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【管球小部屋】FU-50シングルアンプの音質を良くするために〔その二〕

2011-05-25 20:51:49 | 真空管アンプ
FU-50シングルアンプの音質を良くするために、前回は真空管をすべてロシア製に交換してみた。
それなりの効果があったが抜本的な改善ではなかった。
これが、そのアンプの外観。



ロシア製の6SN7が、300Bシングルアンプと、845シングルアンプに挿してしまったので、また初段が中国製に戻っている。

さて、音質を語る前にそもそもの回路がどうなっているか調べて、回路図をおこしてみた。
これが、その回路図である。



熱収縮チューブに覆われて見えない抵抗は実測である。
初段のカソード抵抗に、交流パスのためのコンデンサが付いてないのが気になるが、NFBが150Ωと150Ωの間に戻ってきているので、必要ないと考えたのかもしれない。
注目は、電源トランスの入力に110Vと書かれていたように、内部電圧を測ると、ヒーター電圧が10%程定格より低い。
FU-50のヒーター電圧は12.6Vのはずが10.2V、6SN7のヒーター電圧は6.3Vのところが5V、5Z3Pのヒータ電圧は5Vのところ4.3Vになっていた。
つまり、日本けの商品ではなかったことになる。
FU-50のプレート電圧が、実測で296Vであったことから、本来は326Vでなければならない。
これでは、動作点が設計とずれており、まともな音が出るわけがないので、ノグチトランスよりステップアップトランスU-350を購入した。
出力が3A取れるので十分であろう。



早速、トランスを入れないときと、入れたときの音の違いを比べてみた。
試聴にはジャズからは”A Boy Named Charlie Brown”、ポピュラー系は”S Club 7”、女性ボーカルはRie fuの”For You”と”REAL PARADIS_風と丘のバラード”を選んでみた。

今まで高域が伸び悩んでいたのが嘘のように、シンバル(ハイアットって言うのかな)や女性ボーカルの息づかいなどが良く出てくるようになった。
ただ、初段が中国製6SN7のせいか、高域が発振気味で少しサ行がきついかな。

でも、これでやっと実力が出始めたところ。
あとは、カップリングコンデンサにアムトランスのAMCOを購入してあるので、変えて音の変化を見てみるつもりである。