来週は、三渓園でお茶会です。
という事は、いつものとおりに席札を作るわけです。
今回は、今までの内園の白雲亭や月華殿ではなく、お池のそばに建つ鶴翔閣で席持ちになったそうで。
姑の頃は「一席23人×7席」くらいだったのですが、最近は「一席25人」になり、今回はお部屋が大きいらしく「一席30名×10席」のご要望(^^;;
時は春。花は桜の季節柄。
さて、今回の趣向は何にしましょうか?
幸い河津桜も咲いたそうですし、我が家のサクランボも咲いてくれました。
なので安心して、札の背の柄は桜を描いた友禅千代紙。
内面は、桜を主にして、少し梅、そして春を読める和歌を載せることに。
あれこれ検索をかけて、主に万葉集と古今・新古今で・・・
ではしばし、古の歌をお楽しみください(^^)
<万葉集>
岩ばしる垂水(たるみ)の上の早蕨(さわらび)の 萌え出づる春になにりけるかも
志貴皇子
梅の花咲きて散りなば桜花 継ぎて咲くべくなりにてあらずや
藥師張氏福子
あしひきの山桜花日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも
山部宿禰赤人
去年の春逢へりし君に恋ひにてし 桜の花は迎へけらしも
若宮年魚麿
やどにある 桜の花は今もかも 松風早み地に散るらむ
厚 見 王
世間(よのなか)も常にしあらねばやどにある 桜の花の散れるころかも
久米女郎
絶等寸(たらゆき)の山の峰(を)の上(え)の桜花 咲かむ春へは君し偲はむ
播磨娘子
あしひきの 山桜花一目だに 君とし見てば我れ恋ひめやも
大伴家持
桜花今ぞ盛りと人は言へど 我れは寂しも君としあらねば
大伴池主
今日のためと思ひて標しあしひきの 峰の上の桜かく咲きにけり
大伴家持
<古今集>
見わたせば 柳桜をこきまぜて 宮こぞ春の錦なりける
素性法師
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
小野小町
久方の 光のとけき春の日に しつ心なくはなの散らん
紀 友 則
人はいさ 心もしらす古郷は 花そむかしの香ににほひける
紀 貫 之
暮ると明くと目かれぬものを梅の花 いつの人まにうつろひぬらむ
紀 貫 之
天つ風雲のかよひぢ吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめん
良岑宗貞
<新古今集>
ながめつる今日は昔になりぬとも 軒端の梅はわれを忘るな
式子内親王
さくら咲く遠山鳥のしだり尾の ながながし日もあかぬ色かな
後鳥羽天皇
梅のはな誰が袖ふれしにほひぞと 春や昔の月にとはばや
衞門督通具
ほのぼのと春こそ空に来にけらし 天の香具山霞たなびく
後鳥羽天皇
大空は梅のにほひにかすみつつ くもりもはてぬ春の夜の月
藤原定家朝臣
わが心 春の山邊にあくがれて ながながし日を今日も暮らしつ
紀 貫 之
いま桜 咲きぬと見えてうすぐもり 春に霞める世のけしきかな
式子内親王
行かむ人 來む人しのべ春かすみ 立田の山のはつざくら花
中納言家持
とめこかし梅さかりなるわが宿を 疎きも人はおりにこそよれ
西行法師
<詞花集>
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな
伊勢大輔
浅みどり花もひとつにかすみつつ おぼろに見ゆる春の夜の月
伊勢大輔
<山家集>
ねがはくは花の下にて春死なん そのきさらぎのもち月の頃
西行法師
<拾遺集>
東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな
菅原道真
<後拾遺集>
高砂のおのへのさくら咲にけり とやまの霞みたゝすもあらなん
権中納言匡房
しかし和歌だの詩だの感覚的なものは好きですが、元々古典の素養など持ち合わせがありません(^^;;
同じ和歌が、あちらにもこちらにも選ばれ載っているのには閉口しましたし、「へぇ。本当はこういう言い回しだったんだ」等というのもあって、30首選ぶのに、時間がかかりました。
また下足番(席札配りの係)の社中が、内容を聞かれても困らないよう、一応読みと口語訳一覧くらいは作って持たせたい。
結局、合間仕事の下ごしらえに、3日ほどかかってしまった(笑)
席待ちの間に、手元の席札でお楽しみという趣向ですが、何か間違いがあったら恥ずかしい。
どうか手落ちがありましたら、お教えくださいm(_ _)m
という事は、いつものとおりに席札を作るわけです。
今回は、今までの内園の白雲亭や月華殿ではなく、お池のそばに建つ鶴翔閣で席持ちになったそうで。
姑の頃は「一席23人×7席」くらいだったのですが、最近は「一席25人」になり、今回はお部屋が大きいらしく「一席30名×10席」のご要望(^^;;
時は春。花は桜の季節柄。
さて、今回の趣向は何にしましょうか?
幸い河津桜も咲いたそうですし、我が家のサクランボも咲いてくれました。
なので安心して、札の背の柄は桜を描いた友禅千代紙。
内面は、桜を主にして、少し梅、そして春を読める和歌を載せることに。
あれこれ検索をかけて、主に万葉集と古今・新古今で・・・
ではしばし、古の歌をお楽しみください(^^)
<万葉集>
岩ばしる垂水(たるみ)の上の早蕨(さわらび)の 萌え出づる春になにりけるかも
志貴皇子
梅の花咲きて散りなば桜花 継ぎて咲くべくなりにてあらずや
藥師張氏福子
あしひきの山桜花日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも
山部宿禰赤人
去年の春逢へりし君に恋ひにてし 桜の花は迎へけらしも
若宮年魚麿
やどにある 桜の花は今もかも 松風早み地に散るらむ
厚 見 王
世間(よのなか)も常にしあらねばやどにある 桜の花の散れるころかも
久米女郎
絶等寸(たらゆき)の山の峰(を)の上(え)の桜花 咲かむ春へは君し偲はむ
播磨娘子
あしひきの 山桜花一目だに 君とし見てば我れ恋ひめやも
大伴家持
桜花今ぞ盛りと人は言へど 我れは寂しも君としあらねば
大伴池主
今日のためと思ひて標しあしひきの 峰の上の桜かく咲きにけり
大伴家持
<古今集>
見わたせば 柳桜をこきまぜて 宮こぞ春の錦なりける
素性法師
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
小野小町
久方の 光のとけき春の日に しつ心なくはなの散らん
紀 友 則
人はいさ 心もしらす古郷は 花そむかしの香ににほひける
紀 貫 之
暮ると明くと目かれぬものを梅の花 いつの人まにうつろひぬらむ
紀 貫 之
天つ風雲のかよひぢ吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめん
良岑宗貞
<新古今集>
ながめつる今日は昔になりぬとも 軒端の梅はわれを忘るな
式子内親王
さくら咲く遠山鳥のしだり尾の ながながし日もあかぬ色かな
後鳥羽天皇
梅のはな誰が袖ふれしにほひぞと 春や昔の月にとはばや
衞門督通具
ほのぼのと春こそ空に来にけらし 天の香具山霞たなびく
後鳥羽天皇
大空は梅のにほひにかすみつつ くもりもはてぬ春の夜の月
藤原定家朝臣
わが心 春の山邊にあくがれて ながながし日を今日も暮らしつ
紀 貫 之
いま桜 咲きぬと見えてうすぐもり 春に霞める世のけしきかな
式子内親王
行かむ人 來む人しのべ春かすみ 立田の山のはつざくら花
中納言家持
とめこかし梅さかりなるわが宿を 疎きも人はおりにこそよれ
西行法師
<詞花集>
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな
伊勢大輔
浅みどり花もひとつにかすみつつ おぼろに見ゆる春の夜の月
伊勢大輔
<山家集>
ねがはくは花の下にて春死なん そのきさらぎのもち月の頃
西行法師
<拾遺集>
東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな
菅原道真
<後拾遺集>
高砂のおのへのさくら咲にけり とやまの霞みたゝすもあらなん
権中納言匡房
しかし和歌だの詩だの感覚的なものは好きですが、元々古典の素養など持ち合わせがありません(^^;;
同じ和歌が、あちらにもこちらにも選ばれ載っているのには閉口しましたし、「へぇ。本当はこういう言い回しだったんだ」等というのもあって、30首選ぶのに、時間がかかりました。
また下足番(席札配りの係)の社中が、内容を聞かれても困らないよう、一応読みと口語訳一覧くらいは作って持たせたい。
結局、合間仕事の下ごしらえに、3日ほどかかってしまった(笑)
席待ちの間に、手元の席札でお楽しみという趣向ですが、何か間違いがあったら恥ずかしい。
どうか手落ちがありましたら、お教えくださいm(_ _)m