浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

久しぶりに吹奏楽の演奏会に行って(淀川工科高校)

2011-09-13 08:54:11 | 吹奏楽

以前もお話させて頂いたとおり、昨年、大阪府立淀川工科高等学校の東京公演と東海大学付属高輪台高等学校の第21回定期演奏会に行きました。
まずは、淀川工科高校から。
平成22年7月30日、場所は池袋の東京芸術劇場です。
その時点で、もう20年以上もコンサートというものに縁がなかったため、当然、初めての来館でした。
(ちなみに東京芸術劇場は1990年の開館。)
大ホールへ行くには、驚くほど長いエスカレーターに乗るよう、案内されました。
どうやら、建物の高い階の部分に大ホールがあるようです。
(あとで調べてみると、地下鉄有楽町線の振動や音が聞こえるのを恐れ、建物の7F~9F部分に大ホールを作ったらしいです。)
ようやく、ホール内に到着しました。
う~ん、独特の音楽ホールの匂い、久し振りですが非常に心地よい。
3階席まであって、客席数1,999席、オーケストラ等のコンサート専用ホールでは大きいほうです。
私自身、本当に久しぶりの吹奏楽なのでワクワクしながら待っておりますと、もう間もなく開演と言う時に舞台上に「丸ちゃん」が現れました。
「丸ちゃん」というのは、吹奏楽をやっている日本人だったら、知らぬ者はいないというくらい有名な淀工顧問の丸谷明夫先生のことです。
最初に出て来た時に何をお話になったか、明確には覚えていませんが多分、他愛もない注意事項の様なものであったように思います。
しかし、そのトークを皮切りにコンサートが始まっても、随所に丸谷先生のトークが炸裂?し、丸谷明夫ワンマンショー(表現が古い…。)のようで大変楽しかったです。
内容も平成22年度のコンクール課題曲を会場内の観客から希望者が指揮をして演奏するとか、首都圏の高校と合同演奏するとか、趣向をこらした内容でさすがに演奏会なれしてるなあという感じでした。
いずれにせよ、非常に楽しませて頂きましたし、観客として久々の参加した吹奏楽コンサートであったので、長く思い出になるひと時でした。
ただ、少しだけ演奏に違和感をもった部分がありました。
何か音がアッサリしているというか、厚みがないというか、それなりのハイレベルの演奏なのだけれど、何となく物足りない…。
久しぶりに演奏を聴くので私の耳がおかしいのかと思っていましたが、その疑問は、首都圏の高校との合同演奏になって、解決しました。
その日、いずれも全国大会常連校、東京の東海大学付属高輪台高等学校、埼玉の埼玉県立伊奈学園総合高等学校の金管セクションが淀工と合同でチャイコフスキーの序曲「1812年」を演奏するというプログラムがありました。
曲の出だしでチェロによって厳かに奏でられるメロディ(ロシア正教の聖歌「神よ汝の民を救い」という曲だそうです。)がフィナーレ前に金管楽器により再び華やかに合奏される部分があります。
その部分から合同演奏が始まったのですが、その途端、違うバンドに替わったような錯覚に陥ったのです。
音に厚みができたように感じました。
単純に考えれば、演奏している楽器が増えたのですから、音が大きくなり、厚みが出来たように感じたのだろうと思うかも知れませんが、そうではありません。
もっとわかりやすく言うと、吹いている人間の数が減ったように感じたのです。
それでいて、音量は増し音に厚みが出る、つまり、音が溶けあうというか、ひとつのメロディを吹く複数の楽器がまるで一本の楽器のように思えたのです。
何を素人がエラそうにと言われるかも知れませんが、淀川工科高校は同一楽器セクションで音を響き合わせる行為、即ち、パート練習が足りないのではないかと思いました。(全体練習や個人練習は、死ぬほどしているのでしょうけど…。)
だから、リズムは揃っていてもバラバラに聞こえる・・・それが、私が漠然と感じていた「違和感」だったように思います。

                               

音色の統一性について、初めて強く実感したのは、今から30年前の昭和56年(1981)の第26回九州大会(その年まで“西部大会”)での事でした。
高校の部で、その頃、絶頂期にあった中村学園女子高等学校の演奏を聴いて、度肝を抜かれました。
自由曲は、確か、リムスキー・コルサコフのスペイン奇想曲だったように思いますが、主旋律を吹くクラリネットのユニゾンがまるで、一本の楽器の演奏のように聴こえたのには驚きました。
どんな練習したら、あんな音がでるのだろうと感心したのを覚えています。
(当然、その年の中村学園は全国金賞を勝ち取りました。)
遠い、遠い、そして、懐かしい昔の話です。
ずいぶん長くなってしまいました。高輪台のお話は、また、後日。

(追記)
もう、一週間以上前になりますが、9月3日(土)所沢市文化センターで第17回西関東吹奏楽コンクール高等学校Aの部が開催されました。
全国大会の代表3団体には、めでたく、我が埼玉県の高校が選ばれました。
特に大宮高校は県の地区大会でも聴かせてもらい、このブログでも絶賛させて頂いた学校なので非常にうれしく思います。

[第17回西関東吹奏楽コンクール高等学校Aの部](埼玉県関係)
 花咲徳栄高等学校・・・・・金賞
 県立与野高等学校・・・・・銀賞
 浦和学院高等学校・・・・・金賞
 埼玉栄高等学校 ・・・・・金賞(代表)
 県立伊奈学園総合高等学校・金賞(代表)
 県立大宮高等学校・・・・・金賞(代表)
 本庄第一高等学校・・・・・銀賞
 県立松伏高等学校・・・・・金賞

ちなみに今回の西関東大会で金賞をとっているのは、埼玉県の高校のみです。
恐るべし、埼玉!
そして、10月23日の全国大会、代表校の検討を祈ります!