日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

イタリアゴールデンルートを駆け抜けて⑤ ポンペイ

2020-10-21 07:00:00 | 海外旅行

午前中はポンペイ遺跡の観光だった。

 

ポンペイはヴェスヴィオ火山で滅亡した古代都市。

かつてポンペイはナポリ湾に面していて、美しい海岸線と、ヴェスヴィオ火山に挟まれた風光明媚な街だった。

それが西暦79年夏の夜にヴェスヴィオ山の大噴火が起こり一瞬にして街は廃墟となってしまった。

今では「ポンペイ、エルコラーノ及びトッレ・アヌンツィアータの遺跡地」として世界遺産に登録されている。

 

 

16世紀に井戸を掘っていた際、地下に大理石の柱が発見され、ポンペイにはなんらかの遺跡があることが分かり、その後の発掘調査によって大規模な遺跡が確認できたようだ。

驚くほど保存状態が良かったのは一瞬で火山灰や岩石に覆われたためだったらしい。

発掘された街並みはローマ時代のままで、城壁に囲まれた中心部や整備された道路、神殿などがそのまま残っていた。

 

遺跡に入る門はいくつかあり、マリーナ門から入ってすぐのところにあった広場。

正面がヴェスヴィオ火山。

 

[メインストリートのアボンダンツア通り]

 

通り沿いには商店や大邸宅が並び、ポンペイ一の繁華街だったらしい。

歩行者通路と馬車が通る道に分かれていた。

 

[道路中央の3つの石は横断歩道]

 

幹線道路は石畳で馬車のための轍や横断歩道、車止めまで整備されていて、住居よりも低い位置にあるのは、排水溝の役割も果たしていたからだとか。

 

 

 

公共の建造物以外にも、個人の邸宅や劇場、商店、娼婦のいた家などがあり、またそこに描かれたフレスコ画やモザイクまでもがきれいに残っていた。

遺跡の中を歩いていると、ローマ時代の生活が手に取って分かる様な気もしてきた。

 

[アポロ神殿]

中央には大理石の祭壇と周囲を取り囲む石柱。

アマポーラ(ひなげし)が一面に咲いていた。

 

 

 

午前中でポンペイ遺跡の観光を終え、午後からはローマまで260kmのバスの旅となった。

 

 

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イタリアゴールデンルートを駆け抜けて④ ナポリ・カプリ島

2020-10-20 07:00:00 | 海外旅行

この日は朝8時から水中翼船でカプリ島に行き、カプリ島散策と青の洞窟観光という予定になっていた。

カプリ島はナポリの沖合30kmに浮かんでいる小さな島。

風光明媚、温暖な気候のため、今では世界のセレブが別荘を構えるヨーロピアンリゾートアイランドとなっている。

特に有名なのが青の洞窟で、洞窟に入ると青一色の世界となり、幻想的な空間が体験できる場所。

 

メインは青の洞窟の観光だったが、その前にカプリ島でのフリータイムがあった。

カプリ島の港周辺の平地はあまり広くなく、メインのカプリの街は山の上にあって、そこまでの交通機関は、バス、ケーブルカーがある。

港の西側にあったケーブルカー駅から乗ってみたら約5分で山の上の街に着いた。

 

[ケーブルカー駅の展望台からの風景]

 

ここから街歩き。

メイン通りを歩くと、セレブたちの別荘やおしゃれなカフェなどが建ち並んでいた。

 

 

 

再びケーブルカーで港まで降りて、港の周辺を歩いてみた。

海岸では大勢の人がのんびりと遊んでいるのに、ツアーの観光客は忙しそうに土産物屋などを回って、名物のレモンチェロの試飲などをしていた。

あと、「カプリウオッチ」というキラキラしたようなかわいい時計、わざわざこれを買いにカプリ島まで来る人もいるらしい。

この時計は日本では人気らしく、港にあった専門のお店には日本人の店員が2人もいるということだった。

 

 

[マリーナグランデ]

 

フリータイムも終わり、この後は港(マリーナグランデ)から青の洞窟へ。

青の洞窟はここまで来たからすぐに行けるものではなく、その日の天候や波の具合によって洞窟に入れない日も多く、その日の内でも時間によってダメになったりすることもあるらしい。

午前中は良かったのに午後からはダメだと言うことなどはよくあるらしい。

以前にナポリに来て青の洞窟を見ようとした時、ナポリのホテルで言われたことは、港まで行かなければ分からないから、取りあえず港に行ってみてくれと。

自然相手なのでどうしようもないのは分かるけど・・・

ツアーなどで残念ながら青の洞窟に行けないときは代替え案として「モンテ ソラーロ(Monte Solaro) 」の観光が用意されているらしい。

カプリ島にある「モンテ ソラーロ山」は標高約590m、1人用リフトで展望台まで登れるし、ハイキングコースなどもある場所になっている。

 

今回のツアーは運が良かったらしく、天気も良く、波もないので青の洞窟に入れることになった。

 

 

少し大きな船で港を出て、洞窟の手前で小舟に乗り移って順番に洞窟に入る。

この時に全員が頭を低くし、天井すれすれに潜り込む。

この時が一番スリル満点だった。

真っ暗な洞窟の中、海面だけが幻想的に青く輝いていた。

入口のわずかなすき間から入る光が水の底に反射し、このような神秘的な色を生み出しているようだ。

 

入ってから後ろを振り返ると、今潜り込んだ小さな空間から光りが差し込んでいた。

 

 

洞窟の中は思ったよりも広く、若い船頭さんの歌を聞きながらをゆっくりと回った。

(チップを渡すともう一曲歌ってくれた)

 

この日の予定は、この貴重な体験のみで、マリーナグランデからまたナポリまで45分の船旅をした。

ナポリのサンタルチア港に着いてからは近くにある古城、「卵城(たまごじょう:カステロ・デル・オーボ)」を見学した。

 

 

卵城は築城の際、魔術師が基礎部分に卵を埋め、「この卵が割れるときには城もナポリも滅びる」という呪文をかけたと言われているお城で、海の中に突き出すように造られた巨大な石の要塞となっていた。

 

ナポリでの観光はこれで終わり、翌日は「ポンペイ遺跡」を観光してローマへ向かうことになっていた。

 

 

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イタリアゴールデンルートを駆け抜けて③ フィレンツェ

2020-10-19 07:00:00 | 海外旅行

ベネチアでのホテルは本島ではなく、対岸のメストレ地区だった。

ベネチア島内のホテルは高いので、メストレ地区に泊まれば電車や路線バスでベネチアに移動が可能なので、価格重視の旅ならばこの地区に泊まるのが良いらしい。

 

この日はベネチアからフィレンツェへ移動した。

移動時間は4時間。

朝早く立ってもフィレンツェに着いたときはお昼を回っていた。

 

イタリアの都市の中で、芸術の都として人気も高いフィレンツェ。

ここでのフリータイムもまた2時間だった。

旧市街はとても小さいけれどあちこちに見どころがある。

短い時間なので、やはり有名どころを回ることにした。

ベッキオ橋、ドゥオーモ、ミケランジェロ広場などに決め、ウフィッツィ美術館は以前に入場したことがあるので、今回はパスした。

 

[ミケランジェロ広場からみた街]

 

[サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ)]

 

「花の聖母の大聖堂」と呼ばれているドゥオーモ。

手前がジョットの鐘楼、奥の赤い屋根がクーポラ。

中に入って見学する時間はなかったが、外観だけでも素晴らしいものだった。

(中にはエレベーターもなく、階段で上らなければならなとのこと)

 

 

 

[ベッキオ橋]

 

イタリア語では「古い橋」という意味で、フィレンツェ最古の橋。

アルノ川に架かっていて、橋の上にはピンクや黄色の家が建っている。

戦争でも壊れなかったので、「奇跡の橋」とも呼ばれている。

 

 

[サンタ・トリニタ橋]

 

[ヴェッキオ宮殿]

シニョーリア広場にあり、要塞のような雰囲気の建物だった。

 

宮殿にあるダビデ像(レプリカ)。

どこに行っても観光客でいっぱいだった。

 

 

[サンタマリアノヴェッラ教会]

 

この教会の近くにはコスメ&香水の老舗、サンタマリアノヴェッラ薬局があった。

正式名は「オッフィチーナ・プロフーモ・ファルマチェウティカ・サンタマリアノヴェッラ」という長い名前で、世界最古の薬局らしい。

元々は教会の修道女達が作っていた香水やエッセンシャルオイルを一般に販売したのが始まりで、現在も、当時と同じ製法で作り、販売している。

ここがお店? と思うほど小さくてお店らしくないけれども大勢のお客さんで賑わっていた。

 

フィレンツィは2時間ではとても回りきれないがしょうがなかった。

この日はナポリ泊だったので、フィレンツェからナポリまでは電車移動になっていた。

電車でも2時間半もかかる。

ローマは最後に残しておくので、ローマを通り越してナポリまで行った。

案の定、ナポリ着は夜8時近かった。

ツアーの日程は結構きつく、よほど丈夫な人じゃないとついて行けないと思った。

 

[フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅]

 

 

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イタリアゴールデンルートを駆け抜けて② べローナ・ベネチア

2020-10-18 07:00:00 | 海外旅行

ミラノを朝早く立ってベローナへ。

ミラノからベローナへは2時間半かかる。

そして、この日の予定はベローナを観光後、ベネチアへ向かうことになっていた。

だからベローナではたった2時間だけのフリータイムだった。

本当に忙しい。

ツアーだからしょうがないと思い、ベローナでは有名どころ2ヶ所だけ観光することにした。

 

ベローナは「ロミオとジュリエット」の舞台としてあまりにも有名な街。

見どころが多い街だけれど、あまり広くないので、徒歩で十分回ることができた。

最初に街の中心のブラ広場にある「円形競技場(アレーナ)」を見た。

アレーナは紀元1紀初頭の建築らしく、ローマのコロッセオよりも古いもので、舞台も観客席も2千年の昔のまま残っている。

保存状態はイタリア国内でも最も良いとされ、この遺跡では毎年6月から8月にかけてオペラが開催されていて、世界中のファンが集まってくるらしい。

 

[円形競技場(アレーナ)]

 

[ベローナの街の様子]

 

次に向かったのが、戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台となった家。

イタリア語では「ロメオ(Romeo)とジュリエッタ(Juliet)」となっているため、この家は「ジュリエッタの家」と呼ばれている。

今では観光用に当時の家具や調度品などが展示されていて、話に出てきたバルコニーもあった。

 

[ジュリエッタの家]

小さい家だったが観光客が多く、ごったがえしていた。


前庭にあるジュリエッタの銅像は「恋のパワースポット」になっていて、ジュリエッタの胸に触ると恋が叶うと言われているので、大勢の観光客が列を作って順番に触っていた。

 

 

ジュリエッタの家の辺りのお店をのぞきながらぶらぶらと歩いていたら、2時間はあっという間に過ぎて集合時間になってしまった。

 

 

この後はベネチアに向けて2時間のバスの旅となり、ベネチアに着いたのは午後3時を回っていた。

イタリアでは人気の観光スポットとして名高いベネチア。

この街には歴史ある建物や橋がたくさんあり、車が走らない代わりに運河が走り、そこをゴンドラが行き交っている。

そんな水の都ベネチアは誰でもが憧れる街だと思う。

 

 

ベネチア島内には車は入れないので、入り口のトロンケットの駐車場からチャーターしてあった船で本島へ渡った。

ベネチアに来たのは3回目、前回は島内のホテルに泊まって3日間歩き回ったので、迷路のような狭い道路など、島内の様子は良く分かっていた。

 

[サンマルコ広場]

 

[リアルト橋]

 

[リアルト橋から見たカナル・グランデ]

カナル・グランデはベネチアを流れる大運河で、街を二分するようにS字の形をしている。

大運河はヴァポレットと呼ばれている水上バスで移動する。

 

[ため息橋の下を通るゴンドラ]

ため息橋は16世紀に架けられた橋。

囚人が独房に入れられる前に窓の外からヴェネツィアの美しい景色を見て、ため息をついたと言われている。

 

島内は運河が入り組んでいるので、このように小さな橋もたくさんあった。

狭い道路にはアクセサリーなどを売っている小さなお店がびっしりと並んでいたので、飽きることなく散策できた。

 

[市場]

市場などは安いものがあったが、レストランなどは結構良いお値段だった。

観光地値段だからしょうがないのかも。

 

 

前回ベネチアに来たときは日本からベネチアまでの直行便があったので、空港からサンマルコ広場までヴァポレットで直接乗り入れたりもした。

今はもう直行便はなくなってしまったようだ。

面白いことに、ヴァポレットの運賃は船の中で買うと割高になっていた。

 

ベネチアは何回来ても、また来たいと思わせてくれる街だった。

 

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イタリア ゴールデンルートを駆け抜けて① ミラノ

2020-10-17 07:00:00 | 海外旅行

イタリア周遊ツアーに参加した。

このツアーはミラノ、ベローナ、ベネツィア、フィレンツェ、ナポリ、ローマなどゴールデンルートと言われているコースを回るものだった。

ゴールデンルートの定義はさまざまだけれども、取りあえずイタリアと言えば、これらの都市といったところだと思う。

各都市間をバスで移動して、ほとんどの都市で団体行動はなく、フリータイムとなっていた。

 

最初の都市、ミラノへはエディハド航空を使った。

エディハド航空の本拠地アブダビで乗り継ぎのための5時間を過ごしたのだが、アブダビ空港のゴージャスな内装にびっくり。

中東の国に入ったのは初めてだったのでとにかく驚いた。

真夜中の到着なのに空港は昼間と同じように明るくてお店は全部開いていたから。

5時間なんてあっという間に過ぎてしまった。

 

ミラノに着いたのが朝の8時だった。

この日はすぐにフリータイムとなり、空港からバスでスフォルツェスコ城のそばまで連れて行ってくれて、ここからは自由に歩くことになっていた。

 

先ずはルネサンス期最大の宮殿、14世紀にヴィスコンティ家のお城だった、スフォルツェスコ城へ。

 

[正門フィラレーテの塔]

立派な塔がお城の門になっていて、高さは109mもあるとか。

 

 

現在は美術館として公開されているらしく、正面の塔からは城壁がグルリと取り囲んでいた。
 
もともとはヴィスコンティ家の居城だった建物を何度も改築し、現在では大規模な城塞になっている。
 
でも、現存する城塞は、当時の面積の4分の1ほどで、残りの敷地は公園や道路になっているようだ。
 
 
 

このお城へは入らず、外観を見るだけだった。

ここから5~6分歩いたところにはドゥオーモがあった。

ミラノのシンボル ドゥオーモはミラノ大聖堂と呼ばれているが、正式にはサンタ・マリア・ナシェンテ教会、ゴシック建築としては、世界最大級の大きさになっている。

ドゥオーモに来たのは今回で2回目。

1度目に見たのはヨーロッパを初めて旅行した時だった。

数十年前、ドゥオーモの前に立った時、ゴシック建築の素晴らしさに驚いた。

大げさかもしれないが、体が震えるくらいの感動だった。

それから旅行の度にあちこちの国でゴシック建築の建物を見てきたので、今回はそれほど驚きはなかった。

それでも目の前にドーンと建っているものを見るとやっぱりすごいと思った。

 

 

 

ドゥオーモの前には入場待ちの長い行列ができていた。

取りあえずチケットを買わなければならないのに、買う場所が分からない。

前回は人任せで、ただ付いてきただけだったから。

それでもやっと行列から50mくらい離れたドゥオーモ美術館にチケット売り場を見つけた。

チケットの種類が多かったが、内部だけ見るものを買った。

オンラインでも買えたらしいので、先に購入しておけば良かったと後悔した。

現地に行けばどうにかなると思っていたけどやっぱりダメだった。

もっと事前に調べて行かなくちゃ。

 

行列に並び、やっと順番になって簡単な荷物検査を受けてから入場した。

入り口の前は大勢の人でざわざわしていたが、中に入ると静かで神聖な空気が漂っていた。内部は壮大で、建物の側面あるステンドグラスには新・旧約聖書の聖母マリアや聖人たちの生涯をが描かれていた。

内容は良く分からなかったが、受胎告知だけは分かった。

教会内のステンドグラスはどこに行っても素晴らしいもので、ここも例外ではなかった。

 

[受胎告知のステンドグラス]

 

出口近くにドゥオーモについての本や記念グッズを売っている小さなショップがあったので買ってきた。

今回は屋上には行かなかったが、ドゥオーモには135本もの尖塔があって、屋上の最も高い尖塔の上に、マリア像がまつられているらしい。

この像に祈るとミラノ再訪を祈ると叶うという言い伝えがあるとのこと。

次に機会があった時は是非。

 

ドゥオーモ見学の後はガッレリア。

ドゥオーモ広場とスカラ広場を結ぶ十字型のアーケードは、正式には「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア」と呼ばれている。

 

 

ガッレリアは8角形の建物にガラス張りの天井の2つのアーケードが十字形に交差する形をしている。

その交差地点は最も高く、ガラス張りの大きなドームになっていた。

その交差地点の4つの建て物の正面には4枚のフレスコ画が描かれていていた。

 

賑やかなガッレリアをスカラ座まで歩いた。

スカラ座はイタリアのオペラ界において最高峰の場所。

オペラを見ることはなく、付近を歩いて雰囲気を感じ取っただったが、若い画家が路上で絵を売っていたので、記念に買ってきた。

 

やはり長旅で疲れてしまい、1日目はこのままホテルに直行してしまった。

明日はベローナへ行く予定。

 

 

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