも控えめです。

花が6月から8月にかけて咲くので別名は「サマースイートピー」です。

一年草のスイートピーと比べてみると、一つ一つの花がやさしく、清楚に見えます。

でも、そのやさしい花がたくさん連なって咲くので、全体の花姿は豪華に見えるような印象です。

 

柔らかいパステルカラーの花が多いのですが、画像のように鮮やかな色の花もあります。

 

 一年草のスイートピーと比べてあまり変わったところはないのですが、違いを挙げるとしたら、花後にエンドウ豆に似たタネができるのですが、そのサヤの形状です。

宿根スイートピーはサヤが長く、一年草のスイートピーは短くて細かな毛がびっしり付いています。

 

[一年草のスイートピー]

 

[花後にできる実(サヤ)]

 

 


[宿根スイートピー]

学名:Lathyrus latifolius

英名:perennial pea

別名:ヒロハノレンリソウ

科名・属名:マメ科 レンリソウ属

原産地:ヨーロッパ、北アフリカ

 

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アサガオ「江戸風情」

2024-08-17 07:00:00 | 植物

アサガオには多くの種類がありますが、珍しい「江戸風情」という品種のアサガオを見つけました。

このアサガオは最近人気になっていて、変化アサガオと言われている品種です。

開花するときに色が決まっていなく、思いがけない花色や模様が現われてきたり、時間と共に花色が変化したりするのが特徴のようです。

 

「江戸風情」は白と紫のストライプ模様がベースとなっているのですが、同時に咲いてもすべて違う模様だったり、時には単色の花が咲くこともあったりするようです。

そして、花色は時間が経つにつれて変化し、朝は青紫色で開くのですが、昼近くになると赤紫色に変わってくることも・・・・。

葉は丸葉でハート型です。

 

ピンクと白のストライプ、ピンク一色だけの花が咲いているのも見つけました。

 

 このアサガオは2010年に酒田市のホンマ農園で生まれた花です。

農園によると、元は赤い『ルコウソウ』が突然変異して誕生したアサガオだそうです。

 

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「タカサゴユリ(高砂百合)」と「シンテッポウユリ(新鉄砲百合)」

2024-08-15 07:00:00 | 植物

空き地や道路の隅などに背の高い白いユリの花が目に付きます。

白いユリとなるとすぐに「テッポウユリ」と思いがちです。

でも、この長く伸びているユリはテッポウユリではなく、「タカサゴユリ」または「シンテッポウユリ」です。

 

 タカサゴユリ 

かつて台湾は『高砂国』と言われていました。

このユリが台湾原産だから「タカサゴユリ」と命名されました。

繁殖力が強いタカサゴユリは台湾から沖縄を通り、日本中に広がって、今ではあちこちで見られるようになったのです。

このユリはタネで育ちます。

タネが落ちたらそこから芽が出て、たった1年で開花します。

普通のユリは実生だと数年経たないと開花しません。

タカサゴユリはそれだけ繁殖力旺盛なのです。

 

テッポウユリに比べるとタカサゴユリのほうが草丈や花の大きさなど、全体に大きく、葉の幅は細くなっています。

一番分かりやすい特徴は、花弁の外側に紫色の筋が入っていることです。

これで一目で違いが分かります。

 

学名:Lilium formosanum Wallace 

英名:Formosa lily、Taiwan lily

別名:タイワンユリ、ホソバテッポウユリ

科名・属名:ユリ科 ユリ属

原産地:台湾

 


 シンテッポウユリ 

花弁の裏に紫色の筋が入っているのが「タカサゴユリ」だと思い、あちこちで咲いている白いユリをよく見ると、紫色の筋が入っていないユリも見つかります。

これは「テッポウユリ」と「タカサゴユリ」との交配種の「シンテッポウユリ(新鉄砲百合)」なのです。

姿や葉はそっくりです。

紫色の筋があるか、ないかそれだけの違いです。

 

面白いことに、シンテッポウユリはテッポウユリとタカサゴユリの交配種なので、両方の特徴を併せ持っています。

花はテッポウユリに似ていて少し大きく、葉っぱはタカサゴユリにそっくり。

そして、タネを蒔くと1年で花をつけるところはタカサゴユリからの遺伝のようです。

 

学名:Lilium x formolongo 

英名:Formosa Lily 、Easter Lily

科名・属名:ユリ科 ユリ属

原産地:日本

 

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イチジク(無花果)

2024-08-13 07:00:00 | 植物

ウォーキング中にまだ色づいていない「イチジク」の実をみつけました。

イチジクは漢字では『無花果』と書き、花がない果物なのです。

花が咲かないイチジクにどうして実ができるのか不思議だと思いませんか?

 

イチジクの花は、普通の植物の花のようには外側からは見えないのです。

実の中に花が咲いているのです。

イチジクの実は内側に空洞があって、そこに花びらのない小さな花が咲いているのです。

実を半分に割ったときに見える赤いツブツブが花で、花がたくさん集まった集合体(花序)になっています。

花が入っている回りのものは花嚢(かのう)と呼んでいます。

だから、イチジクは実を食べているのではなく花嚢とその内側に入っている花序を食べているのです。

 

 

イチジクの花期は6~9月。

新枝の葉腋に花を入れた多肉質の袋である花嚢(かのう)ができる。

花嚢は果嚢となり、厚い肉質の壁に囲まれ、倒卵状球形に肥大化する。

初夏に花嚢の内面に無数の花をつける。

雌雄異花であるが、イチジク属には雌雄同株で同一の花嚢に両方花をつける種と雌雄異株で雄株には同一の花嚢に雌雄両方の花、雌株には雌花のみを形成する種がある。(Wikipedia)

 


 

学名:Ficus carica

英名:fig tree

別名:トウガキ(唐柿)、ホウライシ(蓬莱柿)、ナンバンシ(南蛮柿)

科名・属名:クワ科 イチジク属(フィクス属)

原産地:西アジア

 

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