「人類みな家族」の証明

現代の生物学では、細胞の中にあるミトコンドリアの遺伝子を追跡することによって女系の祖先を辿ることができる。卵細胞はミトコンドリアの遺伝子を引き継ぐが、精細胞はミトコンドリアを持たないことが判っている。よって、今の自分のミトコンドリア遺伝子は、「おふくろさん」から来たものであり、さらに、それは自分の「おばあちゃん」のミトコンドリア遺伝子である。こうやって、ミトコンドリア遺伝子を調べれば、母方の祖先を辿っていけるわけである。このような研究から、現代の生物学者は、ついに全人類の共通の祖先となる女性を突き止めた。その女性は、およそ１５万年前のアフリカに生きていた。その人は、現在、地球上にいる全ての人類の共通の祖先であるから、「ミトコンドリア・イブ」と呼ばれている。つまり、科学的に「イブ」の存在が証明されたわけである。アダムの追跡方法がまだ、わからないが、イブがいたのだから、アダムもいたことに、間違いはないだろう。いずれにせよ、１５年前というと、計算上、５千世代前となる。５千世代前は「同じ家族」だったわけよね。よって、「人類みな家族」じゃん！
おしまい。