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地銀マン「大量失業時代」の生存術 外部から必要とされるのは1割の現実 

2020-10-11 05:15:05 | 意見発表

【菅政権で銀行激震】地銀マン「大量失業時代」の生存術 外部から必要とされるのは1割の現実 (1/2ページ)

 銀行員にできることはたくさんあると思っている人は、彼らを買いかぶっている。他の業種のサラリーマンと比べて、行員が特段優れてできることはあまりないのだ。

 財務にはある程度詳しいが、経理は実はよく分かっていないという人も多い。自ら伝票(預金の入出金票のことではない)を整理し、帳簿付けをした経験のある銀行員や信金職員は極めて少ないからだ。

 では彼らに何ができるか。いくらか得意とするのは管理と総務だろうか。営業が上手な人も少ないがいる。企画については、他人のペーパーを上手に加工することはできてもオリジナルな施策や戦略を編み出すのは得意ではない。

 となると元銀行員や元信用金庫・信用組合職員を歓迎する職場は、若干の財務や管理を必要とするところや、とにかく「営業」をしてほしいと願う先ということになろうか。

 逆にあまり期待せず彼らの人脈や経歴に頼ってみると意外に大化けするかもしれない。銀行では「創造性はいらない」「とにかく冒険とミスはするな」と言われ続け、職業人として鈍っていた人が多いはずだから。

地銀行員のうち、外部から欲しがられるのは恐らく10分の1程度ではないか。実はメガバンクでも同じで、この比率が30代で2割程度だと推測している。

 しかし、地銀でもメガバンクでも20代にはまだ見込みがある。「何もしない、考えない」文化に染まりきっていないからである。地頭(じあたま)の良い若い行員なら鍛え直す、あるいは埋もれていた潜在能力を開発するのにまだ間に合いそうだ。

 そこで逆張りの就職、転職戦略も考えられる。業績不振で地元の支持が薄いところに「人材」はいない。これはトップを含めた話だ。ゆえに頭角を現すチャンスが大きい。問題は早々と周囲の凡人に潰されてしまうことだが、これをうまく回避できれば、他の地銀や信金・信組に就職、転職した人よりも腕のふるいようがある。

 重要なのは、再編に巻き込まれた際、あるいはその前後に「発掘」される可能性があることだ。女性が男性より有利なのは、勝ち組企業は「女性」の幹部候補生を探しているからである。

 ■津田倫男(つだ・みちお) フレイムワーク・マネジメント代表。1957年生まれ。都市銀行、外資系銀行などを経て独立。企業アドバイザーとして戦略的提携や海外進出、人材開発などを助言する。著書に『40歳からの貯めるコツ、使うコツ』(海竜社)など。


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