浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

第54回 埼玉県吹奏楽コンクール 大学・職場一般Aの部(第19回 西関東吹奏楽コンクール予選)

2013-08-08 20:36:54 | インポート

今年も吹奏楽コンクールの季節がやってまいりました。
1年経つのは早いものです。
ということで、今年も「職場一般の部」を中心に追いかけたいと思います。
まず、第一弾として埼玉県大会の大学・職場一般Aの部です。

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2013年(平成25年)8月4日、日曜日。
場所は、JR南浦和駅から程近い、さいたま市文化センター。
最大客席数2006席の大きなホールです。
何よりも(実に個人的な理由ですが)、私の自宅から自転車で行けるのがいい!

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10:30の開場に合わせて10:00過ぎに出発。
15分程で到着です。
入場券の売り場では既に列が出来ています。
入場券の価格は990円。
“なんで、1000円にしないんだろう?ずいぶん半端だなあ。”などと余計なことを考えながら、400円でプログラムを購入し、ホール内へ。
まだ開会式が始まるまで30分近くあるので、買ったばかりのプログラムを見てみます。
プログラムは本日だけではなくて、全部門の全日程が載っているんですね。

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パラパラとめくっていくと…、高校Aの部で出場する団体に、あの“伝説”の市立川口高校の名前があります。(去年は高校Bの部に出場していたような気がします。間違っていたら、ゴメンナサイ。)
今の中学高校の生徒さんたちは、知らないと思いますが、1980年代を中心に一時代を築いたといっても過言ではない“市立川口”の名を全国大会の舞台に立てる可能性のあるAの部のプログラムの中に発見する事が出来たのは実に感慨深い。
“突然いなくなった”感が強い市立川口の名前は、私のような吹奏楽オヤジには涙が出るほど懐かしいのです…。

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余計な事を書きすぎてしまいました。
本題にもどりましょう。
開会式のあと、大学の部です。
さあ、第54回埼玉県吹奏楽コンクール、大学・職場一般の部が始まりました。

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以下が今年度の課題曲です。

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Ⅰ “勇者のマズルカ”[第23回朝日作曲賞受賞作品]  (三澤 慶)
Ⅱ “祝典行進曲「ライジングサン」  (白岩優拓)
Ⅲ “復興への序曲「夢の明日に」  (岩井直溥)
Ⅳ “エンターテイメント・マーチ”  (川北栄樹)
Ⅴ “流沙”〈※高校・大学・職場一般のみ〉  (広瀬 正憲)
   (第5回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位作品)

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〔大学Aの部〕

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1.埼玉大学  (指揮)松元 宏康
    [課]Ⅱ [自] 楽劇「サロメ」より 7つのヴェールの踊り

          (R.シュトラウス/arr.小野寺真)

精力的に活動されている団体です。
朝イチの演奏なので大変ですね。
課題曲の初っ端のファンファーレ、モヤモヤって入っちゃいましたかね?
素人なりに思うに課題曲Ⅱは、最初をビシッと決めるのと決めないのとは印象が違います。
軽快なマーチの演奏だっただけに少し、残念でした。
あと、トランペットとトロンボーンの音量のバランスが悪かったように思いました。
自由曲は、野暮ったくなく都会的なサウンドで聴きやすかった。
オーボエソロも素晴らしかった。(特に音色が。)
ただ、「サロメ」という曲の持つ妖艶さや華麗さをもっと演出できれば良かったかなと思いました。
【銀賞】

2.東京国際大学  (指揮)稲垣 征夫
    [課]Ⅱ [自] 繭の夢~竜の舞う空~(福島 弘和)

人数少ないですね。
プログラムには、23名と書いてありますが…。(ホルンは1名ですか。)
課題曲、自由曲とも、楽器のバランスに偏りがある割には、それを意識した演奏でした。
特に木管楽器群の健闘が光りました。
ただ、時折、音程が乱れる部分が気になったのと、数からくるところのサウンドの薄さは、やはり残念でした。
【銅賞】

3.文教大学  (指揮)佐川 聖二
  [課]Ⅴ [自] ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ

          (天野 正道)
真打登場です。
課題曲は、出だしに無造作感が…。
しかし、そのあとは、小川のせせらぎのように「音楽」に流れを感じました。
個人の技量の高さが伺い知れます。
自由曲。
この曲、どこかで生演奏聴いたことあるのだけれど、どこだっただろう。
思い出せない…。
余計な事はさておき、演奏はステキなものでした。
メロディを歌うという表現力の素晴らしさを堪能させて頂きました。
大人の演奏です。
【金賞・県代表】

4.駿河台大学  (指揮)高野 真
  [課]Ⅳ [自] 組曲「吹雪」~プーシキンの物語への音楽の挿絵~より 

          ワルツ・ロマンス・ミリタリーマーチ(G.V.スヴィリドフ/arr.高野 真)
金管の人数が少ないですね。
課題曲は、軽快な演奏でしたが、テンポが微妙に走っている感じがしたのは私だけだったのでしょうか…。
トロンボーンは1人だけでしたが、ものすごく頑張っていてよかった。
自由曲は、曲のせいかもしれませんが、硬質のサウンドに聴こえました。(昔の軍楽隊のようなイメージ。)
また、木管楽器のメロディラインは歌い込まれていましたが、ピッチが気になりました。
全体的にまとまった演奏だったと思います。
ホルンのベルアップがカッコよかった!
【銅賞】

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〔職場一般Aの部〕

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1.埼玉県ユースホステル協会吹奏楽団  (指揮)熊谷 一郎
  [課]Ⅲ [自] 「カルミナ・ブラーナ」より Ⅵ、Ⅳ、Ⅹ、ⅩⅡ、ⅩⅢ
          (C.オルフ/arr.J.クランス)

課題曲Ⅲは岩井先生の作品です。
明るいリズムにのったサウンドは、よくまとまっていました。
Ⅲを課題曲に選んで正解ですね。
ただ、低音楽器のリズムセクションが少し弱かったのが残念でした。
自由曲。
昨年もコンクールでサウンドを聴かせて頂きましたが、随分と表現力が豊かになっているように思いました。
曲の最後の方で金管バテましたね。
それとメロディラインを支えている低音部が弱いため、音量の割にはサウンドが薄く感じました。
【銅賞】

2.青木フィルハーモニー吹奏楽団  (指揮)酒井 敦
  [課]Ⅳ [自] 喜歌劇「小鳥売り」セレクション(C.ツェラー/arr.鈴木 英史)

今年の3月に定期演奏会にも伺わせて頂き、個人的に好印象を持っている団体です。
まずは、課題曲から。
昨年に続いてクラリネットの美しいサウンドは健在でした。
軽やかなコンサートマーチが心地よいひと時を作ってくれたように思います。
ただ、一部分でメロディラインと伴奏楽器との間に音量のバランスが悪く、違和感を持ったところがあったのが残念でした。
自由曲は細部まで気を使った演奏だと思いました。
オペレッタの軽快さをうまく表現できていて楽しかった。
中間部、ダイナミクスの変化を印象付けた方が良かったかな?
単調に聴こえたのが惜しかった。
3年連続の西関東大会出場が果たせなかったのが残念ですね…。
【銀賞】

3.ソールリジェール吹奏楽団  (指揮)岡田 稔
  [課]Ⅲ [自] アダージョ・スウォヴィアンスキェ・ドゥルゥギェ(天野 正道)

全国大会に出場経験のある実力団体の登場です。
課題曲は、曲全体を通じて安定しており、安心して聴ける演奏でした。
何よりもバタ臭くないのが魅力でした。
特に聴かせどころのサックスソロは素晴らしかった。
ただ、コンクールでの課題曲という性質上、致し方ないのかもしれませんが、“音楽”を楽しむという観点から考えるとポップス調の曲としては、物足りない感じがしたのも事実です。
自由曲は、難曲を歌い上げていて引き込まれてしまいました。
流れのある“曲”を作り出しており、さすがと思わざるを得ませんでした。
特に金管楽器中低音部のサウンドが私の好みでしたね。
ソロパートなんかもよかった。
ただ終盤に入って全体的に音の吹き終りの処理が雑な感じのする場面があり、そこが目立ちました。
少し、繊細さがあったらと思いました。
【銀賞】

4.越谷市音楽団  (指揮)佐々木 幹尚
  [課]Ⅳ [自] ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~(福島 弘和)

課題曲は無難にまとめた感じがしました。
そして、“丁寧”にやろうという意識を強く感じました。
ですから、メロディラインの楽器は、どれも、美しかった。
ただ、少し元気良すぎかな。
自由曲は、導入部より後半の部分が目立ちました。
躍動感はあったのだけれど、メリハリに欠けている個所があったような…。
しかし、最後の盛り上がりは相当インパクトがありました。
【金賞・県代表】

5.アンサンブルリベルテ吹奏楽団  (指揮)福本 信太郎
  [課]Ⅴ [自] 時に道は美し-愛について-(長生 淳)

何ていうサウンドでしょう!
「流沙」という、どちらかというと地味な課題曲を色っぽく奏でる。
まるで、別の曲みたい。
やはり、個々の技術の素晴らしさが光ります。
自由曲は5月の定期演奏会でも聴かせて頂きました。
その時は、正直言うとスゴイ演奏なんですが、まだ、心が入ってないというか、心理的な部分で未完成だと感じていました。
しかし、この県大会では「完璧」でした!
私のような素人には詳しくはわかりませんが、「音楽」が、うねりとなって押し寄せて来る…、そんな演奏でした。
すざましかった…。
【金賞・県代表】

6.杉の子吹奏楽団  (指揮)青柳 和弘
  [課]Ⅳ [自] エル・カミーノ・レアル(A.リード)

課題曲は、ポイントを押さえた好演でした。
軽やかなサウンドが曲に合っていたように思いました。
ただ、私の耳の錯覚かもしれませんが、出だしの打楽器がフライング気味だったのと一部でメロディライン(クラリネット)が曲の中に埋没したように聴こえたのが残念でした。
自由曲はアルフレッド・リードの曲ですね。
明るいサウンドが功を奏していました。
しかしながら、些か、この曲の持ち味である軽快さに乗り切れてないところが…。
それと、ロングトーンの時のピッチ、金管楽器で不安なところがありました。
もう少し、躍動感があったら良かったのにと思った次第。
それにしても、リベルテと奏和に挟まれた演奏順は少し、大変かな…。
【銅賞】

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7.川越奏和奏友会吹奏楽団  (指揮)佐藤 正人
  [課]Ⅴ [自] 沈黙の星~レイチェル・カーソンに捧ぐ~(阿部 勇一)

休憩に続いて、川越奏和の登場です。
課題曲はⅤ。
完璧。
まるで、CDを聴いているような…。
奏和のサウンドは、アメリカ的でスマートなのが魅力ですね。
聴衆に伝えたいことがストレートに伝わって来る…、そんな気がします。
自由曲は、今年の定期演奏会でも聴かせて頂きました。
レイチェル・カーソンという方は環境問題に尽力したアメリカの生物学者だそうです。
その人に捧げられたこの曲は地球環境の悪化をテーマにしているので私のような路傍の吹奏楽オヤジには難解な曲に聴こえます。
しかし、奏和の演奏は曲を咀嚼して私にさえ“音楽”として訴えかけてきたような気がしました。
奏和の本領を発揮できる曲ですね。
かなりの音量が出ているのだけれど、ちっともウルサク感じない。
すべてに納得の演奏でした。
【金賞・県代表】

8.CF.growth  (指揮)伊藤 龍一
  [課]Ⅱ [自] ミュージカル「レ・ミゼラブル」よりセレクション
          (C.M.シェーンベルク/arr.バーカー)

課題曲の冒頭のファンファーレ、フォルテなのだから、もう少し力強く吹いた方が良いと思います。
先程も言いましたが、Ⅱは、この一音目が大事ですよね?
それに比べてクラリネットを中心に木管群が力強く、響きのある素晴らしい音をしている。
だから、Aからのメロディラインとかが光る。
全体の合奏になるとバランスが金管と木管のバランスが悪い様に感じました…。
自由曲は、今、大人気の「レ・ミゼラブル」ですね。
ミュージカル音楽だけあって、吹きやすいのか肩の力の抜けた好演でした。
ただ、やはり、人数の少なさによるサウンドの薄さを感じました。
また、各楽器の数の違いによって、全体的なバランスに注意を払う必要性があるんじゃないかと…。
Tubaを舞台中断のど真ん中に置いたのは、何か意図があるのでしょうか?(別に批判しているのではなく、あまり、見たことがないので素朴な疑問。)
【銅賞】

9.本庄ウインドシンフォニカ  (指揮)三品 喜典
  [課]Ⅲ [自] ディアーナの息吹(加羽沢 美濃)

少し、他の団体と比べて年齢層が高いような…。
やっぱり、課題曲Ⅲは評価するのが難しいです。
どの演奏も楽しいし、良く思えちゃう。
ただ、時折、ピッチが気になりました。(特にホルン)
自由曲は、出だしが部分、整理されてない感じがしました。
アンサンブルの乱れってことでしょうか?
柔らかいサウンドなのにもったいなかった…。
【銅賞】

10.所沢市民吹奏楽団  (指揮)吉田 謙治
  [課]Ⅳ [自] 組曲「戦場にかける橋」(M.アーノルド/arr.木村 吉宏)
         Ⅰ 前奏曲(捕虜収容所) Ⅱ 夕暮れ
         Ⅲ ジャングルの旅 Ⅳ クワイ河マーチ

昨年は、原田元吉先生が指揮されてたように記憶しておりますが…。
課題曲は、よく練習してることがわかるし、演奏者ひとりひとりの技量の高さがわかるパフォーマンスであったと感じました。
でも、少し張り切りすぎかな。
自由曲は、描写音楽らしく感情豊かな演奏に思えました。
ただ、私にはやっぱり、元気よすぎに感じました。(個人的意見です。)
ダイナミクスを工夫すれば、私にも聴きやすかったかも。
【銀賞】

11.伊奈学園OB吹奏楽団  (指揮)千葉 一樹
  [課]Ⅳ [自] パガニーニアーナ[パガニーニによるディベルティメント](森田 一浩)

午前中から10数団体の演奏を聴いていると、昨夜の睡眠不足も加勢して猛烈に眠気をもよおしてきました。
気付くと課題曲Ⅳが始まっています。
「あれ、なかなか、うまいなぁ。」なんて夢心地の中で思っておりましたところ、何と伊奈学園OBではありませんか!
ここで、いっぺんに目が覚めました。
舞台を観察しますと…。
「指揮は宇畑先生じゃないんだ…。」
それにしても、昨年の全国大会での自由曲「パガニーニ・ロスト・イン・ウインド」は素晴らしかった。
宇都宮市文化会館で生でも聴かせて頂きましたし、後日、CDでも聴きましたが、その迫力に圧倒されました。
その伊奈学園OBの登場に私も興奮を隠せませんでした。
課題曲、すごい上品なコンサートマーチです。
メロディも含めて、リズムが軽やかですっきりしていて、非常に心地よい。
課題曲演奏のお手本のようでした。(少し、あっさりしすぎているくらいです。)
完全に私の頭が覚醒したところで、自由曲。
舞台上を見てみると、プログラムには60人って書いてあるのに40数人しかいない?
演奏は良かったと思います。
でも、頭の中で全国金賞と言うフィルターをかけて演奏を聴いてしまう自分がいたのですが、そう思えば思うほど、私の心の中には違和感が広がりました。
何が悪いとか、言えない素晴らしい演奏。
しかし、素人の私には、うまく表現できませんが、何かが物足りない…。
結果が出たあと、違うだろ、という気持ちが半分、やっぱりね、という気持ちが半分。
それが私の正直な感想でした。
【銀賞】

12.与野吹奏楽団  (指揮)森田 新一郎
  [課]Ⅰ [自] バレエ音楽「中国の不思議な役人」(B.バルトーク/arr.森田 新一郎)

去年は定期演奏会にも行かせて頂いた団体です。(今年は仕事の都合で行けなかった。残念でした。)
また、昨年はコンクール(県大会、西関東大会とも)でも演奏を聴く機会がありました。
印象は、「パワー」のひとことでした。
課題曲の「希望の空」も昔の軍楽隊のようなイメージの演奏に感じたし、自由曲の「ローマの祭り」もハデな、まさに「カーニバル」でした。
今年も、あのスタンスでやられたら、たまらんぞと思いながら演奏が始まるのを待ちました…。
課題曲は、この日、出場する団体の中で唯一のⅠ。
曲が始まりました。
リズム感、躍動感、ダイナミクスのバランス、音程等々…、どこをとっても文句のつけようがありません。
個人的に曲は違いますが、課題曲で、いちばん良かったと思ったアンサンブルリベルテの次に位置する演奏でした。(個人的意見です。)
課題曲Ⅰにバッチリはまってましたよ!
この調子じゃ、期待できるぞと思った自由曲。
とてもよかった。
描写音楽には大切な表現力も感じられたし、何よりもスケールがデカイ演奏でした。
昨年より、はるかに素晴らしかった!
支部大会での活躍を確信します。(これも、超個人的意見です。)
頑張って頂きたい。
【金賞・県代表】

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13.桶川市民吹奏楽団  (指揮)花坂 義孝
  [課]Ⅳ [自] ルーマニア民族舞曲(B.バルトーク/後藤 洋)

まずは、課題曲から。
とても明るいサウンドですね。
いい音色です。
しかし、全体的にアクセントのついている音符を強調し過ぎのように感じました。
その延長線上として、オーバーヒート気味の音量のパートがありました。(トランペット、打楽器)
自由曲は課題曲とはガラッと変わって、サウンドに丸みが出てきて好印象。
メロディラインも感情豊かに歌い込まれています。
ただ、時折、現れる僅かなアンサンブルの乱れやピッチの不安定さが惜しかった。
民族音楽的な雰囲気を良く出していたと思います。
【銀賞】

14.あおぞらハーモニー吹奏楽団  (指揮)阿部 和博
  [課]Ⅱ [自] シダス(T.ドス)

課題曲Ⅱの冒頭のファンファーレ。
やはり、(私の個人的な意見ながら)満足できる内容ではありませんでした。(この日、Ⅱをやった団体の中でパーフェクトな演奏には出会えなかった。)
しかし、とてもサウンドがソフトです。
私の好みの音に近い。
ミスがないと言ったらウソになりますが、それを補うサウンドの魅力に納得です。
自由曲は実にアメリカの吹奏楽っぽい曲です。(これも、どこかで生演奏を聴いたような気がするのですが…、思い出せない…。)
大人しく演奏すると印象が薄くなってしまうところを躍動感あふれる元気さが演奏自体のレベルを高い位置まで引き上げていました。
特に金管のサウンドがgood!
西関東大会でのご活躍を心より願っております。(私も所沢に行くつもりです。)
【金賞・県代表】

15.飯能vivace wind orchestra  (指揮)三浦 広嵩
  [課]Ⅳ [自] シンフォニックバンドのためのパッサカリア(兼田 敏)

この団体も少人数のようです。
課題曲は、楽器ごとの数の偏りを意識した演奏でした。
バランスが良かったと思います。
自由曲は、兼田敏先生の「パッサカリア」ですね。
私も学生時代に何度も演奏させて頂いた曲です。
出だしの低音楽器群のユニゾン、音程が不安定でしたね。
しかし、曲が進むにつれて、人数の少なさを楽器の持ち替え等で補っており、工夫の跡がみられました。
明るいサウンドで聴きやすい演奏だと思いました。
それと、フルートの音色がキレイで印象に残りました。
【銅賞】

16.大宮吹奏楽団  (指揮)戸田 博美
  [課]Ⅲ [自] キューバ序曲(G.ガーシュウィン/真島 俊夫)

私のようなポップス課題曲があふれていた時代に青春期をおくった人間にしてみれば、Ⅲのような課題曲は懐かしい気持ちになってしまう。
派手でもなく、地味でもなく、リズム感あふれる私の好きな演奏でした。
いろんな意味で難しい課題曲です。
自由曲は、華やかな曲です。
このバンドの性質にあっている良い選曲だと思いました。
曲にあった躍動感を十分に発揮しながらのセンスの光る好演です。
惜しかったのは、曲の後半で多少のリズムの乱れがあり、多少、全体のアンサンブルのバランスがくずれた事でした。
しかし、私の好きなサウンドでした。
【銀賞】

17.浦和吹奏楽団  (指揮)山田 昌弘
  [課]Ⅴ [自] 束の間の恋の歌(井潤 昌樹)

この日、課題曲Ⅴを演奏した浦和以外の団体は文教大学、リベルテ、川越奏和と全国大会常連の実力団体ばかりです。
比較されるのもプレッシャーだろうなあと思いながら聴かせて頂きました。
しかし、他の団体に負けぬパフォーマンスでした。
正確なリズムに裏打ちされた演奏は、素晴らしかったが、もう少し余裕を感じさせる曲作りであれば、もっと良かったかも。
自由曲の「束の間の恋の歌」は今年5月、デアクライス・ブラスオルケスターの定期演奏会で生演奏を聴かせて頂きました。
やさしいタイトルとは裏腹に激しい曲であったような…。
それにしても、表現力が試される曲ですよね。
考えて動かないと破綻してしまいそうな音の波を浦和はうまくセーブしながらの演奏だと感じました。
渋いです。
【金賞・県代表】

18.和光ウインドアンサンブル  (指揮)押味 剛
  [課]Ⅳ [自] てぃーだ(酒井 格)

課題曲。
Aからのクラリネットのピッチが気になりました。
それにしても楽器の数のバランスが悪いですね。
金管は普通に揃っているのに木管が少ない。
特に一般バンドは人集めが大変だと思うので、ご苦労、お察し申し上げます。
軽快な演奏が印象に残りましたが、数のバランスの悪さを補う工夫をすれば、もっと良くなったかもしれない、と思いました…。
自由曲は、明るい南国のカンジをうまく表現していました。
金管の音質がとても重厚で驚きました。
しかし、テンポの速い所でメロディと伴奏パートのリズムが乱れたり、ピッチが不安な部分があったのが残念でした。
【銅賞】

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昨年も全く同じ形で聴かせて頂きましたが、全体的にレベルアップしてるなというのが正直な感想でした。
また、昨年は音量がオーバーヒート気味の団体が多々、見受けられましたが、今年は殆ど見受けられなかった。
同じ会場で、ほとんど同じような団体の演奏を聴いたのに不思議ですね。(課題曲の違いでしょうか?)
全国大会常連組は別にして、いちばん印象に残ったのは、与野吹奏楽団。
昨年との落差が大きすぎてビックリ!素晴らしかった!
前年の演奏は私の“キライ”なタイプの演奏でした。
しかし、今年は、西関東大会でも期待出来る演奏です!

最後にやっぱり、この2団体のことは触れとかなければならないでしょうね。
まずは、伊奈学園OB。
昨年は全国大会、金賞。
今年は、県大会、銀賞で支部大会にも進めない…。
落差あり過ぎですよね。
成績発表時、伊奈学園OBの「銀賞」に会場が“エーッ!”というため息とも、うめき声ともつかぬ「音」に包まれたのが印象的でした。
県代表の当落線上にあったとは思うのですが、私のような素人からみてもインパクトに欠けていたような…。(特に自由曲が)
もうひとつはソールリジェール吹奏楽団。
この団体は、文教大学のOBOGバンドのようですね。
昨年は、コンクールには出場していないようですが、それまでは10年以上連続で、支部大会の常連だったようです。
今年は、県大会どまりということで、忸怩たる思いがあることでしょう。
何れにせよ、実力をもった団体の皆さんの“復活”を願っております。

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なお、ここに書かせて頂いている文章は素人のオヤジの戯言です。
一生懸命、吹奏楽に取り組んでらっしゃる皆様を誹謗中傷するものではありません。
何卒、ご容赦下さい。

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次は神奈川県大会の職場一般の部に行くつもりです。