寒い中でも元気な花がある。
「ヤツデ(八手)」もその中の一つ。
昔からの言い伝えで、ヤツデはとても縁起が良い木とされている。
だから家にヤツデを植えれば、もしかするとお金持ちになれるかもしれないとか・・・
なぜそう言われているのか、それは葉の形が人の手に似ているから、「お客さんを招く」とか「お金を招く」などとされているらしい。
お店の入り口に植えられていたら「千客万来」ということなのかも。
そのほかにも、ヤツデのような大きな葉っぱの植物は、魔除けになるということも言われている。
その大きな葉が邪気を防ぐらしい。
ヤツデの花は固まって球状になる。
[雄性期]
花が開いてくると、その特徴が見えてくる。
1つの花には、雄性期と雌性期があって、最初は花弁と雄しべがある雄性期。
[雌性期]
花弁と雄しべが落ちると柱頭が伸びてくる雌性期になる。
これは自家受粉を避けるためらしい。
自家受粉をしないのにこの雌しべにはどこから花粉が?
と思ったら、ヤツデは花の時期が長くてどこかしらに雄性期の花が咲いているから、その花粉を昆虫(ニホンミツバチやハエ)が運んでくるということだった。
虫媒花だったんですね。
でも、冬だから昆虫を集めるのに困るんじゃないかと思ったらとんでもない、ヤツデの蜜は糖度が桁外れに多いから、すぐに集まって来るとか。
[若い実]
5月ごろになると黒く熟してくる。
学名:Fatsia japonica
英名: Japanese Aralia
別名 :テングノウチワ
科名・属名: ウコギ科 ヤツデ属
原産地:日本、朝鮮半島