全国大会、職場一般の部から、1ヵ月以上経ってしまいました…。
そして、1年以上ブログを更新していません。諸事情によりますが、再開させて頂きたいと思います。
2019年10月27日、日曜日。
今年も職場一般の全国大会に来ることが出来ました…。場所は、私にとって初めての青森。場所は毎年違えども、楽しみにしているお祭りです。しっかりと楽しみたいという思いで会場入りしました。さあ、「リンクステーションホール青森」。思い出のホールになりそうです…。
【2019年度全日本吹奏楽コンクール課題曲】
Ⅰ.林 大地/「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲(第29回朝日作曲賞受賞作品)
HAYASHI, Daichi/Antagatadokosa Fantasy
Ⅱ.近藤 悠介/マーチ「エイプリル・リーフ」
KONDO, Yusuke/March April Leaf
Ⅲ.福島 弘和/行進曲「春」
FUKUSHIMA, Hirokazu/Spring March
Ⅳ.岡田 康汰/行進曲「道標の先に」
OKADA, Kota/March “Beyond the sign”
Ⅴ.日景 貴文/ビスマス・サイケデリア Ⅰ〔※高校・大学・職場一般のみ〕
(第11回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位作品)
HIKAGE, Takafumi/Bismuth Psychedelia Ⅰ
【職場・一般前半の部】
1.九州代表/福岡県 西区市民吹奏楽団 (指揮)松井 裕子
[課]Ⅲ[自]歌劇「アンドレア・シェニエ」より(ジョルダーノ/宍倉 晃)
いよいよ、トップバッターの登場です。それにしても、少し、変わった楽器の配置です。最上段の打楽器群は、よくあるパターンですが、2段目にホルン、ユーフォ、バリトンサックス、バスクラetc. そして、その下の段にトランペット、テューバ、トロンボーン(この配置が間違っていたら、ごめんなさい…)。詳しいことは、素人のオヤジにはわかりませんが、きっと意味があるのだと思います。
課題曲は、“何となく”始まったようなカンジがしました…。しかし、全体的にみると各パート間のバランスがよく取れていて、聴きやすかった…。ただ、音がこもっていたようにも感じました。この、ホールの特徴かとも思いましたが、他の団体を聴くと、そうではなかったような…。
自由曲は、去年と同じく埼玉栄、宍倉コーチの編曲によるオペラ。美しいメロディを自然に表現していて素晴らしかった。しかし、ダイナミクスの面や音楽の流れも少し、起伏に乏しい部分が…。だから、少し、コンパクトに感じてしまった…。私は、一昨年の「GR」、去年の「カヴァレリア・ルスティカーナ」も生で聴いています。このバンドの力はこんなもんじゃない。ただ、「あさイチ」という“呪縛”に負けてしまったように思いました…。再起を熱望します!
【銅賞】
2.東関東代表/神奈川県 Pastorale Symphonic Band (指揮)津堅 直弘
[課]Ⅴ[自]吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」より(高 昌帥)
東関東大会でのこの団体の演奏は格調高く素晴らしかった。指揮の津堅先生を要にして、しっかりとスクラムを組んだ演奏でした。だから、ファンとしてとても楽しみにしていた全国大会の舞台でした…。
まずは、課題曲から。音が客席までスーッとしかも、ごく自然に通っていきます。実に心地よい。各セクションの受け渡しも見事です。少し音量の面で単調に聴こえる部分もありましたが、音楽に“流れ”が感じられます。特に低音部のバランスが頗るよくて素晴らしかった。全体的によくまとまった演奏でした。
出だしの金管のファンファーレが少し、“空振り”?気味でした…。そこが少し残念でした。中盤ぐらいまでは、時折、細かいミスを感じる時がいくつかあって、それが原因なのか音楽の“流れ”が瞬間的に途切れることがあったような。それでも、さすがにパストラーレ、終盤に向かっての表現力には素晴らしいものがありました。サウンドが会場いっぱいに広がる様は、このバンドの底力をしっかりと感じた次第。ただ、前の団体同様、朝早い出演順が災いしたように思いました…。最後に…津堅先生の“威厳”は、しっかりと存在していました…。
【銀賞】
3.四国代表/香川県 高松市民吹奏楽団 (指揮)金川 公久
[課]Ⅰ[自]ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~(福島 弘和)
課題曲は、リズムよく始まりましたね。ただ、冒頭は、少し不明瞭のような入り方でした…。メロディの歌い方は実に素朴で、この曲のコンセプトによくマッチしたサウンドだと感じました。ただ、少し重厚さに欠けるようなところがありました。低音部が手薄なのでしょうか?とんでもなく美しい音色が聴こえてくるかと思うと、その逆もあったのでは…。何となくですが、個人の技量の差を感じたような気がしました…。
自由曲は、“ラッキードラゴン”ですか。とても良い曲ですね。冒頭部は、実に美しく優雅に始まりました。全体的に(特に金管)音色の統一性が若干、欠けているように思いました。それによって、サウンドにわずかながら、“雑味”を感じました。しかし、アンサンブルはしっかりしていて、“音楽”に正確さを意識させられる演奏でした。とても良かった。ただ、それが故に標題音楽における表現の仕方に物足りなさを感じる演奏でもありました…。
【銅賞】
4.北海道代表/北海道 札幌ブラスバンド (指揮)米田 浩哉
[課]Ⅲ[自]「ドラゴンの年」より(スパーク)
課題曲は、クラリネットパートがある意味、リーダーシップを取っているように感じました。それが、良い意味で効果的に作用し、曲の特徴をとらえた演奏になっていました。メロディラインも表現力豊かに奏でられており、美しかった。ただ、もう少し、ダイナミクスに起伏があれば、もっと良かったと個人的には思いました。
自由曲。もともと、1984年に作曲された英国式ブラスバンドの曲ですが、今では、作曲者自身の編曲による吹奏楽版が定着していますね。それでは、演奏に関して。明るいサウンドで活発な演奏はとても好感が持てました。アンサンブルもしっかりしており、まとまったパフォーマンスでしたが、少し、空間の広がりというかスケール感に欠けていたかも。
今後に期待します。
【銅賞】
5.東海代表/静岡県 浜松交響吹奏楽団 (指揮)浅田 享
[課]Ⅱ[自]リグ・ヴェーダ 天地創造への賛歌(清水 大輔)
好きな浜松交響吹奏楽団の登場です。期待できますね。
課題曲の冒頭は、低音部の楽器がしっかり全体を支えていて安定感があり、一瞬で演奏に引き込まれました。演奏を聴いて、いちばん感じたのは、実に軽快で華やかな“音楽” であるということ。そして、その雰囲気が最後まで途切れなかったのが、さすがだなと思いました。ただし、時折、音色に雑味を感じることがあったのは、気のせいだった…?
自由曲は、今年の6月9日に浜松交響吹奏楽団の第46回定期演奏会で初演(委嘱作品)されたものです。リグ・ヴェーダ(古代インドの聖典・宗教書)を題材をしているのでスケールの大きさを感じるとともに清水作品らしい映画音楽のような華やかさを持った楽曲です。演奏も浜松交響らしいテクニックを駆使し表現力で存在感を見せつけてくれました…。また、実に艶っぽいサウンドです。しかし、そうであるが故にほんのわずかにあった細かいミスが目立ったのも事実でした…。
【銀賞】
6.関西代表/兵庫県 宝塚市吹奏楽団 (指揮)渡辺 秀之
[課]Ⅰ[自]歌劇「イーゴリ公」より(ボロディン/ハインズレー)
最近では、すっかり職場一般の“関西の常連”となった感がある宝塚市吹奏楽団の登場ですね。
課題曲Ⅰ、冒頭のフルートソロ、とても素晴らしかった。日本人の誰もが知っているメロディを実に自然に観客の脳裏に刻み込むような優しいサウンドは、とても心地よい…。素朴な感じがとてもよく出ていて聴きやすかった。ただ、多少、ダイナミクスの起伏に欠けるところがあり、そのため、ガチャガチャしているように感じる瞬間もありました…。
自由曲の前半は、少しアンサンブルがかみ合わないような感じがする時があったため、メロディラインが浮かび上がってこず、聴きづらく思ったりもしました。しかし、曲が進むにつれて“音楽”の主張がイヤと言うほど観客に伝わってきて、「さすがだな!」と思った次第。今年は、残念でしたが、来年に繋がる演奏だと思いました…。
【銀賞】
7.関西代表/滋賀県 大津シンフォニックバンド (指揮)森島 洋一
[課]Ⅳ[自]ウインドオーケストラのためのナイトフォニー(高 昌帥)
アマチュア吹奏楽団の中では関西を代表する、いや、日本を代表するといっても過言ではないOSBの登場です。
課題曲の出だしは、個人的に独特だなと思いました…。少し、メロディラインが埋もれてしまう事もありましたが、音量のメリハリがはっきりしていて、実に聴きやすい。また、コンサートマーチらしく軽快です!演奏に引き込まれてしまって、あっという間に終わってしまった、そんな感じでした…。
自由曲は、OSBの創立40周年記念の委嘱作品として、高昌帥先生によって作曲された「ウインドオーケストラのためのナイトフォニー」。第76回定期演奏会(滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール)にて初演されました。曲名の“ナイトフォニー”とは、『夜の響き』といった意味だそうで、“魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)”する様を描いたのだそうです。(つまり、ありとあらゆる妖怪、物の怪(もののけ)が好き勝手に“のさばっている”っている様子のことでしょうか…)
さすがにOSB、音楽性の高さにおいては、比類なきものがあります。それは、高い“表現力”によって支えられています…。技術的なことを感じる以前に音に無限の広がりを感じる素晴らしい演奏でした…。スゴイ…。
【金賞】
8.北陸代表/石川県 百萬石ウィンドオーケストラ (指揮)仲田 守
[課]Ⅲ[自]バッハザイツ(シュテルト)
これも全国大会常連の団体の登場です。
課題曲は、このバンドの特徴なのか明るいサウンドが、すごく印象的でした。だから、とても“軽快に”聴こえました。ただ、そうであるが故にマーチを選ぶならば、ⅡとかⅣを選択すれば、もっと効果的な演奏が出来たように感じました。また、メロディラインが少し弱く感じることが時折あったのが気になりました…。全体的には、すごく練習をしていて、“統一性”を印象付けられた課題曲でした。
自由曲の「バッハザイツ」は、私にとっても、あまり馴染みのない曲ですが、ヨーロッパでは、流行っているそうです。リコーダーも使ったりして、バッハを感じさせる部分とジャズっぽいところも併存している新しい感じを受ける曲です。だからこそ、何かを“強調すること”も必要かとも思いましたが、それが多少、“希薄”に思えたのが残念でした。とても、丁寧な演奏であったので、余計にそう思いました…。
【銀賞】
9.西関東代表/埼玉県 川越奏和奏友会吹奏楽団 (指揮)佐藤 正人
[課]Ⅴ[自]「交響曲第10番」より 第2・第4楽章(ショスタコーヴィチ/天野 正道)
我が埼玉の“川越奏和”の登場です!とにかく、今年は特に気合が入っていましたね。
課題曲は、基本的なテクニックの部分でも、ゆるぎないものを感じられて、安心して聴かせて頂きました。だから、どんな人が聴いても心地よさを感じる“音楽の流れ”がありましたね。何よりも、いろんなパートから、カラフルなサウンドが聴こえてきて観客を飽きさせなかったのを感じました。そして、そのサウンドが、全体でうまくブレンドされているのが、素晴らしかった!
自由曲は、ショスタコーヴィチですが、特徴である速いパッセージをものともせず、実に都会的な演奏でした。サウンドも人数以上の音の広がりを感じられ、自然と“川越奏和の世界”に引き込まれていったのは、紛れもない事実です。この演奏を「金賞」と感じた観客は、私だけではなかったと確信します!
【金賞】
10.東北代表/秋田県 秋田吹奏楽団 (指揮)遠藤 文成
[課]Ⅰ[自]アスファルト・カクテル(マッキー)
課題曲は、メロディを大事にした丁寧な演奏であったように思います。ただ、多少のピッチのズレやアンサンブルの乱れを感じたのも事実でした…。そのため、少し落ち着きのないようなパフォーマンスだったように感じました。さすがに“老舗”の秋田吹奏楽団、曲の終わりに向かって音楽の流れとして“修正”してきたのは、見事でした。
自由曲は、マッキーの「アスファルト・カクテル」ですね。私、この曲、好きなんです。難しい曲ですよね。譜面づら(実際には見たことはないのですが…)以上に高度な音楽性、表現力を要求される楽曲です(それを“持ち合わせて”いなければ、ただの“雑音”になってしまう…)。初めて、第62回大会での名取交響吹奏楽団の演奏をCDで聴かせて頂いた時は、ある種の衝撃を受けたのを覚えています。今回の秋田吹奏楽団の演奏は、私にとって少し物足りないものになってしまいました…。何か良い意味での“激しさ”が足りない。だから、この曲特有の“アップダウン感”“スピード感”を意識できない。それがために曲の流れに微妙なズレを感じたような…。技術的には高度なものを駆使した演奏であったことには、間違いはなかったのですが。
【銀賞】
11.東京代表/東京都 創価グロリア吹奏楽団 (指揮)中村 睦郎
[課]Ⅱ[自]ウインドオーケストラのためのマインドスケープ(高 昌帥)
重厚なサウンドでありながら、軽快さも持ち合わせ、実に心地よい“音楽の流れ”がある。そんな、課題曲Ⅱでした。お手本のような演奏です。それ以上、言うことはありません。素晴らしかった。
聴かせて頂く前から、「マインスケープ」には、期待していました。今年の6月9日に横浜みなとみらいホールで開催された『横浜開港祭 ザ・ブラスクルーズ2019』。それに参加された時の演奏がとても素晴らしかった!聴きなれた楽曲であるにもかかわらず、グイグイ引き込まれていったのを覚えています。そして、今回、全国大会でのパフォーマンスも私にとって、聴衆であったことを今更ながらに感じさせて頂いたひと時でした。少し、コンクール特有の“緊張感”が伝わってくる部分もありましたが、芸術性の高い演奏は、「金賞受賞団体」に相応しい格調高いものであったのは、紛れもない事実です!
【金賞】
12.東関東代表/千葉県 光ウィンドオーケストラ (指揮)佐藤 博
[課]Ⅴ[自]クロスファイヤ ノーベンバー22(樽屋 雅徳)
全国大会に出場クラスの団体になると、私のような音楽の高等教育を受けてない人間にも課題曲Ⅴの演奏に“個性”を感じることができます。光ウィンドオーケストラのパフォーマンスには、メリハリがあり、そして、クリアなサウンドが難解な曲を聴きやすくしてくれました…。とても良かった。
2013年、福岡サンパレスで開催された第61回大会より今年で7年連続、東関東支部の代表となり続けている光ウィンド。すっかり、風格も出てきて全国大会の常連として定着してきた感のある団体です。ただ、昨年までの6年連続、「銀賞」であり、私には“シルバーコレクター”の印象も強い吹奏楽団でもありました…。課題曲のところでも言ったとおり、他の団体にはないクリアなサウンドで表現力豊かな演奏は、いつも楽しみにしていました…。反面、「“金賞”にたどり着くまでには何かが足りない…」という感想を持っていたのも事実です…。今年も自由曲は、“樽屋作品”です。曲中にアメリカ国歌が出てくると思ったら、ケネディ大統領暗殺のことをテーマにした楽曲とのこと。ちなみに“ノーベンバー22”とは、ケネディ大統領がダラスで暗殺された1963年11月22日を意味しているようです。(どういった経緯で作曲されたものかわかりませんが、土気シビックオーケストラの最新アルバムに収録されています。)演奏の話に戻しましょう。実に美しいサウンドで曲が始まりました…。実に“抒情的な”演奏であり、あふれんばかりの“物語性”を感じました。また、個々の演奏者のスキルの高さに脱帽!とても都会的で素晴らしい演奏でした!そして、光ウィンドが「何かを突き破った」のを感じました…。
【金賞】
13.中国代表/広島県 NTT西日本中国吹奏楽クラブ (指揮)金田 康孝
[課]Ⅱ[自]パガニーニの主題による幻想変奏曲(バーンズ)
このバンドは、一昨年の全国大会の演奏が非常に印象に残ったのを覚えています。真島先生の「ニライカナイの海から」。キラキラした音色に思わず引き込まれてしまいました…。
課題曲のマーチは、明るく華やかで、音量的にも自然に聴衆の脳裏に刻み込まれるような心地よさを持っていました…。学生さんとかには、とても見本になる演奏だなと思いました。ただ、あえて言わせて頂けるのなら、もう少し軽快さがあったら良かったかも知れません。
自由曲は、作曲者バーンズの都会的な曲調の中にあるパガニーニのメロディを見事に表現できていたように感じました。ソロパートも安定していましたしね。昨年の全国大会の自由曲「カルミナ・ブラーナ」の選曲は個人的に疑問符を持ちましたが、今年は、サウンドにあった選曲だと思いました。ただ、結果は残念でした…。「銅賞」では、厳しすぎるような気がしてなりません…。
【銅賞】
前半が終わりました。金賞に関しては、順当な印象を受けました。実に安定していた“大津”“川越奏和”。“創価グロリア”の見事な表現力。そして、一皮むけた“光ウィンド”。どれも素晴らしいパフォーマンスでした!!
なお、このブログに載せられている文言は、“浦和河童”の個人的感想です。
決して、悪意を持って書かれているものではありません。
ただ、もし、ご不快に思われる方がいらっしゃいましたら、オヤジの戯れ事と思い、ご容赦頂ければ幸いです。
後半に続きます。