乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

イランのお祈りの時間    ヤズドのモスクにて  (写真5枚)

2009-10-23 | イラン2007~2010(6回)
  

  

  

  

  




      イランのお祈りの時間    ヤズドのモスクにて
 

 イランを歩くと、どこかしこにモスクを見ることができる。

 どこの地方でも少し歩くと色々なところで大きなモスクから小さなものまである。

 これは日本の神社や寺のような感じ。

 地元に根付いたモスクがあるように感じる。


 
 写真は歩き疲れて休憩がてら訪れたもモスク。名前はわからない。



 大理石の地面に土産用に購入した大量の香辛料と乾燥果実をおき、足を休める。

 イラン人家族達も大理石の地面に座リ、くつろいでいた。



 モスクではお祈りの時間に当たる事が度々ある。

 一日五回もある祈りの時間にたまたま当たるといった幸運は、たやすい。

 コーランの声は高く響き渡り、日本でいう声明のような感動を覚える。



 祈りは男女別の部屋。

 今回見たのは男性のもの。

 庭から見える女性のお祈りの部屋は、カーテンで閉ざされていることが多い。



 この日は始まりから終わりまで、だいたい25分くらい。

 私はこの時の流れが好きで、家族に無理をいい、機会があると最後まで見聞きしてしまう。

 宗教を娯楽に置き換えて楽しんでいる訳ではないが、イランでは伝統芸能や舞台を見ることはできないので、この時間はイランでの私服のひとときである。

 それほどまでにほぼ肉声で聴くコーランの声は美しい。

   
            

                       写真は2009年9月下旬   ヤズドにて



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御園座、歌舞伎座、松竹座と 三ヶ月連続『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』

2009-10-22 | 舞台・音楽 雑感メモ
(写真は先日京都劇場にて劇団四季の『美女と野獣』を見た際、すぐ側で行われていた手塚ワールド。

 学生時代に手塚治さんの講演を聞いた事がある。

『私の絵にもディズニーの絵にも直線がない。全て曲線で描かれている。』
と、力説されていた。

 手塚ワールドの横ではディズニーをもとにした『美女と野獣』公演。

 なんだか不思議な取り合わせで、心和んだ。     10月17日)
 
  

           御園座、歌舞伎座、松竹座、三ヶ月連続『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』



 驚いた事に今年は10月11月12月と『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』である。

 【10月11月12月と、通し狂言は仮名手本忠臣蔵・・・】

 【10月11月12月と通し、狂言は仮名手本忠臣蔵・・・】

 ぅん? ↑ 句読点で内容が変わるてか?!そんな問題か?ばかだな(笑み)


 御園座、歌舞伎座、松竹座を比較してみると微妙に、いや!!!大きく違う。

 上の句読点の違いで分の中味が変わるどころではない。こりゃ、芝居そのものが別物になる勢いか・・・(笑)


 後は何も言いますまい。

 遠征のできない歌舞伎知らずの私は、しっとりと(笑み)松竹座にてありがたく楽しませていただきます、はい#^^#


 

御園座
第四十五回記念
吉例顔見世
通し狂言 仮名手本忠臣蔵

平成21年10月1日(木)~25日(日)


昼の部


大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場


三段目 足利館門前進物の場

    同 松の間刃傷の場


四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場

    同 表門城明渡しの場


浄瑠璃 道行旅路の花聟


【大序より四段目】
          大星由良之助  團十郎
            顔世御前  福 助
            塩冶判官  橋之助
        薬師寺次郎左衛門  彌十郎
            足利直義  進之介
          桃井若狭之助  愛之助
            大星力弥  新 悟
           加古川本蔵  寿 猿
           矢間重太郎  男女蔵
          富森助右衛門  桂 三
            赤垣源蔵  由次郎
            鷺坂伴内  亀 蔵
           原郷右衛門  家 橘
             高師直  左團次
          石堂右馬之丞  我 當

【道行】
            早野勘平  仁左衛門
            鷺坂伴内  亀 蔵
            腰元お軽  孝太郎



夜の部


五段目  山崎街道鉄砲渡しの場

     同 二つ玉の場


六段目  与市兵衛内勘平腹切の場


七段目  祇園一力茶屋の場


十一段目 高家表門討入りの場

     同 奥庭泉水の場

     同 炭部屋本懐の場


【五・六段目】
            早野勘平  仁左衛門
            女房お軽  孝太郎
            斧定九郎  愛之助
            母おかや  竹三郎
          百姓与市兵衛  寿 猿
           千崎弥五郎  彌十郎
          一文字屋お才  秀太郎
          不破数右衛門  左團次

【七・十一段目】
          大星由良之助  團十郎
          寺岡平右衛門  橋之助
           竹森喜多八  愛之助
            鷺坂伴内  亀 蔵
            大星力弥  新 悟
           矢間重太郎  男女蔵
          富森助右衛門  桂 三
            赤垣源蔵  由次郎
           原郷右衛門  家 橘
           小林平八郎  彌十郎
            遊女お軽  福 助


 

歌舞伎座

歌舞伎座さよなら公演
吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵

平成21年11月1日(日)~25日(水)


昼の部


大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場


三段目 足利館門前進物の場

    同 松の間刃傷の場


四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場

    同 表門城明渡しの場


浄瑠璃 道行旅路の花聟


【大序・三段目】
             高師直  富十郎
            塩冶判官  勘三郎
            足利直義  七之助
            顔世御前  魁 春
          桃井若狭之助  梅 玉

【四段目】
            塩冶判官  勘三郎
          石堂右馬之丞  仁左衛門
            顔世御前  魁 春
            大星力弥  孝太郎
            赤垣源蔵  松 江
          富森助右衛門  男女蔵
           佐藤与茂七  萬太郎
          小汐田又之丞  宗之助
            斧九太夫  錦 吾
          木村岡右衛門  由次郎
            大鷲文吾  秀 調
           原郷右衛門  友右衛門
        薬師寺次郎左衛門  段四郎
          大星由良之助  幸四郎

【道行】
            早野勘平  菊五郎
            鷺坂伴内  團 蔵
            腰元お軽  時 蔵



夜の部


五段目  山崎街道鉄砲渡しの場

     同 二つ玉の場


六段目  与市兵衛内勘平腹切の場


七段目  祇園一力茶屋の場


十一段目 高家表門討入りの場

     同 奥庭泉水の場

     同 炭部屋本懐の場

     両国橋引揚の場


【五・六段目】
            早野勘平  菊五郎
            女房お軽  時 蔵
            母おかや  東 蔵
           千崎弥五郎  権十郎
          不破数右衛門  段四郎
            判人源六  左團次
            斧定九郎  梅 玉
          一文字屋お才  芝 翫

【七段目】
          大星由良之助  仁左衛門
            遊女お軽  福 助
            赤垣源蔵  松 江
          富森助右衛門  男女蔵
            斧九太夫  錦 吾
            大星力弥  門之助
          寺岡平右衛門  幸四郎

【十一段目】
          大星由良之助  仁左衛門
           小林平八郎  歌 昇
           竹森喜多八  錦之助
            赤垣源蔵  松 江
           佐藤与茂七  萬太郎
          小汐田又之丞  宗之助
          富森助右衛門  男女蔵
            大星力弥  門之助
           原郷右衛門  友右衛門
            服部逸郎  梅 玉


 

大阪松竹座

壽初春大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵

平成22年1月2日(土)~26日(火)


昼の部


大 序 鎌倉鶴ヶ岡兜改めの場(かまくらつるがおかかぶとあらためのば)


三段目 足利館門前進物の場(あしかがやかたもんぜんしんもつのば)

    同 殿中松の間刃傷の場(でんちゅうまつのまにんじょうのば)


四段目 扇ヶ谷判官切腹の場(おうぎがやつはんがんせっぷくのば)

    同 城明渡しの場(しろあけわたしのば)


五段目 山崎街道鉄砲渡しの場(やまざきかいどうてっぽうわたしのば)

    同 二つ玉の場(ふたつだまのば)


六段目 与市兵衛住家勘平腹切の場(よいちべえすみかかんぺいはらきりのば)


【大序・三段目】
             高師直  藤十郎
            塩冶判官  扇 雀
            顔世御前  孝太郎
            足利直義  進之介
          桃井若狭之助  翫 雀

【四段目】
          大星由良之助  藤十郎
            塩冶判官  扇 雀
            顔世御前  孝太郎
            大星力弥  壱太郎
        薬師寺次郎左衛門  薪 車
           原郷右衛門  段四郎
          石堂右馬之丞  我 當

【五段目・六段目】
            早野勘平  藤十郎
           原郷右衛門  段四郎
          一文字屋お才  孝太郎
           千崎弥五郎  薪 車
            母おかや  竹三郎
            斧定九郎  翫 雀
           女房おかる  秀太郎



夜の部


七段目  祇園一力茶屋の場(ぎおんいちりきぢゃやのば)


八段目  道行旅路の嫁入(みちゆきたびじのよめいり)


十段目  天川屋義平内の場(あまかわやぎへいうちのば)


十一段目 師直館表門討入の場(もろなおやかたおもてもんうちいりのば)

     同 広間の場(ひろまのば)

     同 柴部屋本懐焼香の場(しばべやほんかいしょうこうのば)


【七段目】
          大星由良之助  藤十郎
          寺岡平右衛門  翫 雀
            大星力弥  壱太郎
           遊女おかる  秀太郎

【八段目】
             戸無瀬  藤十郎
              小浪  扇 雀
             奴可内  翫 雀

【十段目】
           天川屋義平  我 當
           女房おその  吉 弥
          大星由良之助  藤十郎

【十一段目】
          大星由良之助  藤十郎
          寺岡平右衛門  翫 雀
            大星力弥  壱太郎
           原郷右衛門  段四郎





コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

達磨寺1号墳・2号墳・3号墳 そして古墳の中へ   奈良・王寺町 達磨寺 写真6枚

2009-10-21 | 民俗考・伝承・講演



    達磨寺の 達磨寺1号墳・2号墳・3号墳


 先日から姥捨て伝説に少々興味を持ったわたしは、今回 飢人伝説に興味の方向を変えてみた。

 奈良の王寺町には達磨寺がある。

 私は早速ミニバイクに乗って、達磨寺へと向った。

 この達磨寺には聖徳太子が片岡山で飢えていた異人に衣食を施したという片岡山飢人伝説が伝えられている。



 以前 ある方から達磨寺には一人でも安心して入り込める古墳があるという事を聞いていたので、飢人伝説もさることながら、私の心は大はしゃぎである。

 


 達磨寺1号墳・2号墳・3号墳という具合に3基の古墳(6世紀頃の築造)は難なく見つける事ができる。

 小さな古墳だが、きりりと引き締まった感じのするのが魅力。

 ただし写真の古墳が1号墳か或は2号墳かはわからない。

 おそらく1号墳ではないかと直感的に考えてはいるが、実のところはわたしにはわからない。



 写真の古墳の中に入ると、中は真っ暗。

 足場もよく、水はたまってない。

 


 真っ暗な中フラッシュもつけずに無作為に見にカメラのシャッターを押す。

 思った通り真っ黒の写真。

 仕方がないので画像に手を加え、内部の様子が分かるようにした。

 画像は荒いが美しい。

 古墳の内部は、死後の母の体内なるか・・・。
 
 


 おそらく2号墳かとは思うが、、古墳の入り口が小さく金網を張られた埋まったままのものもあった。

 こちらも全体的にこんもりと盛り上がっている。





 現在3号墳の上には 達磨寺の本堂がそびえたつ。

 3基の古墳の中では最も大きなものだ。
 


 写真では問答石の背後に見られるブロックの上にたてられたものが本堂である。

 ブロックの下には3号墳が埋まっていると考えられる。



 わたしには古墳の知識が全くないので、何をどのように見れば良いのかがわからない。

 寺や伝説や俗習や景色やハイキングなどの遊びに加えて、ぼちぼちと遊んでいきたいと思っている。



 ▼  王寺町ハイキング参考ページ

 http://www.town.oji.nara.jp/seeing/seeing.htm


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

135; 『蕨野行』 村田喜代子 著  文藝春愁

2009-10-21 | 読書全般(古典など以外の一般書)
(写真は奈良・平群の『勝生寺』磨崖石仏群(写真11枚)http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/fd36a7d96938a9ab958fff77f43b6c16より。)




記録だけ  


2009年度 136冊目  



  書物『蕨野行』 

 

 村田喜代子 著

 文藝春愁

 平成6年4月20日 第1刷 

 P.221 1600円+税




 先日感動を覚えた映画『蕨野行』http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/9489510b44616ebd9a2bc007c9359a5d

 原作はどういったものか、どのように映画の演出が工夫されているのか知りたくて、文藝春愁の『蕨野行』を読む。

 美しい。

 言葉が美しい。

 まぶたに描かれる情景が美しい。

 その裏腹に過酷な暮らしぶりが凝縮されている。



 原作に忠実に映画『蕨野行』は演出されていた。

 途中までは台詞の区別が表記されてない戯曲のように思われたが、映画と本を見比べ同時進行はしてないので定かではない。

 果たしてどうなのだろうか・・・。

 繰り返しの部分は多少省かれている。



 ただ一点、原作と映画大きく異なる部分があった。

 原作の最終では、

    【さて、ヌイ野原に入りぬるか、とおれはつぶやいた。そしてあの女子の父を飲もうと渇くように思うた。

      ・・・・・・。】

とあるように『転生輪廻』を強調。

 映画では最後の場面で死に絶えた蕨たちが明るく幸せそうに雪合戦をする場面に置き換えられていた。

 わたしは、この部分においては原作の方が好きだと感じた。

 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土舞台顕彰記念 篝能『井筒』 舞囃子『田村』 狂言『太刀奪』 雅楽  奈良・桜井市民会館

2009-10-21 | 能楽・狂言




    土舞台顕彰記念 篝能『井筒』



 10月17日。

 奈良の桜井市民会館で行われた土舞台顕彰記念 篝能を楽しむ。

 今年は雅楽から始まるというはじめての試みにほくそ笑んだ。

 雅楽の音色は美しい。

 調べの一部を覚えてしまい、口ずさんでしまう。



 舞囃子は『田村』

 これは迫力があった。

 最近は舞囃子も踊り手によっては結構好きな気がする。

 今回の『田村』は好きだった!と勝手気ままに記録しているが、いただいたパンフレットを再度確かめると、恐れ多くも金春金そ三氏であった。

 知らぬ者の強みである。(汗)



 狂言は『太刀奪』

 何度か楽しんでいるが、今回も楽しかった。



 待ってましたの能『井筒』

 以前楽しんだ好きな曲のひとつだったので、場所選びにも気合いが入る。

 ◯◯と◯◯が舞台にあるので、◯◯に座る事にした。

 わたしの座った場所は◯◯の関係でよく見る事ができる。


 
 『井筒』の説明や感想は以前にもこのブログで記録した

                    http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/d09ac6e35d0e900df87f1449db39f73c
                     2006年9月 奈良公園にて芝能『井筒』を楽しんだ際の記録

ので、今回は前回との違いに絞って記録しておきたい。

 ただ、以前の記憶は曖昧。



 すすきに手をかける強弱の違いだけははっきりと目に浮かぶような感じがする。

 以前聞いた『井筒』の感想
http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/d09ac6e35d0e900df87f1449db39f73cでは

    【そして有常の娘の霊の情念がクライマックスに達した時に、彼女はすすきの束を一気に折り、井戸を覗く仕草をする・・・】
 
と記録しており、素晴らしいものだった。



 今回の『井筒』も気品を感じた。

 今回はやさしくいとおしく切なく苦しい感情がより伝わってきた。

 これは能楽を観る回数が増えたから という、わたしの問題かもしれない。



 女の内面を美しく描き出しておられたように感じる。

 井筒を覗く面、すすきを払う手。

 特にすすきの触り方が以前に観た者よりもやさしく、女の激しい感情と言うよりも切なく感じた。



【そして有常の娘の霊の情念がクライマックスに達した時に、彼女はすすきの束を一気に折り、井戸を覗く仕草をする・・・】といった情熱的なのも良い。

 しかしこういったとくとくとくみ上げてくるような静かなジェラシーも共感を覚える。

『井筒』は同じ金春流であっても演じ手によって捉え方や演じ方が違う事が伺える。



 業平様は大坂の女のもととな・・・。いとかなし。

 業平様の冠?をかぶり、業平様の薄衣宇を観にまとって舞う女の性。

「業平様、なりひらさまぁあ~。」
の心内と、歌舞伎『十六夜清心』の
「清心様、せいしんさまぁあ~。」
の言葉のイメージが重複する。


 
 こんなにもてる在原業平様とは一体どんなよさげな男だったのであろう。

 芸能界なら誰か?

 醤油顔か?

 草食系男子か?

 歌舞伎役者から俳優からタレントからいろいろ探って当てはめ楽しんでいたが、結論として見つからなかった。

 業平様は業平様なのである。

 土舞台顕彰記念 篝能の余韻を楽しみ、業平様のあれこれを妄想し、しばし『伊勢物語』を手にして楽しんだ事は申すまでもない。



     奈良県桜井市 桜井市民会館

     2009年10月17日

     開場 17:00~  開演 18:00~

     協賛金 1000円


 最後になりましたが、これを読んで下さいましたみなさまに感謝申し上げます。

 わたしは能楽鑑賞の初心者です。

 間違いやお気づきの点がございますようでしたら、お教えいただければ幸いです。

 また失礼がございますればご指摘いただきますよう、お願い申し上げます。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

劇団四季『美女と野獣』 京都劇場  京都駅ビル (10月17日出演者記載)

2009-10-20 | 舞台・芝居




      劇団四季『美女と野獣』 京都劇場



 10月17日

『アンコールワット展』を観賞後、娘と別れて一人で京都劇場『美女と野獣』を楽しむ。

 

 劇団四季の『美女と野獣』はさすがに会場は満席。

 着飾った人、親子連れ、ジーパン姿の若者やカップル・・・。

 それぞれの人が薔薇のような微笑みを浮かべている。

 以前はこういったミュージカルを観る機会はなかったのだが、数年前に息子と大阪公演の『キャッツ』を経験して以来、こういった商業ミュージカルもいいものだと考えるようになった。

 歌舞伎にも言える事だが、わたしにとっては 劇団四季は安心してチケットを購入する事ができる劇団の一つかも知れない。


『美女と野獣』はディズニーをもとにしているが、原点はフランス民話だそうだ。

 野獣や動物に変身する民話は多いが、『美女と野獣』も呪いをかけられて野獣に化してしまう。

 呪いにかけられて人間以外の姿に変えられるが、最後は女性に愛されてもとの姿に戻るといったパターンの話は目を閉じると非常に多い事に気づく。


 話を劇団四季の『美女と野獣』に戻そう。

『美女と野獣』は話は非常に簡素で単純。

 だが、それに付随する場面場面の工夫に目を凝らしてしまう。

 音楽といい、舞台といい、踊りといい、子どもから大人まで楽しむ事ができる。 

 ブロードウェイの舞台のような動きはたいへん華やかで目映いほどだ。

 観ている側もいつしか舞台にはまり込んで、自分も踊っている錯覚に陥る。

 楽しい。

『美女と野獣』はその一言につきる。


 野獣がナイフでさされ、宙に舞う。

 ブルーのライト、宇宙と一体化した野獣。

 予想どうりの美しい舞台の展開。



 女が泣き、愛を語リ、観客の涙を誘う。

 演出家のあらかじめ用意された意図するところに、自らの意思で意図的に乗っかって楽しむ観客。



 そして、

    野獣はやさしい心を持ち、人間の姿に戻る。




 ハッピーエンド。

 なんと観ていて恥ずかしい事、楽しい事。

 わたしは劇団四季を全く知らないが、とにかく楽しい時間を過ごす事ができた事に感謝している。


     
    
 

【本日の出演者】10月17日分

 ビースト 飯田洋輔

 ベル   鳥原如未

 モリース 松下武史

 ガストン 野中万寿夫

 ルミエール 百々義則

 ルフウ  遊佐真一

 コッグスワース  青羽 剛

 ミセス・ポット  竹原久美子

 タンス夫人  倉斗絢子

 バベット  伊藤典子

 チップ  川良美由紀


【男性アンサンブル】

  石野喜一 

  清川 晶 

  キン マング

  柳 隆幸

  藤山大祐

  赤間清人

  安江洋介

  安芸雅史

  熊川剣一


【女性アンサンブル】

  市川友貴

  小島由夏

  倖田未稀

  世登愛子

  林 初実

  大和貴恵

  長寿真世

  丸山れい

  龍門祥子

  渡辺夕紀


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プノンペン国立博物館/シハヌーク・イオン博物館所蔵 『アンコールワット展』京都駅ビル

2009-10-20 | 美術・文様・展示物


  プノンペン国立博物館/シハヌーク・イオン博物館所蔵 

                  『アンコールワット展』



 10月17日

 子ども二人とわたしの三人で出かける。

 わたしと娘は京都、息子は別の場所へ。



 息子は友人の結婚式に出席。

 学生結婚との事、うらやましい。

 わが家の子二人の結婚はまだ先の話か・・・。



 17日のわたしの予定一杯で喜びの日。

 ただいま京都駅ビルで開催されている『アンコールワット展』

 1時からは劇団四季の『美女と野獣』

 6時からはまた奈良に戻り、桜井で行われる土舞台顕彰能『井筒』

 書斎で忙しそうな夫には申し訳なく思いつつ、せめてもの罪滅ぼしにさんまのマリネと、芋頭と焼き豆腐のたいたんと、りんご・バナナのパイを夜中のうち用意して一日中遊んでいた。

 申し訳ない!



 さて、本題の『アンコールワット展』だが、中高仏教学校だったためか、娘がよく知っている事に驚く。

 興味深い記録に残った事だけを にさん、記録しておこう。



 1、日本初公開となるクデイ仏11点は、2001年に上智大学の遺跡調査団が発掘をしたものと記されていた。

   最近 遺跡や古墳を見る機会が多いわたしは、上智大学の遺跡調査団の発掘のようすの写真に興味を覚えた。

 2、ナーガ

   ナーガが7匹のもの。或は奇数のもの。

   座部鎮のように四角く渦巻いたナーガの植えに鎮座する仏像。

 3、アスラ(阿修羅)

   眼球は丸く見開き、口はへの字のものと 薄笑みを浮かべた2点があった。

 4、仏像の曲線は美しい。

 5、仏像の後ろにも細やかに堀を施されていた。

   背中中心にはな?のようなものがあり,それを通信に渦が広がるものが多い。

   ナーガはうす路にも細か名鱗が描かれている。

   仏像は泥岩に彫られたものが多く、細かな作業がたやすいようだ。

 6、花柄の文様

 7、リアルな顔の表情

 8、下から上に読む,絵物語『リアム・ケー』

   これは有名だそうで、娘が得意になって教えてくれた。

 9、『鎮座する閻魔大王ヤマ天』

    カンボジアの寺院の守り神


 これらは アンコール遺跡群から発掘されたもので、ヒンズー教と仏教の両方から影響をうけたようです。

 多分いく機会はないだろうノンペン国立博物館/シハヌーク・イオン博物館所蔵の60点ばかりの穏やかな表情と美しい曲線美の身体を見ることができたと、喜んでいる。





コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 『蕨野行』(わらびのこう)原作者 村田喜代子/ 監督 恩地日出夫/ 市原悦子 石橋蓮司

2009-10-16 | 映画





       蕨野行 (わらびのこう)



 話の展開 ★★★★★ ★★★★★

 風景の美しさ ★★★★★ ★★★★★

 構図の工夫 ★★★★★ ★★★★★

 台詞の文語体による美しさ ★★★★★ ★★★★★

 役者さんたち ★★★★★ ★★★★★

 この映画の好きさ ★★★★★ ★★★★★

 おすすめ度 ★★★★★ ★★★★★
  (おすすめ度も含め ★×10です。頼りない乱鳥ですが、責任を持ってお勧め致します。)



 2003年 日本

 監督 恩地日出夫

 原作者 村田喜代子

 キャスト

   市原悦子

   石橋蓮司

   中原ひとみ

   清水美那

   李麗仙

   左時枝  他




 イラン出発前にテレビ映画の予告を見ていた。

 予約録画では一抹の不安を感じるほどに面白そうな映画が一本。

 映画『蕨野行 (わらびのこう)』がそれだ。

 9月にテレビ(NHK?)で放映される事を知り、確実な方法として娘に録画を頼んでおく。



 そうして14日。

 家族と『蕨野行』を見た。



 映画は日本の美しい景色から始まった。



     『ヌイよい。残り雪の馬が現れるなら、男衆の表仕事の季節がきたるなり。』

     『おばばよい。したがおめに物問わんか。・・・。』(言葉は曖昧)



 美しい。

 言葉が美しい。

 景色が美しい。

 そして、懸命に生きる人の姿が美しい。



『蕨野行』はどうも江戸時代の東北の飢饉を軸に美しい山形の風景を重ね合わせてつくられた映画らしい。

 以前に読んだ柳田國男氏の『遠野物語』に類似した記述があったように思う。

 他の民俗学者たちがめいめいに考える色々な部分がいろいろな場面に盛り込まれていたのは興味深い。

『蕨野行』のあらすじはこのページでは省かせていただくが、感じた事にしぼって記録したいと思う。



 60歳を迎えた者はそれまでの村での身分に関係なく蕨野という原野に送り出される。

 これはいわゆる姥捨てである。

 故緒形拳の『楢山節行』とはまた違った角度からとらえられた『蕨野行』

 いずれも味わい深い。



 実際に行われたという飢饉による姥捨て(当時から考えての60歳は老人)。

 共通点は 山。

「ヌイよい。他の村に他言せぬべし。ヌイが実家さ 帰った時も、誰にも他言してはならね。」(言葉は曖昧)



 山は人里からの切り離し友考えられ、その境界線と考えられる山間などには道切りは張られている事を、奈良の二ヶ所(矢田寺近く、平群)で確認した。

 この映画でも村を追われ山人となりたるオババの妹が山人となってあらわれる。

 これをサンガと呼うかどうかは,わたしにはわからない。

 ただ、映画に出てきた妹はもはや里の者ではなく、人間の姿を保ちながら動きは人間からとうに離れていた。

「ヌイよい。わしは蕨生になりたる。おみゃは はよ、山へ帰るべし。これが おみゃとの最後。はよ、帰れ。帰れやぁ。」(言葉は曖昧)
の言葉が、今もわたしの心にこだまする。



 江戸時代の飢饉の頃、実際に人の肉を喰って過ごしたという文献を読む機会が何度かあった。

 東北限らず、南の方でもそういった事が行われていたというがわたしには確信は持てない。

 もちろん否定する人もいる。

 この映画では特定の人物として、その話をさらりと表していた。

「人は食うわぬべし。食うたら燐がついて回り、すぐわかる。その男も役人につかまりて、死刑になったとよ。」(言葉は曖昧)
と、道徳的配慮に置き換えている。

 この映画に出てくる言葉から、当時 人を塩漬けにした事も伺えたが、確信は持てない。



 上之庄、中之庄,下之庄という村の地名(あるいは区画分け?)も何度か出てきた。

 微妙に貧富を表した言葉の端々には民俗学的見解の配慮が伺える。



 他にも 物乞い行、男尊女卑、家、庄屋と小作人、村の団結と助け合い、山里の暮らし、大雨による不作、厳冬、飢饉など、この映画には興味深い事が次々と出てきた。

 それらの厳しい事実とされている事柄を、山形の美しい景色の映像で美しく描いた秀作。



 素晴らしい映画を観た。

 わたしはこの映画は名作の一つだと感じる。

 わたしは今もこの映画の余韻に浸り、心魅せられている。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ただいま季節は稲刈り真っ最中の農繁期ですが、今日は季節外れの『半夏生』なと・・・

2009-10-14 | 民俗考・伝承・講演
        (写真は奈良斑鳩の法起寺。台風の二日後のひとコマ。   2009、10、09)



 
    ただいま季節は稲刈り真っ最中の農繁期ですが、今日は季節外れの『半夏生』なと・・・
  





 以前、半夏生についてhttp://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/0ca602b808bc7f39d4d486e27986afbd記録した事がある。

 稲刈り直後の半夏生に日。今は稲の頭もたれて、稲刈り真っ盛りの農繁期。

 忙しそうだ。



 あれからずっと気にかかっていた事が二点。

 実際に半夏生の日に、農家の人は畑には出ないのか?雨が入り込まないように、井戸にはふたをするのか?



 気になったわたしは、ここにきて農家の方や農業関係者の方の何人かに問うてみた。

「知らんなぁ。聞いた事ないなぁ。」
「稲の育ちを願ってと ちゃうやろか?畑に出ないのはしらんなぁ。」 
・・・・・・・・・・・(いずれも、みなさん 奈良出身の方)
など、皆さん同じような言葉が返ってくる。

 ところがわたしが農家の方と話していた内容を聞いた上品なご夫人が,買い物の後に興味深い事を教えて下さった。

「それ 聞いた事、あります。もう、若い人は知らはらへんと思います。わたしもおばあさんに聞きました。今は90歳を超えたおばあさんです。わたしのおばあさんが、そんなん いうたはりました。その日は『カマ』を持ったらあかん日って 言うたはりました。その前後何日間かは、引っ越しもしたらあかんて、聞いてました。井戸はいろいろ聞いてます。・・・・・・・・・(井戸の話)。今度 おばあさんに聞いときます。お顔を見かけたら、話させてもらいます。」
と、親切な方だった。



 今は農家の方の間でも有耶無耶になっている半夏生。

 田植えを終えての休みの一時なのか、植物の半夏生が作からなのか、それとも他に意味があるのか?

 元の意味合いも後づけの意味合いもごっちゃになり、現在では農家でも消え去った俗習。

 奈良の龍田大社の風鎮際を 別名半夏生とも言うという事は、以前にも書いた。

 本来の意味合いが忘れ去られ、祭が形を変えて息吹を吹き返している一例だ。



 柳田國男氏はこれらの忘れ去られようとした俗習などを集めてまとめられた。

 赤松啓介先生は俗習は隣村同士でも全く違うものだと力説。

 民俗学がただの生活における歴史ではなく、これから論文や書物をまとめられる先生方は,現在ではどうなのかといった点もわかる限りで良いので表記してほしいと願うのはわたしだけか?

 ご自分の触れられた地方や人の話だけでも良いから、記された時点で残る俗習と嘗てあった俗習と明記して下されば、主婦の民俗学遊びももっと楽しめるかも知れない。

 どこかしこから聞こえる稲刈りや脱穀機の音を聞きながら、ふとそんな事を感じた。

   
                                 10月中旬




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペルシャ語を知らない私が見たイラン 2   【 私が感じた三年間の “イランの変化” 】

2009-10-14 | イラン2007~2010(6回)
                        上の写真はヤズドの大手タクシー会社の敷地 壁に張られた国旗



         タクシー会社の入り口。





  ペルシャ語を知らない私が見たイラン 2    
              【 私が感じた三年間の “イランの変化” 】




 三年続きで三から四週間、毎年九月をイランで過ごす。

 ペルシャ語の知らない私は今年も右往左往。

 だが、言葉のわからないわたしがまわりの気配から微妙なイランの変化に気づいた。



 初回イランに行ったのは2007年秋の一ヶ月間。

 はじめてのイランは親日の笑顔に満ちたイラン人が多く、心が和んだ。

 2007年に比べ2008年の微妙な変化。

 2008年に長時間話し込んだテヘランのお菓子屋のイラン人は、
「今、イランはばかになっている。何がおこるかわからない。今日1000リアル(12円位)で買えたこの飴も、明日は5000リアルになっているか10000リアルになっているかは誰にもわからない。」
「イラン人のほとんどは自国を好きだとは思っていない。」
「日本は良かった。日本に帰りたい。」
と涙ながらに話していた。

 そして2009年。

 今年イランはニュースで大きく取り上げられた事はここで申すまでもない。

 そして実際にわたしが感じたイラン。

 イランの日本に対する受け止め方は大きく変化していることを,色々な場面で痛感した。

 

=========================================


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
   国を尋ねられる場合の順番の変化
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2007年秋 イラン
 
  イラン人に出会うと
    「日本人か?」→「中国人か?」
   と、尋ねられる
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2008年秋 イラン

  イラン人に出会うと
    「日本人か?」
    「中国人か?」→「日本人か?」
   と、尋ねられる

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2009年秋 イラン

  イラン人に出会うと
    「中国人か?」→「韓国人か?」→「日本人か?」
    「中国人か?」→「日本人か?」
    「中国人か?」→「イラン人か?」→「日本人か?」
    「韓国人か?」→「日本人か?」
   と、尋ねられる


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
   その他の変化 2009年に感じた事
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 1、 2007年2008年には少なかった中国人の旅行者が多い。

 2、 日本人旅行者は少なくなった。

 3、 タクシー運転手は、中国との貿易自慢をはじめる。

 4、 以前は日本にいた経験を嬉しそうに話すイラン人によくであったが、2009年には一人も出会わなかった。

 5、 以前ほどの親日感情は感じない。

 6、 遅ればせながら熱心なイランの韓流ブーム到来。Tシャツを着る子ども。DVDに群がる人。その勢いはすごい。

 7、 2007、2008年は日本人と聞くと嬉しそうだったが、2009年は韓国人でないと知り悔しがる。

 8、 去年から配給制になったガソリン。タクシーが全体に高い。

 9、 多くのホテルの車代ぼったくり化は深刻。ツーリスト予約やタクシーの三倍の値段。

 10、遺跡の立ち入り禁止部分の拡大および保護箱など

=========================================


『国を尋ねられる場合の順番の変化』及び1、3、4、5、7については色々な要因が考えられるが、ここではあえて省かせていただきたい。

 特に3は深刻だと感じる。

 以上が  ペルシャ語の知らない私が見たイラン【 私が感じた三年間の “イランの変化” 】です。


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

姫冬瓜

2009-10-11 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
 

(写真はテヘランで買った桃。7個200円くらい。9月のイランは果物がおいしい。

 直径30㎝位の長いメロン(マスクメロン2個分)は1個150円、丸いメロン(マスクメロン風)や大きなスイカは200円くらい。いずれも計り売り。)








      姫冬瓜



 昨夕 息子から電話がかかってきた。

「おかぁさん、冬瓜の皮って、どこまでむけばいいの?」

「白いとこまで。」

「みんな白いんだけど・・・。」



 まぁ、たわいない話はさておき、包丁で手を切る息子を心配し、半分割した冬瓜をまな板において皮を剥く方法もあると伝える。

 心配性な母親(わたし)。

 その後いくつかの超簡単冬瓜料理を伝授。

 内心 息子の料理を食べてみたいと思い、ほくそ笑む。



 電話を切りよくよく考えてみたら、息子には申し訳ない事をした事に気づく。

 おそらく、冬瓜を料理するくらいにしっかりと生活しているという事を伝えたかったにがいない。

 それにしても選んだ食材が 姫冬瓜。

 直径15㎝ほどの冬瓜で137円だったと言う。

 関西でも地場農家のものを求めると150円位だから、うまく買えたものだと 息子に感心する事しきりなし。



 冬瓜はわたしの好きな食材の一つで,わが家にも度々冬瓜料理は登場する。

 わが家を離れた子がわが家の食卓を頭の片隅において,たまの連休に料理を楽しむ姿を思い浮かべると、長い期間子育て中心に過ごしてきたわたしの人生も報われたような気がする。



 来週、若い同級の友人の結婚式をかねて、わが家にも戻ってくるという。

 今回の料理は何をつくろうかと考える。

 母の、そして 女の喜びである。


 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画『国士無双』 中井貴一  原田美枝子 火野正平 笠智衆

2009-10-08 | 映画


     『国士無双』



 楽しさ ★★★★★ ★★★★★

 歌舞伎・浄瑠璃・時代劇・無声映画・小芝居・漫画のパロディ化&利用の仕方 ★★★★★ ★★★★★

 役者の表現における間のとり方 ★★★★★ ★★★★★

 おすすめ度 ★★★★★ ★★☆☆☆




 1986年 日本

キャスト

 中井貴一 (にせ<凡人>伊勢伊勢守)

 原田美枝子 (八重)

 火野正平 (小鹿)

 笠智衆 (仙人)

 中村嘉葎雄 (羽黒月仙)

 江波杏子 (オケラのお六)

 原日出子 (お初)

 フランキー堺 (伊勢伊勢守)

 岡本信人 (瀬高)

 セント (近藤)

 ルイス (土方)




 テレビで映画『国士無双』を見た。

 中井貴一 や原田美枝子他、わたしの好きな役者が一杯で満足。

 火野正平と岡本信人の辛みはじつにうまく、最後にもう一度見たいと思ったが、最初に出演したきりで残念だった。

 中井貴一も火野正平も実にいい。



 役者達のセリフや仕草の間のとり方、淡々とした口調に満足。

 高度なテクニックのコメディを品良く仕上げているのは、役者群の選択の良さか、或は昔の大映映画の意気込みか・・・。



 中井貴一 (にせ<凡人>伊勢伊勢守)の淡々とした空気のような感情の行動の割には、女性に対してのまじめな情熱が心地よい。

 愛する女性以外にも人としてやさしいが、まじめに一人の女性を思い、一方にははっきりとした態度で断る。

 ほれるに値する にせ<凡人>伊勢伊勢守である。



 この女性達、途中で心情を人形浄瑠璃の舞台 (おそらく『鏡山旧錦絵』(かがみやまこきょうのにしきえ)→間違いであれば、お知らせ下さい) にのせる。

 わたしは文楽をほとんど見た事がないが、歌舞伎でなじみの『鏡山』を思い浮かべ 映画劇中劇を見ながら、
「これ、尾上。こりゃ便所下駄ではないかぇ。」(花組芝居パロディ)
の台詞を思わずつぶやくと、横で一緒に映画を見ていた家族は多少迷惑顔であった。(ゴ^メ^ン)



 女達の名 八重とお初に注目したい。

 付け加えるならば原田美枝子と原日出子の若い頃はじつに美しく、この映画に適役。


 解説によると、【本モノよりも強いにせモノが捲き起こす騒動を描いた昭和7年製作の伊丹万作監督、伊勢野重任脚本のナンセンス時代劇の再映画化。】との事だが、わたしは見はじめてしばくして民話の『わらしべ長者』を思い浮かべていた。

 わたしはこの映画に 物質による『わらしべ長者』ではなく、行動における『わらしべ長者』を見てとった。

 何ともはやユニークではないか。

 最後、地位と名誉であるはずの伊勢伊勢守の名をゆずり受けず、自分の好きな道を歩む。

 にせ<凡人>伊勢伊勢守の最後の言葉「本物が正しいのではなく、強いものが正しいのだ。」は多少説教臭い向きはあったが、「本物が正しいのではなく、強いものが正しいのだ。」の『強い』を『誠実』に置き換えて、今の政◯家達に聞かせたいと感じる。



 パロディ続きのこの映画、木枯らし門次郎が出てきたかと思えば『吹き出し』(これは無声映画の手法だと、横で見ていた家族が教えてくれた)があり、浄瑠璃があり、最後には歌舞伎のように花道のせり上がりから中井貴一 (にせ<凡人>伊勢伊勢守)と原田美枝子 (八重)が姿を現す。そして舞台中央では小芝居のショー風表情と動きで映画は終わった。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神戸 南京町の中秋節  (写真13枚)   10月 3日4日

2009-10-07 | 神社仏閣・祭り
    

   神戸 南京町の中秋節






























 9月4日。

 買い物とお食事をかねて、娘と神戸の南京町の中秋節に行ってきました。


 中秋節はとてもにぎやか。

 小龍舞や中国音楽の演奏や太極拳を見る群衆。

 くじをひく手。

 ちまきをほおばる頬、粥をすする口。

 小龍包の店に並ぶ長蛇の列。

 記念撮影をする笑顔。

 微笑みと活気にあふれた中秋節でした。


 日本の中秋の名月(お月見)はもとを辿ると古代中国。

 日本では月見団子や小芋を食べますが、中国では月餅を囲んでの茶会が楽しまれるそうです。

 
 見ていただき、ありがとうございました*^^*


コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペルシャ語を知らない私が見たイラン 1    【旅行中のテヘランの変化】

2009-10-04 | イラン2007~2010(6回)
  
                   写真はヤズド。



 ヤズドには写真のように建物に垂れ幕がしてある事が多い。

 なんて書かれているんだろうか・・・。

 砂煙がまい立つ日差しの強いヤズドで、体に布を巻き付け地を這うような姿の老人を多く見かけた。

 ヤズドの閉鎖的な土地柄に一種独特の感情を覚える人が多いという。

 私はヤズドの人々にトルコ人の言動を重ね合わせていた。


   



  ペルシャ語を知らない私が見たイラン 1   
 
          【旅行中のテヘランの変化】


   



 9月11日。

 エマームホメニー空港からタクシーでHotelに向う。

 いつもと同じ光景。

 テヘラン名物のタクシーの渋滞は見られたものの、静かだ。

 つい先日、この町で抗議行動があったとは感じられないほどの穏やかな景色。



 だが、タクシーがHotelに近づくにつれ、その考えは間違いであった事に気づく。

 どこかしこで、人は数人から10人くらい集まったグループを度々見かける。

 見ていると、どうも抗議や暴動のためではなさそうだ。

 集まった人々は真面目な顔で、口々に話し合い、時にはひそひそ話をしているようすが感じ取れる。

 

 テヘラン中の見かけるPolice(警察官、車、白バイ)や銃を持った若い兵隊の人数の多さに驚く事となる。

 数メートル毎、信号毎、大きな建物毎に仁王立ちするPoliceや兵隊。

 私はこの光景に、いささか重々しい感覚を覚えた。

 見ていると、集まったイラン人達の行動を監視し,無言で抑圧しているように見受けられる。

 外国人である私たちには監視の目は薄い事も特徴。

 テヘランには初めの3日間を過ごしたが、町中 至る所で驚くばかりのPoliceを見た。



 わたしが利用したHotelは某大使館近くの割合にしっかりしたところ。

 明らかにそのHotelの利用客ではないイラン人達が5、6人以上集まり、Hotelの前を陣取り、Hotelの入り口階段に座り込んで話している。

 中年の男性ばかりでなく、おばさんや若い女性が加わった日もあった。

 日によって,時間によって、それらの人々の組み合わせは変化。



 Hotel前の短い横断歩道には、それらの人たちを監視するPoliceが絶えず目を光らせていた。

 ホテルの近くにもPoliceの車や白バイは巡回。

 そんな状態の中、グループは夜遅くまで集まり、大声や小声で何かを話していた。

 平和な日本になれているわたしは、一種独特の不思議な感覚の波を感じ取った。


 
 わたしたちは4日目にはケルマンシャーに向った。

 ケルマンシャーは穏やか。

 去年や一昨年と何ら変わりはないように感じられた。

 テヘランとはずいぶんようすが違う。

 

 ケルマンシャーの4日ばかりの行程を終えてテヘランに戻った時には、ホテル前のグループの姿は見られなかった。

 テヘランの町を観察すると、町中に認められたPolice(警察官、車、白バイ)や銃を持った若い兵隊の人数葉ずいぶんと減っていた。

 おそらく私が思うには、去年の2、3倍程度のPoliceの数にまで現象。

 この一週間における変化は何だったのか、わたしにはわからない。

 この折、テヘラン1日。



 次にテヘランに着いたのは,一週間後。

 3度目のテヘランは3日間滞在したが、Policeの数は2度目よりも減っていた。


 
 これが私の見た9月11日から本の2、3週間のテヘランの動き。

 私にとってはイランの方の言葉葉音楽であり、町に掲げられた看板や垂れ幕の字も美しいデザイン。

 ペルシャ語を全く知らないわたしが感じた先月のテヘランです。

 


   



 次回は 
  ペルシャ語の知らない私が見たイラン 1    
   【私が見て感じた三年間の“イランの変化” および “日本との関係の変化”】(題名未定) の予定です。

 見て下されば嬉しいです。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

30日夜、イランより帰国致しました。

2009-10-03 | イラン2007~2010(6回)




 みなさま、留守中もご来場下さいましてありがとうございました。

 心より感謝しております。



 先月末日,イランより無事に帰国致しました。

 ご心配をいただいておりましたみなさま、ありがとうございました。



 写真は9月29日5時半頃。

 ヤズドの traditional styleのホテルの屋上(単に屋根の上)より、一人で朝日を楽しんだ時のものです。


 
 ヤズドは気候が大変に暑いために空気穴をとった独特の屋根や塔などを屋根につけた工夫された家が多く見られます。

 後日、このブログでも記録できればと考えています。



 イランには9月9日に出発しました。

 今回の日程は三週間。

 テヘラン、ケルマンシャー、シーラーズ、ヤズドなどの町を回りました。

 移動方法は今回もイラン国内線の飛行機とタクシー。

 日本人がはじめて訪れたという のどかな村も歩いてきました。



 わたくしだけでも毎日2GB以上の写真を撮っておりましたので、まだ写真の整理が付かない状態です。

 今回 とりあえず最終メモリーカードの写真を紹介させていただきました。

 落ち着きましたら、少しづつでも記録させていただきたいと思います。

 みなさまにも見ていただけましたら、嬉しいです。



 拙い記録ブログではございますが、これからもよろしくお願い申し上げます。







             まずは ごあいさつまで

                       乱鳥




コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする