花守

四季の花はそれぞれやさしく咲きこころなごみます
折々に咲く花を守りこころかすめる思い出など綴ってみたいです

遠い日のこと

2018年12月17日 10時02分21秒 | 日記



雨上がりの暖かな朝です
明るい陽射しを幸せに感じます
今朝は椿が一輪咲いていました 
これから確かな名前が分からない他の椿や侘助も咲いて
来春までこころ癒されます



遠い日のことふと思い出すのです
母と市内電車に乗って背の届かない座席に深く腰掛けさせて貰って
走る電車の窓から眺める外の景色は
幼かった私に随分気に入ったのでしょう
目的の停留所で母が連れて降りようと何度促しても
決して降りないという素振りを見せたので
若かった母も困ったことでしょう
他のお客さまに迷惑というもの
するとそっと車掌さんが私の前にしゃがんで笑顔で言われたそうです
「嬢ちゃん また乘ってくださいね!」と
それまで降りないからと駄々をこねて母を困らせた私なのに
「ハイ」と大きな声で機嫌のいい返事で頷いて自分から座席をずり降りて
母を従えて電車から降り始めたそうです

世の中の人はこんなこと 
“まるで手のひらを返したように”と表現します
電車のお客様は心のゆとりのあるよい時代だったのでしょう
笑顔で許して戴いたようで
でもいまでもこんな子が居てもいいのかも