乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『日本史 怖くて不思議な出来事』

2007年12月30日 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真は先日 奈良・春日大社で行われた御祭りの後能。 『鉄輪』  )

 

記録だけ  2007年度 119冊目   

 

  『日本史 怖くて不思議な出来事』

                  

 

 PHP文庫

 

 著者 中江 克己 

  1935生 歴史系ノンフェクション作家・評論家

 著書

 『徳川慶喜の生涯』

 『徳川吉宗101の謎』

 『毛利元就の人間学』

 『邪馬台国と卑弥呼』

 『江戸の定年後』

 『性の日本史』

 『悪女・賢女の日本史』

 『色の名前で読み解く日本史』     など

 

  

 1998年7月15日第1版

 1999年5月20日第4版

 267ページ 533円 +税

 

 12月30日。

 夕方から 『日本史 怖くて不思議な出来事』 を読む。

 歴史と言うよりも、文学、民俗楽から書かれた、興味深い内容。

 

 能楽や歌舞伎、神楽などにもある内容が色々と記されていた。

 また、『耳袋』や江戸中期の『見聞雑録』 『古事記』 『日本書紀』などの古典などを多く例に取り、分かりやすく説明されている。

 

 歴史も踏まえながらの この本に出てくる物の化に類する話のなかには、私が知らなかったものも多く含まれており、一気に読んでしまった。

 

『土蜘蛛』などの、下手をすれば差別問題などにも発展しかねないので、民俗学者がなかなか書ききれないような内容も、違う視点からさらりと しかしながら深く表現した著者はただものではないと感じる。

 また機会があれば、他の本も読んでみたいと感じる一冊であった。

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『竹生島』 『盆山』『富士太鼓』『須磨源氏』  大阪能楽養成会研究発表会

2007年12月29日 | 能楽・狂言

 

(写真は9月14日。

イランの世界遺産、ペルセポリスにて。

牛にライオンが喰らい付いているこの絵は、ペルセポリスの壁面で、相当数、複数個見ることができた。)

 

 

 初心者の能楽体験『竹生島』

      狂言『盆山』 舞囃子『富士太鼓』  舞囃子『須磨源氏』

 

 

 十二月二十五日。

 大阪能楽会館にて、大阪能楽養成会研究発表を楽しませていただ来ました。

 能は『竹生島』 。

 初めて聴く曲でしたが、迫力満点で、華やかで、力強く感じました。

 滋賀の竹生島は京都で生まれ育った私には、馴染みやすく、イメージがぐんぐんと広がってゆきました。

 

 あまりにも今回の曲である『竹生島』 が面白かったため、とりあえずは図書館で 小学館の日本古典文学全集 『謡曲集』 二冊を借りてまいりました。

 中にはきいたことのある 能や、観たことのある 歌舞伎の松羽目物の演目も載せてあり、本を開くとわくわくいたします。

『竹生島』 もこの本を開いて、聞き取れなかった言葉がよくわかり、能楽を知らない私にとっては、幸せは倍増いたしました。

 

 今回の『竹生島』 は『小鍛冶』『鉄輪』に並んで、とても好きな曲の一つだと感じます。

 能楽を知らないから言えるのでしょうが、最後の龍人の動きと 見得のきり方(?)は、歌舞伎の荒事や見得を観ているようで、かっこよくて興奮いたします。

 これは多分能楽を知らないから言えるのかもしれませんが、とにかく素敵な能でした。

 

 和泉流狂言は『盆山』 を拝見させていただきました。

 和泉流と言えば、以前六、七年も前でしょうか。

 東大寺の記念で、東大寺本堂前にて、和泉流(ご兄弟三人)の狂言を 拝見させていただいたことを思い出します。

 『盆山』は以前にも観たことがありますが、面白くて、笑わせていただきました。

 

 宝生流舞囃子『富士太鼓』 と 観世流舞囃子『須磨源氏』も拝見させていただきました。

 調べが美しく、ついつい聞きほれてしまいました。

 舞(?)も凛々しく、優雅で素敵でした。

 以前は全く分からなかった舞囃子ですが、今回は楽しいものなのだと感じ始めました。

 少しは成長したのでしょうか・・・私にとっては大きな変化です。

 

 いただいた立派なパンフレットを読んでも、分からない言葉があるといったぐらいの どうしようもない初心者ですが、今回の能や狂言や舞囃子も楽しく拝見させていただき、心より感謝いたしております。

 関係者の皆様方、誠にありがとうございました。

 深く 御礼申し上げます。

 

 

     

 

 

 最後になりましたが、私は能楽鑑賞の初心者です。

 お気づきの点や間違い、失礼などがございましたら、お教えいただけましたら幸いに存じます。

 何とぞ宜しくお願い申し上げます。

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『肝機能アップレシピ』  料理監修 辻学園 

2007年12月29日 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真は9月14日。

イランの世界遺産、ペルセポリスにて。

イランでよく見ることのできる、『連花文様』 が美しい。

 

記録だけ  2007年度 118冊目   

 

  『肝機能アップレシピ』

                  

 

 発行所 コナミデジタルエンタテイメント

 監修 広岡 昇

     赤司 洋子

 料理監修 辻学園   

 2006年12月21日第1版

 145ページ 1238円 +税

 

 12月28日。

 お酒をいただくことが多いと言う理由で、肝臓関係の本を二冊読みました。

 どちらも基本は同じことが書かれていました。

 こちらの本は、料理満載。

 簡単で体によいレシピ。

 おまけに写真を眺めているだけでも作れちゃう気分、プラス健康になっちゃう気分が味わえました。

 

 辻クッキングなら、私、学生時代にお遊びで、週一、一年コースを楽しんだことがありました。

 お友だちと四人でいったものだから、楽しかったな・・・。

 あら、これは余談でした・・・。

 

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『「肝機能が心配ですよ」と言われた人の本』

2007年12月29日 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真は9月14日。

イランの世界遺産、ペルセポリス。イランに、各国が 貢物を献上している様子。

 

 

記録だけ  2007年度 117冊目   

 

  『「肝機能が心配ですよ」と言われた人の本』

                  

 

 株・法研

 石井 裕正 

 奈良 正次 共著  

 平成13年8月1日第1版

 145ページ 1200円 +税

 

 12月28日。

 お酒をいただく機会が多い私たち夫婦。

 そろそろ肝臓も気になってくるお年頃・・・。

 というわけで、28日に肝臓関係の本を二冊読みました。

 二冊とも切り口が違うので、楽しんで読むことができました。

 知らないことが多かった・・・。

 勉強不足、この上なし。

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『 「おとぎ話」 を生きる人たち 』 症例が語る心の深層 ヘンス・ディクマン著 安渓真一訳 

2007年12月27日 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真は9月24日。

イランのエスファハーンにあるモスク、『エイヴァーン』の内部。光が眩い。

 

 

記録だけ  2007年度 116冊目   

 

  『 「おとぎ話」 を生きる人たち 』 症例が語る心の深層

                  

 

 創元社

 ヘンス・ディクマン 著  (ドイツ)

 安渓 真一 訳 (あんけい しんいち)

 1992年9月20日 第1版

 259ページ 1800円 +税

 

 12月26日。

『 「おとぎ話」 を生きる人たち 』 を 読む。

 

 患者たちの実際の臨終の仕事に限ってのおとぎ話を説く一冊。

 他の、『本当は怖いおとぎ話』などとはまた違った視点から紐解いた本なので、新しい感覚で楽しむことができた。

 

 第5章の『子どもの時のお気に入りのおとぎ話』の影響力や、後々続く深層心理などが事細かに説明され、興味深く読むことができた。

 

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當る子歳 吉例顔見世興行 夜の部 梶原平三誉石切 寿曽我対面 京鹿子娘道成寺 河内山 三社祭・俄獅子

2007年12月26日 | 歌舞伎

 

 (夜の部・全演目まとめ/記録だけ)

 

 

 當る子歳 吉例顔見世興行 

 東西合同大歌舞伎 二代目中村錦之助襲名披露

 

 

 

    夜の部

 

 

 第一  梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)   

      鶴ヶ岡八幡社頭の場   

 

 

   

       

 

 梶原平三景時  幸四郎          

 六郎太夫娘梢  高麗蔵          

 俣野五郎景久  愛之助       

 梶原方大名山口政信  亀 鶴       

 同      川島近重  薪 車         

 青貝師六郎太夫  錦 吾          

 囚人剣菱呑助  家 橘          

 大庭三郎景親  我 當

 

 

 

 第ニ  寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)   

     劇中にて襲名口上申し上げ候   

 

 

   

       

 

 曽我五郎時致  信二郎改め錦之助          

 曽我十郎祐成  菊五郎            

 大磯の虎  秀太郎           

 化粧坂少将  扇 雀           

 近江小藤太  松 緑            

 八幡三郎  愛之助           

 喜瀬川亀鶴  梅 枝          

 梶原平次景高  亀 鶴          

 梶原平三景時  團 蔵           

 小林妹舞鶴  時 蔵          

 鬼王新左衛門  梅 玉         

 工藤左衛門祐経  富十郎

 

 

 

 第三  坂田藤十郎喜寿記念   

      京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)  

 

 

   

 

 

 白拍子花子  藤十郎

 

 

 

 第四  天衣紛上野初花   

      河内山(こうちやま)   質見世より玄関先まで  

 

 

   

         

 

 河内山宗俊  仁左衛門           

 松江出雲守  翫 雀            

 腰元浪路  孝太郎         

 近習頭宮崎数馬  愛之助           

 後家おまき  竹三郎          

 重役北村大膳  團 蔵          

 和泉屋清兵衛  東 蔵        

 家老高木小左衛門  左團次

 

 

 

 第五 上 三社祭(さんじゃまつり)  

     下 俄獅子(にわかじし)     

 

 

   

        

 

 上 三社祭(さんじゃまつり) 

 

 悪玉  松 緑              

 善玉  菊之助    

 

 下 俄獅子(にわかじし)              

 

 鳶頭  翫 雀              

 芸者  扇 雀

 

 

      

      

 

 昼の部に続いて、十二月某日、夜の部を観て参りました。 

 今回は夫と一緒にお昼を頂き、ゆっくりとした京都を楽しんだ後、デパートで顔見世弁当を購入。

 いそいそと南座に向かいました。

 

 夜も 好きな演目が満載。

 特に好きだったのは、幸四郎丈の『梶原平三誉石切』と、仁左衛門丈の『河内山』。

 

 梶原平三景時の幸四郎丈。

 見せて下さいました。

 格好いい! 

 大庭三郎景親役の我當丈。

 この役者さんの口調は、先代の仁左衛門はんに似てこられました。 

 なんだか耳に残る言い回しで、インパクトがあります。

 

 

 第ニ の寿曽我対面。

 曽我十郎祐成の菊五郎丈、よかったです。 

 大磯の虎の秀太郎丈は美しかった・・・。

 舞台の上出の待ち時間は、少し 目を閉じておられましたが、自分の台詞になるとものの見事な言い回し。

 小林妹舞鶴役の時蔵丈の 品の良い美しさとお声。

 鬼王新左衛門の梅玉丈と 工藤左衛門祐経の富十郎丈の上手さには脱帽。

 梶原平三景時の團蔵丈はカッコよく、八幡三郎の愛之助は印象が良かったです。

 もちろん 曽我五郎時致の錦之助丈もがんばっておられました。        

 

 口上では 富十郎丈が中心に、錦之助丈を守り立てておられ、勘三郎丈の襲名披露と同様、熱気の感じられる襲名披露でした。

 

 

 藤十郎丈の白拍子花子は品良く美しく、なじみの踊りでした。

 鐘を登る姿は いつもの藤十郎丈。

 全体を通しては、お年を感じさせない 美しい舞でした。

 

 

 三社祭と俄獅子も良かったです。

 特に俄獅子の 鳶頭を舞われた 翫雀丈の格好の良いこと。

 きりりと引き締まって、江戸らしい舞で、素敵でした。 

 

 

 河内山ではなんといっても 河内山・宗俊役の仁左衛門丈のカッコよさと演技力にうっとり。

 宗俊役の劇中芝居(あきらめさせ、金をとるための演技)はあくまでも品良く、河内山はテンポ良く痛快。

 花道での、にんまりしてから

「ば~かめ!」

と膨らます男前ぶりは、近くで見ているとドキドキします。

 他にも好きな役者さんの勢ぞろい。

 翫雀丈、孝太郎丈、愛之助丈、竹三郎丈、團蔵丈、東蔵丈、左團次丈といった顔ぶれです。     

 楽しかったですよ。

 見終わって、スカッといたしました。

 

 

 夜の部も、期待値をはるかに越えた演目と役者さんたち。

 好きな役者さんもいっぱい出ておられて、目を点にして見つめておりました。

 

 

   

 

 

 最後に、この記録は夜の部全てを 一つにまとめています。

 失礼な記述がありますれば、お詫び申し上げます。

 間違いや、何かお気づきの点などがございましたら、お教えくださいますようによろしくお願い申し上げます。

 

 

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鉄輪(かなわ)  後宴之式能   春日若宮御祭礼式能楽

2007年12月25日 | 能楽・狂言
 

   鉄輪(かなわ)

 

 

   

        

     

 

    

 二〇〇七年十二月十八日春日大社

 後宴之式能   春日若宮御祭礼式能楽 記録

 

 

 国指定重要無形民俗文化財

 

          春日若宮御祭礼式能楽

 

 後宴之式能 日時  

 平成19年12月18日(月) 午後2時始 場所  御旅所  

 

 

 能  鉄輪

 前シテ 女

 後シテ 鬼女 金春 欣三 

 

  ワキ 阿倍清明 福王 和幸

  ワキツレ 山本 順三  

  

 

     能『鉄輪』

 春日若宮御祭礼式能楽の二日目、『後宴之式能』の『鉄輪』を聴く。

 鉄輪は十月に奈良の桜井で行われた 土舞台顕彰能 http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/8552d1de2eb5810212412903a7f531e8 土舞台顕彰能記録)で好きになった曲。

 髪を持って呪う場面などは迫力があり、身震いいたします。

 

 

 面白くてにめり込んでしまいました。

 こんなに素晴らしい舞台を楽しませていただき、感謝いたしております。

 関係者の皆様、ありがとうございました。

 この場を借りて、御礼申し上げます。 

 

 

 それにしても、能って、なんて美しいんでしょう・・・・・・。

 

 思わず、溜息が出てしまいます。

 舞台を観終わった後は、精神を抜かれたような錯覚に陥ってしまいました。

    

 

           

 

 

 

  最後になりましたが、私は能楽鑑賞の初心者です。

 お気づきの点や間違い、失礼などがございましたら、お教えいただけましたら幸いに存じます。

 何とぞ宜しくお願い申し上げます。

 

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吉田神社・節分祭のポスター

2007年12月25日 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 

 十二月吉日夕方。

 京都の四条京阪近くで、吉田神社の来年の節分祭のポスターを見つけた。

 気が早いなと思いつつも、ほくそ笑む私。

 来年こそは、見てみたいなぁ・・・。

 吉田の節分祭よりは、壬生狂言のほうがなじみが深い私だが、なんだかほっとしたひと時を味わった。

 

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国立ロシア美術館展  サンクトペテルブルク

2007年12月24日 | 美術・文様・展示物

 (上写真の絵は 今回の展覧会で、一枚だけ購入した絵葉書。 

 『ロシア娘』 カルル・ボグダーノヴィッチ・ヴェニグ作 年代不詳)

 

 

 サンクトペテルブルク  国立ロシア美術館展

 

 

 十二月二十三日。

 こどもと、国立ロシア美術館展に行く。

 三連休、海遊館込みのチケットは大人2500円というお手軽さも手伝ってか、会場は満員。

 チケット売り場は長い列。

 海遊館の方はその何十倍といった、長蛇の列。

 そういうとクリスマスをはさんだ連休だったんだ・・・と、大阪港の人の多さで、思い出す。

 

   

 

 

 国立ロシア美術館展にはご年配の団体やお子様連れの方も多く見られた。

 ご婦人方は、結構大きな声で、

「ほんもんみたいや。」

「写真みたいや。」

「これ、赤ちゃんやわ。ほんで、これ、哺乳瓶や、哺乳瓶・・・。」

と 楽しそうに笑い、こどもは、

「これ、もう、見た。これも、もう、見た。・・・・・・」

と 愚図る。

 国立ロシア美術館展は、アカデミックな油絵が多く、美術に感心が薄い人には、分かりづらいだろうなと 気の毒に感じた。

 以前大阪で開催された『ロシア皇帝の至宝展』http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/f44f5c6936ee7d0e3b81012f64705acc  ロシア皇帝の至宝展の記録)

にくらべて、華やかさは低かったと感じる方が多いのではないだろうか・・・。

 

 だが、ロココ風やロマン主義を取り入れられた ロシア美術史の流れなどを追ってみてゆくと、大変興味深い。

 また、当時にロシアの風俗や服、宝飾なども描かれており、丹念に見ていくと、意外な発見も見ることができる。

 もちろん、今回の絵の中にもありました。

 肖像画以外にも、色々。例えば、赤子の絵や婚礼の様子を描いた絵画。

 トルコ石(実は イラン産)で飾り立てた女性の絵なども見られる。

 イコン作家が描いた油なども展示されており、楽しむことができた。

 

 キリストとマリアの恋焦がれる様子を、姉が洗濯籠を持ってちらりと見て通る様子を描いた絵は、画風を変えると少女マンガのように恋したマリアのようで、和んだ。

 画家の激寒となるロシアを考えると、ハッピーはあく名でもハッピーに描ききるといった画家の遊び心が感じられた。

 

 

   

 

 

 国立ロシア美術館の公式HPには次のように記されていた。

 

 国立ロシア美術館は、1898年、ニコライ2世のとき、サンクトペテルブルクのミハイロフスキー宮殿にロシア初の国立美術館として誕生しました。現在は約40万点のロシア美術の一大コレクションを誇り、10世紀から現代までのロシア美術史を網羅した世界最大のロシア美術の殿堂です。 本展では、同館のコレクションから約100点の絵画、彫刻、工芸を厳選し、18世紀後半から20世紀初めまでのロシア美術史を日本で初めて紹介します。ロシア美術は、当時ヨーロッパに流行したロココからロマン主義といった美術潮流をとり入れながらも、独自の発展を続けてきました。ロシア独特の雄大な自然をテーマにする一方、神話や英雄の理想主義絵画ばかりではなく、庶民を描いたリアリズム絵画も発展していきました。 19世紀後半、ロシアは変革の時代を迎えます。クラムスコイ、レーピン、スリコフらは民衆や農民の現実の生活、ロシアの歴史、人間の精神性、壮大なロシアの自然をありのままに描きました。彼らは厳格な美術アカデミーの保守性に反抗して「移動派」を結成し、各地で展覧会を開いたのです。彼らの目的は多くの人々に作品を鑑賞する機会を与えることでした。これにより貴族ら上流階級のものだった美術がはじめて一般大衆のものとなっていったのです。 本展はロシアが誇る、「金の時代」といわれる18世紀後半から20世紀はじめまでのロシア美術を日本で初めて、本格的かつ体系的に紹介します。ぜひご覧ください。 

 

 ( http://www.rusmuseum.jp/gallery/index.html HP作品一覧表・ 国立ロシア美術館の公式HP転載参考)

 

 

   

 

 

 ロシア絵画の絵面は極めて美しい物が多い。

 おそらく豚毛を使って描いたものが多いのではないだろうか・・・。

 テレピン量の少ない絵ですら、なめらかに描かれている ロシア画家たちのデッサン力に脱帽。

 

 今回の国立ロシア美術館展も楽しんで見ることができた。

 

   

 

 

 

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清水(しみず) 春日若宮御祭礼式能楽 狂言

2007年12月24日 | 能楽・狂言

 

 国指定重要無形民俗文化財

 

      春日若宮御祭礼式能楽

 

 

 後宴之式能 日時  

 

 平成19年12月18日(月) 午後2時始 場所  御旅所

 

 

 清水(しみず)

    太郎冠者 茂山 童司

    主人    茂山 あきら

   

 

 能楽『橋弁慶』と『鉄輪』の間に、狂言『清水』が演じられた。

 面白くて、観客は大笑い。

 

 狂言の中で鬼の面を付けられた。

 とても素敵!

 わくわくしつつ、大笑い。

 とても楽しませていただくことができました。

 

 茂山 あきら師及び茂山 童司師 共に声も印象的で、仕草も大きく堪能させていただきました。

 この場を借りて御礼申しあげます。

 ありがとうございました。   

 

 

   

 

 

 最後になりましたが、私は能楽・狂言鑑賞の初心者です。

 お気づきの点や間違い、失礼などがございましたら、お教えいただけましたら幸いに存じます。

 何とぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

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春日若宮御祭礼式能楽  能『橋弁慶』

2007年12月23日 | 能楽・狂言

 

(上の写真の順番は、弁慶が槍を付く 横長の写真と、 藤紫色の 弁慶と牛若丸が戦う写真の間。

出演者紹介の※印部分に入ります。)

 

 

     

    

 

 二〇〇七年十二月十八日春日大社

 後宴之式能   春日若宮御祭礼式能楽 記録

 

 

    

 

 

 写真は春日若宮御祭礼式能楽の二日目、『後宴之式能』の『橋弁慶』です。

 

 

   

   

 

 

 国指定重要無形民俗文化財

          春日若宮御祭礼式能楽

 

 後宴之式能 日時  

 平成19年12月18日(月) 午後2時始 場所  御旅所  

 

 能  橋弁慶 

  トモ 従者 福井 順章

  子方 牛若丸 金春 飛翔  

     シテ  武蔵坊弁慶 金春 穂高

   

 

  間  都の者 茂山 あきら

      都の者 茂山 童司            

 

 

    

 

 

     能『橋弁慶』

 

 能『橋弁慶』は初心者の私にも分かりやすい曲で、今回の後宴之式能 で演じられた、大好きな『鉄輪』と同様、とても楽しむことができました。

 歌舞伎の『船弁慶』とはまた違った魅力。わくわくいたしました。

 

 

   

 

 

 子方 牛若丸の 金春飛翔さんはとてもしっかりされたお子達の様子。

 すでに 品よく、力強く、心動かされました。

 こんなに小さなお子様でも、もう、しっかりとした演じ方。

 声も力があって とおり、立派で見入ってしまいました。

 将来は どんな能楽師に成長されるのかと思うと、心が弾みます。

 

   

 

 

 シテの 金春 穂高師は迫力がありました。

 武蔵坊弁慶ということもあり、かっこよくて、見入ってしまいました。

 全く違うあらすじですが、今月は京都の南座の昼の部で、幸四郎丈の 『勧進帳』を観たばかりでしたので、余計にわくわくいたしました。

 迫力の中にも、優雅な仕草が じんわりと心に響き渡るようで、ゆったりとした気分になり、喜んでおります。

 

 

   

 

 

 今年の後宴之式能は、『橋弁慶』の途中で、十分ばかりの通り雨にあいましたが、観客の方々は熱心に見入っておられました。

 

 なんだかうっとりとした時の流れの中で、『橋弁慶』は あっという間に終わってしまいました。

 とても充実した時間が持て、関係者の皆様や 記録を読んでくださいました方々に、御礼申し上げます。

 

 

    

 

 

 最後になりましたが、私は能楽鑑賞の初心者です。

 お気づきの点や間違い、失礼などがございましたら、お教えいただけましたら幸いに存じます。

 何とぞ宜しくお願い申し上げます。

 

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二人椀久  仁左衛門 孝太郎  吉例顔見世興行 

2007年12月20日 | 歌舞伎

 

(演目別・記録だけ)

 

 當る子歳 吉例顔見世興行 

 東西合同大歌舞伎 二代目中村錦之助襲名披露

 

 

 

      

      

 

 昼の部 

 一、将軍江戸を去る

 二、勧進帳

 、義経千本桜 すし屋

 四、二人椀久

 

      

 椀屋久兵衛 仁左衛門

 松山太夫  孝太郎 

 

 

  

 

    

 まってました!

 この舞踊も好きなんですよね、私。

 それもなんと、仁左衛門丈と孝太郎丈の舞。

 仁左衛門丈と孝太郎丈の二人の幻想的な、それは美しい!! 長唄舞踊。

 

 今回の顔見世は、期待値をはるかに越えた演目と役者さんたち。

 そういうと 昔の顔見世と言えば、本当にこんな感じだったっけ。

 それなのに、観客が少なくって、客席は空いていた・・・。

 ・・・昔のことを懐かしむなんて、私も大人に(?)なったんだなぁ・・・。

 

 この『二人椀久(ににんわんきゅう)』、ご存知のように 台詞は長唄。

 見事なまでに完成された、美しすぎる仁左衛門丈と、しなやかで幻想美を表現する 孝太郎丈。

 お二人とも好きな役者さんです。

 (って、私は どれだけ好きな役者がいるんだろう・・・。気が多いこと。)

 

 こと 仁左衛門丈は 7月に松竹座で 迫力の 『女殺油地獄』を 3度ばかし観ていただけに、 『女殺油地獄』の油屋での殺しの場面と 『二人椀久』との このギャップがたまらなく心に響く。

 そう、これが仁左衛門という役者なのかもしれない・・・。

 男前の上、素晴らしい役者魂を持った役者の内の ひとりといえよう。

 

      

 

 

 話はざっと、次のような感じ。

 主人公は 椀屋 久兵衛(わんや きゅうべい)つまり 椀久。

 豪遊のため、家族に座敷牢に閉じ込められてしまう。

 切ない・・・。

 そこへ 恋しい愛しい 遊女の姿を追い求め、座敷牢を抜け出して 浜辺にでる椀久。

 松の生い茂る浜辺で遊女をこがれていると、遊女の幻影。

 夢うつつの中、愛しい人に 自分の羽織を着せて踊る一時の快楽。

 寄り添い、舞う二人・・・。

 この静かな問いの流れは、先ほども少し触れたように、幻想的且つ抽象的で美しい。

 ライト、月、紫色といった演出が見事で、観客を二人の世界に引きずり込む。

 まつの前に桜が現れ、舞の見せ場。

 椀久がつかんでいた羽織をはらりと脱いで、しなやかに後を引く。

 そして、遊女は静に松の木陰に隠れて、姿を消すのです。

 桜の花びらが舞い散り、椀久は夢うつつにうなだれ、幕。 

 

 こういったなじみの『二人椀久』だったが、とても楽しむことができた。

 今回の『二人椀久』は美し過ぎた!!

 心に残る『二人椀久』だったことを付け加えておきます。

 

   

 

 

 最後に、この記録は演目別に記しています。

 失礼な記述がありますれば、お詫び申し上げます。

 間違いや、何かお気づきの点などがございましたら、お教えくださいますようによろしくお願い申し上げます。

 

 

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『20世紀美術』   宇佐美圭司 著  岩波新書 新赤本

2007年12月19日 | 読書全般(古典など以外の一般書)
(写真は9月19日イランのエスファハーンにあるモスク、『エイヴァーン』。サファン朝時代の建築物は内部も美しい。この写真の下のほうにはカーペットがひかれ、時間が来ると、祈りの場になる。

 

 

記録だけ  2007年度 115冊目   

 

  『20世紀美術』

                  

 

 岩波新書 新赤本 337

 宇佐美 圭司 

 1994年5月20日 第1版

 205ページ 620円 +税

 

 12月18日。

 二冊目は、『20世紀美術』 を 読む。

 

 ちょっとしたアクシデントで、JRで二十分ほどの距離を 一時間半くらい乗ってしまう。

 

 『20世紀美術』 を読みながら電車に乗り込む。

 本に夢中で駅名を聞いてなかったのが悪かった。

 JR列車と思っていた電車はワンマンカーで、桜○駅やら香○山駅やら、高○駅やらと、やたら遠回りで 目的の駅に着いた。

 おかげでこの本を完読。

 帰りは予定時間をはるかに超え、家族全員に呆れられるやらバカにされるやら・・・。

 終いには、旅好きの子供から、

「折角そんなにいいところをまわりまわって帰ってきたのなら、本を読んでいたら、ダメだな。外をながめると、良かったね・・・。」

 夫は夫で、

「なかなか人にはできない、小旅行じゃないか・・・。」

と笑われる始末・・・。

 これってブログで仲良くさせていただいている やまとなでしこあん様なら、 私のどじさ加減がお分かりになりますでしょう・・・。

 

 さてさてこの本。

 思っていた内容とは違いましたが、興味深く読んでしまいました。

 

 文中に二箇所もイランのエスファハーンのモスクのブルーの美しさを熱く語っておられた。

 そういうとイランの写真も収拾が付かないくらい多くて、整理できません。

 何となく思い出したので、写真を載せてみました。

 

 

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『女性の品格』 装いから生き方まで   坂東眞理子 著  PHP新書

2007年12月19日 | 読書全般(古典など以外の一般書)
(写真は9月14日。イランの モスクの内部天井。

 

 

記録だけ  2007年度 114冊目   

 

  『女性の品格』 装いから生き方まで

                  

 

 PHP新書 418

 坂東 眞理子 

 2006年10月3日 第1版

 2007年6月5日 第24版

 225ページ 720円 +税

 

 12月18日。

 一冊目は、『女性の品格』 装いから生き方まで、を 読む。

 この本、日経新聞だったか毎日新聞だったかに載っていたが、今年一番売れたらしい。

 すごい!

 

 内容は再確認部分が多く、みんなが安心して読める。

 若干教訓めいていて、日本人はこういった類の書物や物語、芝居が好きな人が多く、また内容はいたって読みやすく簡単で、こういった売れ行き一位の座になったのだろう・・・。

 こんなことを書くと、この本を読んだにもかかわらず、品格がないとお叱りを受けるだろうか・・・。

 私は 大衆に受ける書物や物語、芝居を小ばかにしているのではなく、敬意を払っているのである。

 芸術と売り絵は別物ではあるが、売り絵は売り絵也の価値があることを、私は悟っている。

 

 書物とは、満足感が味わえる、或いは、読んで一、二箇所ためになるところがあればそれで良書といえる。

 この本はおそらく後者の方で、特に若い人たちが読むとためになるであろう。

 私においては、『主婦も緊張感を持ち、時間割りを作ってきびきびと生活をする。』といった内容に、心ひかれた。

 これからは上を頭に念じ、一日の予定を付けメモ書きした上で、行動することにしよう・・・。

 

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義経千本桜 すし屋  菊五郎 時蔵 富十郎 菊之助 左団次 東蔵 吉例顔見世興行

2007年12月17日 | 歌舞伎

(演目別・記録だけ)

 

 當る子歳 吉例顔見世興行 

 東西合同大歌舞伎 二代目中村錦之助襲名披露

 

 

      

 

 昼の部 

 一、将軍江戸を去る

 二、勧進帳

 三、義経千本桜 すし屋

 四、二人椀久

 

  

 

 

 三、義経千本桜 すし屋  

 

 

 いがみの権太  菊五郎

 すし屋左平衛  左團次

 梶原平三景時  富十郎

 弥助 実は三位中将維盛 時蔵

 若葉の内侍   東蔵

 娘お里      菊之助

 

     

 

    

 まってました!

 

 この演目も好きなんですよね、私。

 

 好きな演目、好きな役者さんがいっぱいの私は、歌舞伎を観るごとに、舞い上がってしまいます。

 今回の吉例顔見世興行にも、好きな演目、好きな役者さんがてんこ盛り。

 どれを拝見しても、楽しむことができます。

 

 

 菊五郎丈のいがみの権太・・・良かったですよ。

 幸四郎丈や仁左衛門丈とはまた違った いがみの権太でしたが、迫力満点

 重厚な気迫に、堪能いたしました。

 

 複雑な心境の権太の、見え隠れする痛切な感情を隠した表情を表に出そうとする 菊五郎丈の演技力は、見入ってしまいました。

 いや~、実に良かった

 死に方は・・・目 やわらかく、静かに静かに・・・、とでも申しましょうか。

 こんな息の耐え方もいいなと感じました。

 

 役柄になりきられていた 菊五郎丈。

 心にじ~んと食い込んでまいりました。

 

 

 すし屋左平衛の左團次丈。

 この役者さんの声も好き。

 心地良いお芝居を見せてくださいました。

  

 

 梶原平三景時の富十郎丈。

 いつもながらに、いいお声。

 この方が出てこられると、芝居が引き締まる。

 山椒は小粒で・・・とはいえ、力量の大きな役者さん。

 良かったです、富十郎丈!

 

 

 弥助 実は 三位中将維盛だった時蔵丈。

 この役者さんも好きで、観るのを楽しみにしていたんですね、私。

 品があって、素敵でした。

 やっぱり男前。

 

 

 若葉の内侍の東蔵丈もぴったりでしたが、少し、ご年齢が三位中将維盛よりは上に見えちゃいましたのが、残念。

 歌舞伎はこういった場合、自分の頭のなかで年齢の設定を組み替えて、観ることがよくあります。

 東蔵丈、いつもながらに こなれた演じ方でした。

 

 

 最後になっちゃいましたが、菊之助丈の 娘お里。

 きれい、きれい、きれい!

 可愛すぎて、胸が キュン!でした。 

 

 やってくれました。

 可愛らしい、

「びびびびびぃ~~。」    

 可愛すぎて、菊之助丈の弁天小僧が、急に見たくなっちゃいました。

 なんだか、頓珍漢な私。

 

 今回もわくわくしながら観たこの演目・・・。

 心にギュ!と入り込みました。

 観ることができて、幸せ。

 そう思わせる、今回の 『すし屋』でした。

 

        

 

 

 最後に、この記録は演目別に記しています。

 失礼な記述がありますれば、お詫び申し上げます。

 間違いや、何かお気づきの点などがございましたら、お教えくださいますようによろしくお願い申し上げます。

 

 

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