わだつみの華

あなたの心という大海原を
心地よい風が渡っていきますように

(記事はリンクフリー)

本当の人間(1)

2020-12-10 08:39:31 | 癒し

人間とは何か──
誠実に生きてくればくるほど
みんなこの質問の前に一度や二度は
立ちつくします

自分の心のなかに
いくつもの自分の想いがあって
どれが自分なのだか
わけがわからなくなってしまう
そのうち
人間というものも
何なのかわからなくなる
自分というものを
問いつめてゆくこと
それが
とりもなおさず
人間について
考えてゆくこと
なのであります
しかし
迷ったり
悩んだり
かなしんだりする
そのなかを
グルグル廻っている
それが人間だという理解で
人間をとらえていきますと
かならず
行きづまってしまうのであります

こんなものじゃない筈だ
と思ったりする
感情の世界
自分が了解している範囲内で
人間をとらえていくということは
ある限定のなかで
自分自身をとらえる
ということになるのであります
そうではなく
人間というものは
無限定の世界から
みつめたときに
初めてその本質が
あらわれてくるものなのであります

自由自在身
本心と本心が呼び合い
光と光が結び合う
かたちが必要なときには
かたちとなり
おもいを流すことが必要なときには
おもいを流してゆく
そういう自在さを
人間は本来
持っているものなのであります

人間は神の分生命(わけいのち)であり
分霊(わけみたま)である
ということはしばしば
申し上げているところでありますが
それは
無限定の神の大愛から
わかれてきた存在である
ということなのであります

あるがままにあることが
すなわち
光となり
愛となる存在
それが
神の愛
智慧であります
真理であり
真善美の世界であります

何をおもうということもなく
成すということもなく
そのままにあることが
いのちすこやかに生きる
ということになるのであります
朗らかに天のこころに従って
生きること
これが無為であります
自分自身を解放すればするだけ
人間は自らのいのちの流れに
すなおに
生きることになるのであります

     (つづく)