先週の金曜日は、
パートナーのピアニストKコちゃん企画のコンサートをお手伝いさせていただきました。
会場は、代々木上原にあるムジカーザ。
こじんまりしたとっても素敵なホールです。
日本の声楽界に偉大な功績を残してこられ、
ますます円熟味を増していらっしゃるバリトンのK先生との共演シリーズ。
今回は、シューマンの歌曲集「詩人の恋」を中心に、
ピアノソロ「子どもの情景」や
チャイコフスキーやムソルグスキーなど、
珍しいロシア歌曲も聴かせていただきました。
昨年は、シューベルトの「冬の旅」でナレーションをさせていただきましたが、
今回は、コンサートの進行係。
お客様の入り具合を見ながら開演時間を決めたり、
照明のキューを出したり、アナウンスをしたり、
お手伝いの方たちと一緒に
コンサートがスムーズに進むようにするのが仕事。
かなり重要な役目ですが、
お手伝いの方々が優秀なのでアンシンあんしん・・・
さて、コンサートですが、
残暑厳しい中、たくさんのお客様がいらっしゃいました。
「詩人の恋」はハインリヒ・ハイネの詩による16曲の連作歌曲。
愛の喜び、失恋の悲しみ、そして苦しみがうたわれています。
時に静かに、時に激しく、
先生のビロードのような声とKコちゃんの澄んだピアノの音色が一体となり、
ひとりの詩人の情感が見事に表現されていました。
続いてのKコちゃんのソロ「子どもの情景」。
美しい音色とていねいな表現。
ヨーロッパの景色を思い起こさせるような素敵な演奏でした。
後半のロシア歌曲もすばらしく、
言葉はまったくわからないのですが、
先生の表現によって、何か伝わってくるものがありました。
最後のムソルグスキーの歌曲は、
オペラのアリアのような大曲で、
先生がかつて「ドン・ジョヴァンニ」を歌われた時を彷彿とさせるような、
鬼気迫る素晴らしい演奏でした。
オーラというものが存在するかどうかはわかりませんが、
会場にいる全ての方々が先生のとりこになっているようでした・・・
瀟洒な空間でこのような素晴らしい演奏を聴かせていただけて、
本当に贅沢な真夏の夜のひとときでした。
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