夏の初めからずっと咲いている花、「マトリカリア」です。
こぼれ種で増えたのでしょうか、大きな株が地面を覆うように広がっていました。
このまま秋口まで咲いてくれるのでしょう。
「マトリカリア」は別名では「ナツシロギク(夏白菊)」と呼ばれています。
最近ではカタカナ名の花が多くなって、名前を覚えるのに苦労します。
日本語の名前があるとホッとします。
特にこの花などは見たままの姿の「夏白菊」なので覚えやすいですね。
小菊と間違えそうな花ですが、画像のように真ん中の黄色い部分が少し盛り上がっていて、葉っぱの形が菊よりもシダに似ているように見えるが特徴です。
これは一重咲きなのですが、他には八重咲きや丸っこいポンポン咲きの品種もあります。
キク科の花なので、香りはやはり菊の香りです。
この花は『カモミール』と良く似てますよね。
[カモミール]
カモミールとどう違うでしょうか?
見た目で一番の違いは葉の形です。
カモミールは、細くて細かな葉の形ですがマトリカリアはそれよりも大きめで広く菊のような葉の形です。
花の違いはカモミールは黄色い花芯の部分が盛り上がっていて、花弁は夜になると反り返ってしまいます。
対してマトリカリアはの花芯の部分は平らで、花弁は夜になってもずっと同じままです。
そしてカモミールはハーブの一種なので食用、マトリカリアは観賞用となっています。
よく似ているのも当然で、マトリカリアとカモミールの両方ともがもともとマトリカリア属だったのです。
その後、マトリカリアはヨモギギク属になりましたが、以前の名残のままマトリカリアと呼ばれているようです。
学名:Tanacetum parthenium
英名:Matricaria、Feverfew
別名:ナツシロギク、イヌカミツレ、フィーバーフュー、タナセタム
科名・属名:キク科 ヨモギギク属
原産地:バルカン半島~コーカサス地方
別名「フィーバーフュー (feverfew)」、これはラテン語の解熱剤という意味からきているように、この花は薬草なのです。
古くから頭痛や吐き気、目まい等の薬として利用されてきたようです。
ところが、近年になって薬草としての効能を調べてみると、摂取した一部の人には アレルギー反応 や 消化器系の不調 を引き起こす副作用が出ることが分かりました。
まさか直接この花を薬草として利用する人はいないと思いますが、何らかの形で薬に含まれている場合もありますので、副作用には要注意です。