入院することは決まった。
が、入院するまで3日間の空きがある。
ベットが空いていないわかじゃない。
彼が「色々と準備が…」って言うからだ。
思い出した…。
前回別の病院の開放病棟に入院したとき
一旦、入院手続きをして、すぐその日に外泊した。
理由は娘との時間を過ごすためと美容院に行くため。
何そんな余裕ぶっこいてんだ…と薄々思ってはいたが
その時分は私もちょっと入院って事態に腰が引けていたので
彼の言いなりだった。
が、今回はさすがに「違うでしょ、それ。」と突っ込まずに
いられなかった。
なんでもかんでも彼の言いなりになんてできなかった。
が、結局玉砕。
私がいくら主張しても、強固に言い張る彼に先生も義父母も折れまくり。
そのうち私も根負けして、だったら好きにしれさ、私は知らん!
ってことになる。
ばかばかしい。
どんだけこっちが心配していると思っているって。
日曜日、屋根に上ったあと、大泣きしてすっきりしたのか
また手の平を返したように落ち着いて
「車で出かける。」と言い出した。
「何を言ってんだか…」と呆れていると
「一緒に来て」とか言う。
「車を運転させることなどできないし、一緒に行くのも御免だ!」
と何度言っても聞かない。
でも、朝からのドタバタですっかり弱っていた私はとうとう根負けして
彼の車で近くの携帯やまででかけた。
彼の車、初めて助手席に乗った。
ばっかみたいな車。
中古では在るが、レース用に仕立てられた車でおもいっきりのマニュアル車。
海岸線沿いをバカみたいにローで引っ張って走り、カーブでドリフト気味。
殺されるかも~~~って。
こんなところで2人事故って死んだら、娘はどうなるって真剣に考えた。
Gに負けたのか、気持ちが負けたのか思いっきり車酔い。
本当に後悔した。
あんな、バカな車もう絶対乗らない。
そんな前日の教訓があったので、結構頑張ったんだけどぉ…。
入院は3日後に決定した。
義父母は一旦帰って入院の日に義父だけ再びくることになった。
彼は入院が決まって、ちょっと落ち着いていた。
この猶予期間に買い物をしたり、自分のバカ車で出かけたり。
この猶予期間を、娑婆にいられる期間を満喫したいらしかった。
が、娘との時間は別段設けられることはなかった。