朝から時折強い雨の降る本日の東京・神田です。
皆様こんにちは。
Inspiring をご覧下さり誠にありがとうございます。
午前中は気温が高かったのですが、
午後からは急に気温が下がってきました。
さて、今回は昨日に引き続き
「滑るため、滑らすため」をご案内させて頂きますので、
よろしければお付き合い下さいませ。
今回講習会を開催して下さった
DOMINATOR WAX さんは、
元々はUS スキーチームの専用WAXとして、
「フッ素の魔術師 ? 」 タノス・カリダス博士へ
SALOMON 社からのリクエストがもとで誕生したそうです。
このカリダスさんの
" 魔術師 " ぶりは、どれぐらいのものかと申しますと、
国際特許を50以上お持ちで、
我々がよく目にする代表的なものですでに売却された特許としては、
「テフロン加工のお鍋」などもこのカリダスさんの
「魔術」によって出来たのだそうです。
なので、フッ素を他のものと融合させるには、
多くの場合にこのカリダスさんの考案した技術が必要になる訳ですね。
( たぶん他のWAXメーカーさんにも・・・)
ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、
このフッ素がスキー用WAXにおいてけっこう重要なポイントにもなります。
( とくに多くの日本のスキー場では。。。)
では、もう少し掘り下げて。
まず、スキーをする環境では
「滑らなくなる」大きな要素のひとつに「雪との摩擦」があるそうです。
この摩擦においては、
乾燥した雪の結晶が滑走面に突き刺さるような摩擦、
( ↑この場合はパラフィンが有効 )
雪に含まれている水分が滑走面に張り付く摩擦、
( ↑この場合はフッ素が有効 )
そして静電気による摩擦、
と、
大きく3種類あるそうです。
そしてスキーの滑走面は、
その60パーセントが空洞だそうで
その中にWAXを染み込ませたり、塗布したりして、
この摩擦を軽減させるそうです。
乾燥した雪での摩擦に対しては
「パラフィン」が有効なのだそうですが、
その雪の「硬さ=雪温」に対してパラフィンの硬さも
変化させないと効果が出にくいので、
多くの場合、各メーカー独自の色でその硬さを表現していますね。
パラフィンは元々地球上に存在する
「石油」から分離された物質で、品質にはランクがあるそうで、
DOMINATOR 社は、
その中でも最高品質のものを使用していらっしゃるとの事。
( 可能な限り環境破壊への配慮も含めて。)
ちなみに、
今旬の " りんご " にツヤを持たせるために
塗ってあるWAX もパラフィンだそうで、
不純物がほとんど含有されていない
そのりんご用パラフィン と同等のものを
DOMINATOR さんは使用していらっしゃるとのこと。
また、日本の気象状況としては、
対馬海流から日本海に向けて流れ込む暖流により、
塩分がたっぷり含まれた雪が降るために
その配合がすごく難しいそうです。
そして ↓ こちらも。。。
「黄砂」ですね。
こういったあらゆる滑らない要素を考慮して、
どなたでも手軽に「スキーをより滑らす」ことが出来るように
考え出されているのがDOMINATOR WAX で、
パラフィンの結晶を崩さずに分子を組み換えるなど、
その特殊な技術により、
雪温変化に対してWAXの硬度が変化するという、
それまで考え出されなかった「魔術師の技」により、
「ZOOM 」というWAX などが製品化されたそうです。
ちなみに長野オリンピックの際、
各国のサービスマンが
「日本特有の雪」に対して戸惑う中、
日本のジャンプチームがDOMINATOR WAX を使用し、
あの成績をおさめる裏方さんとなりました。
出来たての赤ちゃん雪が雲から降りおりてくる時、
状況により、大気中の汚染物や黄砂などが雪の結晶に付着し
これまた滑りにくくなる要素となるそうなのですが、
これにはフッ素が含まれたWAX が有効だそうで、
水分を多く含む雪にも同様だそうです。
↑ は、久住さんとご一緒に実演をして下さった
ロータスインターナショナルの方です。
ブラッシングもとっても大事ですね。
カリダス博士は今回来日なさられていらっしゃいませんが、
このフッ素とパラフィンを高次元で融合させる特殊な技術など、
まさにその魔術で製作された DOMINATOR WAX。
まだご使用になられていらっしゃらない方は、
是非おためしあれ。
http://wangel.jp/etc_wax.html
最後までお読み下さりありがとうございました。
G.M.
あぁ、りんご食べたい。。。