浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

陸上自衛隊 東部方面音楽隊 第60回定期演奏会

2013-10-07 12:36:44 | 吹奏楽

2013年(平成25年)9月27日(金)。
場所は、上野の東京文化会館大ホール。
9月8日の中央音楽隊に続いて、同じ陸上自衛隊の東部方面音楽隊、第60回定期演奏会に訪れました。
今回は、世界的なマリンバ奏者、安倍圭子氏を迎えての演奏会です。
どのようなパフォーマンスをみせて頂けるか非常に楽しみですね。
プログラムは以下のとおりです。

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演奏]陸上自衛隊東部方面音楽隊
[指揮]隊長 3等陸佐 田村 守

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【第1部】

● 行進曲「絆」~復興応援行進曲~ (大沢 宏直)
● ノアの方舟 (B.アッペルモント)
  〈ナレーション:片岡 勝衛〉
● シェナンドァー (F.ティケリ)
● 《東部方面音楽隊第60回定期演奏会委嘱作品》
『竜虎相克』~川中島の戦い~吹奏楽のために (田中 賢)
  第一章「戦い前夜」
  第二章「夜、河を渡る」
  第三章「竜虎相打つ」
  第四章「祈り」

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【第2部】

● 組曲「火の鳥」[1919版] (I.ストラヴィンスキー)
● 「The WAVE」独奏マリンバと吹奏楽のための小協奏曲 (安倍 圭子・和田 薫)
  マリンバ独奏:安倍 圭子

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東京文化会館に来たのは5月にインバル指揮、都響の演奏会以来でしょうか?(その時のメインはブルックナーの9番。)
さあ、19:00になりました。
コンサートの開演です。

まず、最初の曲は、行進曲「絆」。
東部方面音楽隊のオーボエ奏者でもある大沢3等陸曹の作品です。
東日本大震災のために今でも苦しんでおられる被災者の方に勇気を与える、とても良い曲でした。
オープニングにふさわしい曲だと思いました。
次は、アッペルモンドの「ノアの方舟」。
私には、あまり馴染みのない曲ですが、若い方でしたら演奏する機会も多かったのではないでしょうか?
片岡氏の素敵なナレーションが演奏を盛りたてて、心地よい時間を過ごさせて頂きました。
3曲目はアメリカ民謡を題材に作曲されたという「シェナンドァー」。
東部方面音楽隊が演奏する機会が多いとのことで味わいのある演奏を聴かせて頂きました。
第1部、最後の曲は今回の演奏会のための委嘱作品、また、世界初演の曲です。
「竜虎相克」。
武田信玄と上杉謙信の名勝負、川中島の戦いをモチーフにしているようですね。
当然、和的な要素をふんだんに盛り込んだ「動」と「静」の対比を感じさせる曲でした。
個人的感想から言うと映画音楽っぽい気がしました。
いずれにせよ、大熱演でした。

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休憩の後、第2部の開演です。
最初の曲は、大曲の「火の鳥」。
透明感のあふれる演奏で好感が持てました。
ただ、Pastorale Symphonic Bandの演奏会の時も感じたのですが、吹奏楽でこの曲を演奏する時はやはり、100人規模の大人数じゃないと迫力の面でチョット…。
物理的な面は抜きにして、素敵な演奏でした。
さて、トリの曲は、「The WAVE」。
マリンバと吹奏楽の“協演”です。
素晴らしい演奏でした。
安倍先生のエネルギッシュなパフォーマンスは、まるで高校生のような躍動感があり、それでいて、“いぶし銀”のごとく、深みのある音色は観客を魅了していました。
曲も変化に富んでいて、聴く人間を音楽の中に引きずり込む魅力を持った曲ですね。
こうして、プログラム上の曲は全て、終了しました。

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アンコール1曲目は、安倍先生のマリンバ独奏で、ご自身の作となる「祭りの太鼓」。
和太鼓をイメージしてお書きになった作品のようですが、あの大ホールの静寂の中に響くマリンバの音色は、とても心を打つモノでした。

次にサプライズゲストとして登場したのが、ロンドンオリンピック女子レスリング48kg級金メダリスト、小原日登美さん。
陸上自衛隊員でもある小原さんは2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を祝すと共に今後の抱負を語っておられました。

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そして、もうこうなると中央音楽隊の時と同じように会場は、オリンピック招致の祝賀ムード一色に染まります。
東京オリンピックファンファーレに続いて、東京オリンピックマーチ。
安倍先生も加わっての盛大なフィナーレです。

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会場を出た時は、“上野の森”は夕闇に包まれておりましたが、まだまだ、熱気を感じながら京浜東北線の車中の人となった浦和のオヤジでした…。