浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

与野吹奏楽団 第14回 定期演奏会

2012-07-04 02:07:10 | 吹奏楽

さいたま市文化センター」は京浜東北線南浦和駅、徒歩7分にあり毎年、吹奏楽コンクールの埼玉県大会や地区大会が行われるため、吹奏楽部員や関係者にはなじみ深いホールです。
(私も昨年の夏、高校Aの部の地区大会をこのホールで拝見させて頂きました。)
そして何より私の自宅から自転車で15分ほどで行ける便利な音楽ホールでもあります。
今回、このホールを訪れた理由は与野吹奏楽団の定期演奏会のためでした。
一週間前、川口リリアで行われたアンサンブルリベルテの定演のプログラムにチラシがはさんであったので場所も近いし、仕事も休みで予定もないし…といった軽い気持ちで訪れようと決めました。
しかし、名前くらいは聞いた事がありましたが、私は与野吹奏楽団の事をよく知りません。
なのでHPを見させて頂きました。(コンクールデータベースも見ました。)
創立は1995年2月。
コンクールには創立の年から出ています。
そして、初めて県大会で金賞を取ったのが2005年、2006年は銀でしたが、2007年には再び金賞受賞。
着実に実力をつけていったようです。
西関東支部大会初出場は翌年の2008年。
しかも、金賞(残念ながら全国大会には進めませんでした。)。
それから、去年までは支部大会に連続出場しています。
以後の西関東大会の成績は2009年銀賞、2010年は再び金賞、そして昨年2011年は銀賞と今は、もうひとつ上の段階への過渡期にあるということでしょうか?
今伸び盛りのバンドなんだなと思い、演奏会が非常に楽しみになってきました…。

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2012年6月24日(日)、雨だけが心配でしたが無事に会場まで自転車で行くことができました。
当日券を購入してホールの中に入ると昨年の高校の地区大会が脳裏によみがえりました。
早いものであれから1年近くたつのかと感慨深く、思った次第。
会場は満員とはいきませんが、定員2,006名のホールがかなり観客で埋め尽くされています。
演奏会は3部構成で、第1部と第3部が与野吹奏楽団のステージ。
第2部がゲストの川口市立芝東中学校の皆さんの演奏と合同演奏です。

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第1部のプログラムです。
1.セドナ(S.ライニキー)
2.交響組曲「風の谷のナウシカ」3章(久石 譲)
3.マードックからの最後の手紙(樽屋雅徳)

「セドナ」は東海大学付属高輪台高校の定期演奏会で聴いたことがありますが、はっきり言ってあまり印象に残っていないので初めて聴く様な気持で聴かせて頂きました。
元気が良くて好感が持てる演奏でした。
「ナウシカ」もジブリの世界に溶け込んでいて良かった。
特にクラリネットの音色は曲に合っていると思いました。
「マードックから―」も冒頭に木管のアンサンブルの乱れが少しあったものの、うまくまとめあげているように感じました。
ただ、第1部、3曲を聴いて共通に感じたことは、ダイナミクスのことです。
音の強弱の振り幅がせまい。
簡単にいうと音を出しすぎているのではないかと思ったのです。
だから、“pp”になった時、音が埋没して聴きヅライ。
生意気にもそんな風に思いました。

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さて、第2部の演奏はゲスト(芝東中)の演奏からです。
1.パイアサの飛翔(R.シェルドン)
2.歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 交響的間奏曲(P.マスカーニ)
3.「白と黒で」より 第1,2楽章(C.ドビュッシー)
   [合同ステージ]
4.ディスコ・キッド(東海林修)
5.宝島(和泉宏隆)

第1部でパワーを見せて頂いたので中学生では少し線が細く感じるかなと思いましたが、その思いは杞憂に終わりました。
「パイアサの飛翔」は中学生らしく元気よく、良いバランスの演奏でした。
「交響的間奏曲」は、高校生(特に埼玉栄とか・・・)には艶っぽい感じは及びませんが、豊かな表現力を持っていると思いました。
また、中学生で、これだけ音色やピッチが揃っていることに驚きました。
「白と黒で」はドビュッシーの曲との事ですが、恥ずかしながら良く知りませんでした…。
演奏は、前2曲も素晴らしかったのですが、より完成度が増していました。
多分、この曲が今年のコンクールでの自由曲なのでしょうか…。
次は、合同演奏で「ディスコ・キッド」。
オジサン世代にはたまらない選曲ですね。
ひととき、青春時代を堪能させて頂きました。
(昔、この曲を演奏したことがありますが、テンポがもう少し遅いのでは?ディスコミュージックですので。)
「宝島」も楽しい曲で大いに盛り上がりました。
川口市立芝東中学校吹奏楽部の皆さん、本当に御苦労さまでした。
コンクールでのご検討をお祈りしております。
(正直な話、演奏したドビュッシーの曲なんか、全国大会で聴けたら面白いだろうにと思った次第。)

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いよいよ、最後のステージ、第3部です。
1.2012年度全日本吹奏楽コンクール課題曲
  Ⅰ.さくらのうた(福田洋介)
  Ⅱ.行進曲「よろこびへ歩き出せ」(土井康司)
  Ⅲ.吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」(足立 正)
  Ⅳ.行進曲「希望の空」(和田 信)
2.交響詩「ローマの祭り」より Ⅲ.十月祭 Ⅳ.主顕祭(O.レスピーギ)

最初に今年の課題曲の演奏です。
Ⅰは、無難にまとまっていて気持ちよく聴くことが出来ました。
(ただ、私はこの曲が、あまり好きではない。メロディ重視で聴かせどころがよくわからないし、何よりあのトロンボーンのソロが許せない。昔、トロンボーンを吹いてた身とすれば、あまりに間抜けな感じがする。)
Ⅱはすごく良かった。
スローなテンポの行進曲が少し音量も落ち着いた感じにセーブしてくれるし、単純な曲調がこのバンド特有の躍動感を際立たせてくれる。ブラボーです。
Ⅲは落語を題材とした諧謔味をいかに表現するかが課題ではないでしょうか。
与野吹奏楽団の演奏は最初、少しリズムに乗り切れてない部分があったように思いました。
でも、曲が進むにつれて、フットワークが軽快になってきたのがよかった。
Ⅳはこのバンド特有の元気、若々しいサウンドを十分に発揮していました。
でも、私の好みから申し上げますと少し、オーバーヒート気味かなぁ。
トリの曲は「ローマの祭り」。
この曲でコンクールに臨むのでしょうか?
躍動感、スピード感があってエネルギッシュな演奏、素敵でした。
ただ、「勢いがありすぎた感」も少し、感じました。

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すでに実績があり、完成された団体も良いですが、これから階段を上って行こうとするエネルギッシュな団体も素晴らしい。
そんな勢い、躍動感を与野吹奏楽団からは感じました。
少し、元気すぎるところがありますが、若々しさで是非、全国大会出場を勝ち取って下さい。
応援しています。

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それにしても、与野吹奏楽団は与野高校と関係があるのでしょうか?
創団の時期と与野高校の活躍(全国大会出場)がかぶっているような気がするのですが…。
OBの集団なのでしょうか…?

(演奏会から1週間以上、経ってしまいました。申し訳ありません。)