チーママの庭とウサギたち

チーちゃんのママことチーママです。植物とウサギと戯れ、マイペースでハンドメイドをしています。

天皇さまお脈拝見

2012-07-10 20:19:18 | 生活
ここで言う天皇というのは、昭和天皇のこと。
戦争を知る世代の方はどう思われるかわかりませんが、かーさんはあの朴訥なお姿が大好きだったのです。
どことなく、亡くなった母方の祖父に通ずるものがある気がします。

青森の祖父母は教師でした。
祖父か校長で、祖母は国語の先生とか聞いております。
私が行っていた頃には、すでに引退しておりましたが、そのせいか とても穏やかでやさしい祖父母でした。
十和田町の一角で、自分たちが食べる分の野菜などを作って暮らしておりました。
あの家は、私にとっては聖地。
今で言うなら、ターシャの庭のように、子供の私にはとても魅力あふれる魔法の園で、一人でいくらでも遊んでいられました。
いつも夏になると2週間ほどは滞在したのですが、そのたびに祖父は遊び仲間を用意してくれました。
ケージに入った白色レグホン。毎朝卵を産みます。
遊び相手のチャボの雛。
養殖池にはヒメマスの稚魚。
それらのお世話をするのが、私の役目。
あとは一日 花つみしたり、胡桃を拾ったり、ドジョウをとったり、野いちご摘んだり。
今でも、今は無きあの家の庭の見取り図が書ける位です。
顔・手足つきの(!)狸の襟巻き2匹が、ぬいぐるみ代わり。
ソファには、これまた頭つきのシロクマとツキノワグマ(@@)
そんなのがお友達で、ひたすら遊んでおりました。
自然という懐深い友達がいたので、一人でもまったく寂しくないのです。
東京に帰るのが嫌で、「ここにのこる!」って言ったことを覚えています。
自然のことを教えてくれたのは、祖父でした。
おしゃべりな人ではありませんでしたが、何かあるたびにとつとつと教えてくれたものです。

そんな人柄 風貌が、なんとなく昭和天皇とダブって見えるのかもしれません。
なので、かーさんは、昭和天皇のことは学者天皇として好きでした。
那須の地が南限と北限の植物が交じり合った土地柄というのも、雑草という名の植物はいないということも、昭和天皇から知りました。皇居の自然を作り出したのも、昭和天皇です。
「天皇様お脈拝見」というのは、そんな昭和天皇のお姿を、侍医として24年間おそばに仕えた杉村氏が書き留めたものです。
文体も堅苦しくなく、どこか飄々として、とても温かい目で昭和天皇を見つめています。
昭和天皇の人としての暖かさ(純粋培養なのかもしれませんが)が、静かに心に広がってきて、私の好きな本のひとつです。

もう廃版になっているのかもしれませんが、検索すると結構ヒットします。
アマゾンでは1円(^^;;
送料出しても251円ですから、心和みたい方にはお勧めです。
分厚い本ではなく、200ページほどのかるーい読み物ですが、よく考えるとなかなか中身の濃い一冊です。

「天皇さまお脈拝見」 杉村 昌雄著




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2 コメント

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Unknown (mamekichi)
2012-07-10 21:20:02
お祖父様の思い出、羨ましく拝読しました。
というのも、私自身は、自分の祖父に当たる人は、父方、母方とも、直接は知らないからです。父方の祖父は、川舟の船頭をしていたようで、貧しい生活だったようですが、屑屋で古雑誌を買ってきては寝る前に読みふけっていた人だと聞いています。「活字中毒」ぶりは、亡くなった私の父親を経て、私にも引き継がれたようです。俳句を詠んだようですが、どうもそれは受け継いでいないようです(笑)。
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Unknown (チーママ)
2012-07-14 11:35:27
mamekichiセンセ

俳句を読む船頭さん。センセの小粋なところは、おじい様譲りかしら?
生活は裕福ではなくとも、心は豊かでいらっしゃったのではないでしょうか。
清貧という言葉が、ふと頭に浮かびました。あえて、清貧に甘んじていらっしゃったのではないかしら。
昨今の政治家のように、私利私欲、権力闘争などという人種より、人としてはるかに格上ですね。
仏様のお覚えも、さぞやめでたいことでしょう(^^)v

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