チーママの庭とウサギたち

チーちゃんのママことチーママです。植物とウサギと戯れ、マイペースでハンドメイドをしています。

すずめのお宿(三渓園お茶会)

2013-10-06 20:50:18 | お茶会・席札
以前から月華殿に上がる道の端に、竹やぶに透ける小さなお家が気になっていました。
まるですずめのお宿みたい(^^)


今回のお席は、この蓮華院♪
主席から見た庭。
この画像の飛び石を踏んで、お客様は待合(席入りを待つ場所)に入ります。


こちらの懸樋(筧:かけひ)、きっとここで清めて席入りという感じだったのかな?



下りの雨どいは、棕櫚縄で出来ています。
縄を伝った雨水の跳ねよけは、小石を敷き詰めて。
こんなところに、日本人の繊細さを感じます。


待合の開き戸は、網代。 うーーーん 趣きありすぎ!


待合には、蓮華院の文字が。
周囲はハスの葉と花が彫られています。
(画像の右上の位置)





お席は、17名も入ったらいっぱいの小さなお部屋ですが、それとは別に、もうひとつとても小さな茶室があります。
江戸間の2畳半ほどのそれは、「これぞ茶室」らしいシンプルさと、素材と仕立てにこだわったものに感じました。
2枚の畳の間に敷かれた板戸は、主とお客の境目でしょうか。
炉は、手前の畳の右奥に切られています。


とても薄暗く、灯りを入れないと昼でも何がなんだかわからない位。


壁際にあるのは、木の丸椅子。座るのが不自由な方もいらっしゃるので。
本来なら机も灯りもありません。
本当にシンプルなしつらえに、炉が切ってあります。

上の画像の正面を開けると、表の飛び石部分に出ますが、横の通路の窓の蔀戸(しとみど)があります。
古には、この蔀戸がサッシ窓の代わりになっていたのですね。


こちらにも、懸樋がしつらえてあります。


入って右の地窓。


理事長先生がいらして、上がりかまちに腰掛けて、「ここにこうしていた方が、趣があるよ。ほら 見てごらん。緑がとても美しい」と一緒に見ていたら、園内の無料案内ボランティアの男性が通りかかりました。
周知の方らしく、先生が手招きをして「お茶でも飲まない?」とお呼びしました。
その方のお話だと、
「この茶室は、原三渓が一番気に入っていて、ここで席を設けることが多かったんです。普段は僕たちも中を見ることが出来ません。」
そうおっしゃって、興味深げに中をのぞいていらっしゃったので、
「せっかくですから、上がってお茶(ほうじ茶ですけど)をいかがですか?」
とお勧めしたのですが、遠慮なさいました。
後で考えると、「普段は見れない」とおっしゃっていたので、きっとボランティアのお約束のようなものがあるのかもしれませんね。
でも とても良いことを教えていただいて、ラッキーでした。

そう言えば昔、白雲亭で帰りしなにあわてて建物の写真を撮っていたら、スタッフの方が声をかけてきて、「ちょっと覗いていいから、せっかくだから見ていきなさい」と、一人三渓の書斎を見せていただいたこともあったっけ。
三渓園の建物は、本当に興味がつきません。

窓越しの青竹。真竹でしょう。


日本らしい趣があって、すずめのお宿の人になれた幸せを感じました。



園内の駐車場に咲いていたアザミ。


いつも箱根の湿生花園で見る、タイアザミ(大薊)のようです。
うーーーん 欲しい!!










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4 コメント

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Unknown (うさこの母)
2013-10-07 04:42:01
静寂の中にたたずむすずめのお宿。
苔むした趣の懸樋や灯籠。

しばし眺めて居たい景色です。
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Unknown (チーママ)
2013-10-07 20:48:10
うさこの母さん

しばし静かな雰囲気を楽しみました。
何もない部屋 疲れた時には一番ですね。
かくありたいとは思うものの、断捨離はいっかな進まず(^^;;
道ははるかなりどころか、絶対に無理!!
家に帰って、めげております(笑)
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Unknown (mamekichi)
2013-10-07 20:54:35
横浜の三渓園、毎年、この時期のお茶会の話題のお陰で、あちこち園内を拝見できて、嬉しく思っています。こういうのを本当の「居ながらにして」というのでしょうか(苦笑)。
つまらない冗談はともかくとして、今回の蓮華院も、たいへん趣があってよろしいですね。
私は、最初の写真から、「竹林の七賢人」というのを連想しました。
返信する
Unknown (チーママ)
2013-10-07 22:00:18
mamekichiセンセ

あいにくささのご用意ができていませんでした(笑)
いやー あのちっちゃな竹やぶの根元で、酒宴を繰り広げながら、世の移ろいを喧々諤々。
自由奔放な感じがしますね(^^)
いつか時間ができたら、ぜひともガイドさんつきの建物探訪をしたいものです。
懐かしいたたずまい 静寂が包むおだやかさ 日本建築ならではの端正なつつましさ、そこここに見え隠れするこだわりと豪華さ。すべてを内包して、四季折々の姿を見せます。
どこを見ても、どの部分をカメラで切り取っても、それなりに絵になるのが三渓園です。
諸戸氏邸宅も、おそらくそうなのでしょうね~。 
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