「中国よ、台湾よ、これでも領有権を主張するのか 「キッシンジャー文書」の中の尖閣」2012.8.15 03:00 [月刊正論8月号]を読んだ。そこに「続きは月刊正論9月号でお読みください。とあったので、9月号をの記事を探したが出てこなかった。代わりにそれに近いものがあったので、転記します。
テレビにだまされないぞぉ
米 “極秘資料”に見る尖閣 固有の領土…知られざる“暗闘” (キッシンジャー・ニクソン・ピーターソン) 【報道STATION SUNDAY】
テレビ朝日【報道STATION SUNDAY】で、
米 “極秘資料”に見る尖閣 固有の領土…知られざる“暗闘” というのをやっていたんですが、
テレビ朝日がアメリカで独自に入手した音声記録ということだったのでVTR部分を記録しました
アナ「・・・まさに尖閣諸島周辺ではね、緊迫した状態が続いているんですけども、実は現在、西太平洋にアメリカ海軍の空母2隻が展開しているという異例の事態となっているんですね。
で、尖閣諸島を巡りましては、アメリカが歴史的にも深く関わってきました。
沖縄返還協定の調印目前には、ホワイトハウスで尖閣についての激しい議論が交わされていました。極秘資料から判った新たな事実とは。」
レポーター「この後ろに広がっているのがアメリカ海軍の横須賀基地です。今日はイージス艦などが留まっているのが見えます。赤いクレーンの下辺りがここを拠点にする空母・ジョージワシントンの停泊位置なんですけれども、今日はその姿は見えません。」
実は今、空母・ジョージワシントンは太平洋上に展開している。
アメリカ第七艦隊司令部は、2隻の空母が警戒監視活動を行っていることを明らかにした。
2つの空母部隊が合同で警戒に当たるのは異例。これには中国を牽制す狙いがあるとみられている。
緊迫が続く尖閣諸島。実はアメリカは、尖閣諸島の領有権に深く関わってきた。その歴史に日本固有の領土の新事実が隠されていた。
終戦後、尖閣諸島を含む沖縄は、アメリカの統治下に置かれていた。
1971年6月17日に調印された"沖縄返還協定"。尖閣諸島についても自国の行政などが及ぶ施政権の返還が決まった。
しかし、実はこのわずか10日前、アメリカの政権中枢で"尖閣諸島を日本に返さない"という選択肢が浮上していた。
キッシンジャー氏「沖縄返還交渉が台無しになってしまいますよ」(大統領補佐官 当時)
ニクソン大統領「それはダメだ。」
これは今回、テレビ朝日がアメリカで独自に入手した音声記録。1971年6月7日、ニクソン大統領と2人の補佐官の尖閣をめぐるやり取りが記録されていた。
キッシンジャー氏「1945年に台湾は返されたが尖閣諸島は沖縄に留まった。」
緊急会合では、ニクソン外交を主導するキッシンジャー補佐官が、尖閣諸島の施政権の日本返還を主張。しかし、国際経済担当のピーターソン補佐官が強行に反対した。
ピーターソン補佐官メモ〔アメリカが日本に尖閣諸島の施政権を認めれば台湾は大きくメンツを失う〕
台湾の蒋介石総統は、アメリカの高官に直接、尖閣諸島の日本への施政権の返還を見送るよう訴えていた。
当時、アメリカは輸入される安い綿製品をめぐって日本・台湾・韓国と貿易摩擦を起していた。
そこで台湾は、繊維問題でアメリカに譲歩する見返りに要求を受け入れるよう求めていたとされる。
当時の外交文書を調べた春名教授は言う。
春名氏「アメリカの南部の繊維生産州からですねぇ、この東アジアの国々からの繊維輸出をですねぇ、抑えてほしいという要求が高まったわけなんですね。
多少悩んだと思いますね。それは、やはりニクソン大統領の再選がかかっていたわけですから。」
更に、当時から尖閣問題は、東アジアの火種になる可能性が指摘されいた。
レポーター「尖閣諸島の領有権問題をめぐるCIAの極秘文書が、こちらのワシントンの大学の図書館の一角にあります、安全保障問題の公文書記録室で見つかりました。」
極秘・・と書かれたこの文書。沖縄返還協定調印の直前にCIAがまとめた報告書だ。
CIAの情報報告書〔日本の主張には説得力があり、(尖閣の)所有権の根拠を示す責任は中国側にあるとみられる〕
当時、アメリカとも日本とも国交が無かった中国は、今ほど強硬な主張はしていなかった。リポートの焦点は、やはり台湾だ。
CIA覚書〔台湾軍による尖閣上陸などの可能性も否定できない〕
ニクソン大統領の下した最終決断、そこで決め手となったのはある高官が渡した極秘文書だった。
春名氏「彼がもしいなかったらどうだったのかなという事を考えますとですね、まっ非常に危ういものを考えてしまうんですねぇ。」
日本への尖閣諸島の返還をどうするか、ニクソン大統領が最終的な決断を下したホワイトハウス中枢の会談。
決め手となったのは、駐日大使も務めた知日派、ジョンソン国務次官がキッシンジャー補佐官に託した文書だった。
そこには日本の主張を裏付ける詳細な年表が記されていた。それを見ると、1968年に国連の委員会が「東シナ海に石油が埋蔵されている可能性がある」と指摘してから、台湾と中国の領有権の主張が始まったということが一目瞭然だった。
ニクソン大統領「台湾に対しては他に何かできるはずだ」
日本の主張に沿って下された決定。
キッシンジャー補佐官の電話記録によれば、日本に返還すべきでないと食い下がるピーターソン補佐官に対し、大統領は「shut up(黙れ)」と声を荒げたと言う。
春名氏「当時ですねぇ、それほどの深刻な事は、日本側に伝わってなかったと思います。日本側はそれほどですねぇ、アメリカが真剣にですね、この問題を検討したという事実はですね、この外交文書が出てきて(初めて)わかったと思います。
やはりですねぇ、尖閣の問題は日中間、日台間この問題だけではなくてですねぇ、アメリカが深く関わっているんだと、、」
更にこの場でキッシンジャー補佐官はこうも発言していた。
キッシンジャー氏「1951年のサンスランシスコ平和条約で尖閣諸島の日本の主権を認めている。その時すでに尖閣諸島について大きな決断は下されている。」
施政権だけでなく、尖閣諸島の領有権が日本にあると発言していたのだ。
1972年(5月15日) 尖閣諸島は日本に返還された。ただアメリカは、尖閣諸島を日米安保条約の適用範囲内だとしながらも、領有権については中立を貫いている。
長野アナ「尖閣をめぐる問題にアメリカが非常に深く関わってきていたと。そして領有権とか施政権という言葉を巧みに使い分けながらこの問題にアプローチしている姿が見えてきたが、今のアメリカの真意は?」
渡部氏「空母2隻は凄く異常な事態だが、中国に対しての牽制で、軍事衝突するなというメッセージ。当然それは日本に対しても。
日米同盟・安保が尖閣に適用という事の前提として、約束した通り施政権が日本にあるから。
ただし、領有権問題に関しては、あまり日本の肩を持ち過ぎると中国が反発する。
実は、中国と問題起しているのは日本だけじゃなくて南シナ海でフィリピン・ベトナムとかやっていて、これに関してもアメリカは牽制しているが、微妙に当事者にならないように、一方的に肩を持たないようにしている。微妙なバランス。
日本はアメリカにもっと肩持ってと言って、日米が乖離した方が中国の思う壺でなかなか難しい状況にある。」
長野アナ「細かく取材すると、かつてキッシンジャーさんが日本の主権を認めている発言をしている。こうした事実の積み重ねがあるが、今後日本はアメリカにどう対応すればいいか。」
渡部氏「アメリカ側に『主権を認めろ』っていうような対応の前に、基本的に日米同盟が機能するのが優先順位が高い。紛争を起したくない点で同じだから。
あとの法的な問題は、もうちょっと時間をかけてアメリカと対応していく事になるだろう。」
後藤氏「尖閣問題を見ていると、中国は、9/11日に閣議決定で予備費20億5千万出したのを見計らうように、様々な情報戦を展開している。国連で地図を出し、ヨウケツチ氏が演説し、アメリカ紙に広告を出すと。
ところが日本は、国有化のあとのシナリオがあまりにも無さ過ぎた。尖閣の日本の領有化についても、外務省の主張は『1895年の下関条約の前に、平穏公然に日本の領有権確立』。 (しかし中国では)それが下関条約によって敗戦国の中国から取ったという宣伝がされている。
それは外務省の主張をもっと国際社会に訴える。今日の素晴らしい記録などを示すという事が非常に大切だと思う。」
長野アナ「あくまで日本側としては、『領土問題は存在しない』という姿勢は変わらないが、ただ一方で明らかに尖閣の周辺では問題が起きているのは事実」
後藤氏「事実ですね。外務省は『平穏かつ安定的な維持管理』と言っているが、事実上それは壊されている。その基本方針を徐々に変えながら、なおかつ時間を掛けて情報戦で抗戦にでるのが必要だと思う。」
長野アナ「つまり、極めて高度な外交対応が求められているという事ですよね。」
渡部氏「とかく尖閣周辺の漁船とかに目がいっているが、私が中国だったら日本のもっと弱いところ、相互依存の経済を突く。それこそ極めて高度な外交になる。」
長野アナ「その局面に直面している野田政権なんですが、新体制がスタートした早々、足元が揺らいでいます・・・」
以上
尖閣諸島の返還のウラに、キッシンジャー補佐官とジョンソン国務次官の働きがあったなんて知らなかったー(・・;)
もちろん正当な結果だけど、でも、もしピーターソン補佐官がもっと力を持っていたら・・・、ニクソン大統領はどうしたのか?と考えると、春名教授の言われたように危ういものをちょっと感じました。
アメリカって、尖閣諸島が確実に日本の物だと知りつつ、本当に微妙なバランスを保ってますよね。
尖閣諸島をChinaに盗られるようなことがあれば、沖縄に米軍基地がある意味もないし、アメリカが国益の為とはいえ、ニラミを利かせてくれるのは当然だしありがたい。
だけど問題は、それをバックに日本自身がちゃんと防衛できるかって事ですよね。
野田政権にそれが出来るとはとても思えないんだなぁ・・・
《"尖閣"をめぐるアメリカの思惑・曖昧作戦 【NEWS23クロス】 》より
日米の間に結ばれた「沖縄返還協定」には、返還される日本の領土として、緯度経度を具体的に示し、この区域内にある全ての島、小島、岩礁などと定義している。地図上でそのポイントを囲ってみた。
いびつな不等辺六角形の中には、尖閣諸島が含まれている。
外務省も尖閣諸島領有の根拠の一つとして、沖縄返還協定の緯度経度を示している。
《アメリカが空母&海兵隊を東シナ海・南シナ海付近配備 【ワールドWave】》より
アメリカの週刊誌・タイム誌によると、原子力空母「ジョージ・ワシントン」が、東シナ海海域付近で。「ジョン・C・ステニス」も、南シナ海で作戦を始めたと報じました。
これらの空母は、それぞれ80機あまりの戦闘機を乗せ、駆逐艦、原子力潜水艦などで構成されています。
また、近隣のフィリピン海付近にも約2200人のアメリカ海兵隊を乗せた
上陸艦「ボンホーム・リチャード」を配備しました。
特定地域にアメリカ軍を集中することは異例のことで、アメリカはこれまで"領土紛争には介入しない"との立場を表明していました。
※
1.尖閣諸島は日本領土で、中国や台湾との間に領土問題はありません。
2.あなた方は島々の日油溶性を認めていなかったのです。それは周恩来の日中国交正常化時の言葉でも明らかです。
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