数えてみますと埼玉栄中学・高等学校吹奏楽部の演奏会を聴かせて頂いて、今回で8回目になります。
定期演奏会は、2012年の第36回からこの日を含めて6回。
その他にサントリーホールで行われた「第40回定期記念コンサート」と第9回の“秋演”の2回で合計8回です。
特に定期演奏会は、6代に渡る在校生の“息吹”を感じることが出来て幸せでした。
もう、ここまで来ると“父兄になった気分”ですね。(春日部共栄も同様の気持ちを抱いています…。)
今年も楽しませて頂きますよ!
2017年6月3日、土曜日。
いつもの大宮ソニックシティ大ホールが会場です。
毎年、思うのですが2500余の客席数を誇るこのホールを昼夜2回の公演とも満席にできるのは素晴らしい。
感嘆に値します。
いつもの年ですと自分でチケットの申し込みをするのですが、今年は埼玉栄吹奏楽部の在校生、ユーフォニアムパート2年の小林七美さんに手配して頂きました。(実質上は、お母様の“のりぃ”さんが“動いて”下さいました…。)
楽でよかったです(笑)
先程、申し上げましたとおり、昼夜2回の公演があり、今回は「夜の部」に“参加”させて頂きました。
下記に曲目を記載いたします。(一応、「昼の部」も書きます。)
プログラムの違いをご確認下さい…。
[演奏]埼玉栄中学・高等学校吹奏楽部
[指揮]奥 章 萩原 奏恵 金井 良弘 宍倉 晃 大滝 実
【 昼の部 】
《Ⅰ》
サモン・ザ・ドラゴン/P.グレイアム
Summon the Dragon / Peter Graham
マーチ・シャイニング・ロード(2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ)/木内 涼
March Shininng Road / Ryo Kiuchi
スケルツァンド(2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ)/江原 大介
Scherzando / Daisuke Ehara
アルメニアンダンス パート1/A.リード
Armenian Dances part1 / Alfred Reed
《Ⅱ》
Can’t take my eyes off you ~たくさんの〝ありがとうって伝えたくて〟~/吹奏楽部3年 企画・構成
《Ⅲ》
オリンピック・スピリット/J.ウィリアムズ
THE OLYMPIC SPIRIT / John Williams
喜歌劇「こうもり」セレクション/J.シュトラウスⅡ世:編曲 鈴木 英史
“Die Fledermaus” / Johann StraussⅡ: arr. Eiji Suzuki
組曲「ロミオとジュリエット」より/S.プロコフィエフ:編曲 鈴木 英史
From Ballet Romeo and Juliet / Sergei Prokofiev : arr. Eiji Suzuki
【 夜の部 】
《Ⅰ》
サモン・ザ・ドラゴン/P.グレイアム
Summon the Dragon / Peter Graham
マーチ「春風の通り道」(2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ)/西山 知宏
March “Path of the Winds in the Spring / Tomohiro Nishiyama
インテルメッツォ(2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ)/保科 洋
Intermezzo/ Hiroshi Hoshina
アルメニアンダンス パート1/A.リード
Armenian Dances part1 / Alfred Reed
《Ⅱ》
Can’t take my eyes off you ~たくさんの〝ありがとうって伝えたくて〟~/吹奏楽部3年 企画・構成
《Ⅲ》
ロレーヌ州行進曲/L.ガンヌ:編曲 M.ウィリアムズ
Marche Lorraine / Louis Ganne : Mark Williams
喜歌劇「こうもり」セレクション/J.シュトラウスⅡ世:編曲 鈴木 英史
“Die Fledermaus” / Johann StraussⅡ: arr. Eiji Suzuki
組曲「ロミオとジュリエット」より/S.プロコフィエフ:編曲 鈴木 英史
From Ballet Romeo and Juliet / Sergei Prokofiev : arr. Eiji Suzuki
開演しました。
まずは、恒例の校歌の演奏から。
指揮は、コンサートマスターでもある谷上ロイさんです。
ハーフの方なのでしょうか、背が高く目立ちますね。
校長先生の挨拶の後はいよいよ演奏開始です。
最初の曲は「サモン・ザ・ドラゴン」。(奥先生の指揮)
吹奏楽のコンサートではよく演奏されるポピュラーな曲ですね。
そして、実に華やかな曲です。
冒頭こそ、ぼやけた感じがしましたが、曲が進むにつれて音が鳴ってきたのを感じました。
華やかさを上手に表現できていると思いました。
2曲目は課題曲Ⅳです。(指揮は萩原先生。昼の部の2曲目は、課題曲Ⅱでした。)
ものすごく明るく元気な演奏。
驚くほどきれいに音が溶け合っていて、模範的なコンサートマーチでした。
欲を言えば、もっと軽快さがあったら良かったかも。
次の曲は、同じく課題曲のⅢ。(指揮は大滝先生。昼の部の3曲目は、課題曲Ⅰでした。)
美しい曲なのですが多少、単調に感じるのは私だけでしょうか?
そこをどうドラマチックに持って行けるかがカギだと思います…。
美しく奏でられた栄の演奏は、作曲者の保科先生も、きっと喜ばれることと思います。
第Ⅰ部、最後の曲は吹奏楽では“名曲中の名曲”とも言っていい「アルメニアンダンス パート1」です。(大滝先生の指揮)
私は、この曲を今まで何回聴いたことでしょう。(おそらく、吹奏楽曲の中でイチバン聴いた回数が多い曲だと思います。)
派手で情緒が豊かな曲ですので、ミスをすると目立ちます…。
ミスがなかったとは言いませんが、それを消し去って余りある“音楽の流れ”がありました…。
特にフルートパートのサウンドが素晴らしかった。
フルートの音によって、曲の“情感”が喚起され、曲に感じた“音楽の流れ”を『先導』していたような…。
良い演奏でした。
第Ⅱ部は、「Can’t take my eyes off you ~たくさんの〝ありがとうって伝えたくて〟~」と題された吹奏楽部3年が企画したステージです。(指揮は、宍倉先生)
毎年恒例のエンターテインメント満載の“楽しい時間”ですね。
内容が濃すぎて、このブログの中で説明しきれないですよ、ホントに。
毎年、同じことを書いているかも知れないのですが、これはもう、実際、会場に足を運んでみるしかない。
毎年素晴らしいのですが、特に今年は、完成度が高かった!!
観客の事を心より考えた最高のパフォーマンスの連続でした!
休憩のあと、第Ⅲ部が始まりました。
第Ⅰ部が吹奏楽オリジナル曲のステージだったのと対称的に今度は、オーケストラ曲のアレンジもののステージです。
最初の曲は、「ロレーヌ州行進曲」。(大滝先生の指揮)
歴史的にフランスとドイツでたびたび領土を争ったロレーヌ州のことを思って、フランス人作曲家ガンヌが書いたマーチだとのこと。(“浦和のオヤジ”的には「アルザス・ロレーヌ地方と言った方がしっくりきます。」
いわゆる“行進曲”らしい曲です。
だからこそ、格調高い。
栄の演奏はサウンドが融合していて、より格調高く聴こえました。
次の曲は、オペレッタの「こうもり」です。(金井先生の指揮)
これぞ、栄の“真骨頂”ですかね。
こういう曲をやらせたら、高校では栄の右に出るものなし、です。(ある意味、“浦和のオヤジ”の勝手な“先入観”かも知れませんが。)
“音楽”に心地よい“流れ”がありました…。
演奏を聴く上で、もしかしてイチバン大事なことかもしれないのですが、栄の演奏は単純に“聴いていて楽しかった”。
それが、すべて、です。
とても良かった。
続いて、祝電紹介(埼玉県知事etc.)のあと、埼玉栄中学・高等学校吹奏楽部第44代主将、岩本真夏さんの挨拶です。
岩本さんの挨拶は、単純に儀礼的なものではなく、やっぱり栄の吹奏楽部の皆さんの想いが詰まっているものだと感じました。
そして、その想いが主将の言葉としてほとばしっている様は、感動に値します…。
そこには、高校の部活動を超えた“愛情の世界”があります。
素晴らしすぎます!!
さあ、トリの曲です。
プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。(奥先生の指揮)
名曲です。
実に素晴らしい時間でした。
特に曲が終わりに向かって、突き進んでいく上でたたみかけるような“音の連鎖”が素晴らしかった。
演奏者の“想い”が心に響かないわけがない、そんな演奏でした…。(感動)
今回演奏した「ロミオとジュリエット」は、いつも栄がコンクール自由曲として演奏する曲とは少し“毛色の変わった”曲ですが、だからこそコンクール自由曲として聴いてみたい気もしました…。(宍倉先生のアレンジでもないし…。ちなみにアレンジャーは鈴木英史先生ですね。)
それくらい良かったです。
すべてのプログラムが終わりました。
鳴り止まない拍手の中、指導されている顧問の先生方に花束贈呈。
そして、アンコール。(旭川商業高校吹奏楽部OBによって作られた合唱曲「夜明け」と「オーメンズラブ」でしょうか?違っていたら、ゴメンナサイ。)
“浦和のオヤジ”が栄の定期演奏会のブログ記事で最後に毎年、同じことを書いています…。
飽きている方もいらっしゃると思いますが、敢えて言わせて下さい!(笑)
やっぱり、“愛にあふれた”演奏会でした!
何の関係もない“浦和のオヤジ”でさえ、幸福な気持ちにさせてくれます。
西関東吹奏楽連盟理事長であり、長年、埼玉栄吹奏楽部を育ててきた大滝実先生が「なぜ彼らは金賞をとれるのか」(ヤマハミュージックメディア編)で、『優れた吹奏楽指導者の資質』として、まず第一に挙げられているのが『生徒に対する愛情』だとおっしゃっています。
そして、それを実践し具現化したのが栄の吹奏楽部なのですね。
顧問の先生方が愛情を注ぎ、生徒たちがそれを受け止め応える。
なんて素晴らしい世界なのでしょう!!
今後も埼玉栄吹奏楽部を“勝手に”見守り続けて行くと決意した“浦和のオヤジ”でした…。
最後にこのような機会を与えて下さった吹奏楽部員の小林七美さん、お母様の“のりぃ”さんに感謝致します。
コンクールも期待しています。
次の定期演奏会も楽しみにしています。必ず伺いますね!
いや、まずは“秋演”か…。
(ブログの紹介が演奏会当日より3週間も経ってしまったことをお詫び申し上げます。精神的な部分が影響し遅れがちになってしまっております…。頑張ります…。)