次代のエース若松のチェンジアップ

2015年12月18日 | 井戸端会議
2012年秋のドラフト。注目が集まったのは、甲子園春夏連覇のエース・藤浪晋太郎(大阪桐蔭高→阪神)と、160キロ右腕・大谷翔平(花巻東高→日本ハム)。藤浪を4球団が指名し、メジャーリーグ挑戦を表明していた大谷を日本ハムが強行指名。一気に上がった会場のテンションがすっかり下がった頃、若松駿太の名前が読み上げられた。中日ドラゴンズ7位、ドラフト会議で一番最後のコール(育成除く)だった。全国的にまったく無名の存在で、プロ球団から学校に調査書が届いたのは中日のみ。「育成でもいい」と思っていた若松は、指名を知ると涙を流したという。

チェンジアップとは?
ボールを鷲掴みにするなどボールに力が伝わらないように握りを工夫することによって速球と同じ腕の振りから投じられる遅いボールである。主に打者のタイミングをずらすために投じられる。
握り方の種類は様々
サークルチェンジ
スプリットチェンジ
バンカンチェンジ
パームボールチェンジなどがある。

チェンジアップの代表的投手と言えば?
メジャーリーグ通算601Sを積み重ねたトレバー・ホフマンを思い出す。
TVで見てて凄い球投げてるなぁ😲っと思ってました。

速球とチェンジアップの組み合わせを軸としており、これらの球種を同じ腕の振りから投げ分けて打者に狙い球を絞らせないことで、これまでに多くのセーブを積み重ねてきた投手である。
プリンス・フィルダーは「彼がボールを手から離したとき、球がすっぽ抜けたように見えるから『思いっきり打ち返してやろう』と思うんだ。ところが、バットを振ってもボールはそこにはないんだよ」
チャド・トレーシーは「まるで彼がボールに紐をつけて操作してるみたいだ」
また、ポール・ロデューカは「ボールにパラシュートがついてるよう」と表現していると話している。
(wikipediaから)
現役日本人投手のチェンジアップの使い手としては、
オリックス 金子千尋
ジャイアンツ 杉内俊哉
ライオンズ 岸孝之などが
一級品のチェンジアップを投げている。
彼らもハマれば手も足も出ないくらいのピッチングをする。

さて、若松のチェンジアップは?
握りは最もポピュラーなサークルチェンジ。
一般的な握り方は、

サークルチェンジは、人差し指と親指で輪(サークル)を作り中指から小指でボールを保持する握りで投げるチェンジアップで、現在最もポピュラーな握りのチェンジアップと言われている。握りがOKサインにも似ている事からOKボールとも呼ばれる。この握りにより速球と同じ様に腕を振っても球速とボールの回転が抑えられ、概して速球より球速が15~25km/h程遅く、沈むような軌道を描く。

12/13(日)放映された『ドラHOT+』出演時の内容です。
今や若松の代名詞・チェンジアップ。いったいどんなボールなのか。
一般的にチェンジアップとは、ストレートと同じ腕の振りからバッターのタイミングを外す変化球として使われる。今シーズン若松が奪った三振は113個。その半分以上の59個を、このチェンジアップで奪っている。セ・リーグでもその数は群を抜いて多い。(2位カーブ・ジョンソン21個、3位ジャイアンツ杉内17個)

岩田稔「今年、打席に立ってすごいなって思ったピッチャーは、中日の若松」

丸佳浩「いいチェンジアップですね」

菊池涼介「来ると分かってても、それよりもう1個遅かったりして、『あれ!?』っていう」

石原慶幸「ボールが来ないんですよね、想像してるイメージより」

そんなプロの選手たちが絶賛する若松のチェンジアップには、ある秘密が隠されている。これまでプロのピッチャー200人以上のデータ解析を依頼されてきた国学院大学助教・神事努氏はこう分析する。
神事氏「チェンジアップを多く投げる投手については、抜くことで回転がかからないので落ちる、もしくはこういう(腕をひねる)動作を入れることによってシュートするのが特徴です。しかし若松投手の場合は、落ちることもシュートすることも亡く、ストレートと同じ軌道、ただ単純にストレートよりもボールが来ないというところが特徴です」
通常、縦の変化球をストライクゾーンに投げようとすると、手元を離れたボールはいったん浮き上がってからキャッチャーミットに届く。しかし若松のチェンジアップは浮き上がることなく、ストレートと同じような回転・軌道でストライクを取ることができる。そのためバッターはストレートと錯覚しバットを振ってしまう。
神事氏「(時間を)比較すると、ストレートがホームベースに到達したときに、チェンジアップは1.5メートル手前のところにまだボールがあると。ストレートのタイミングで待ってますと1.5メートルボールが来ないということで、バッターは振りにいってもボールが来なくて空振る。しかもストライクゾーンに来てますので、見逃すこともなかなかできないというのが彼の特徴です」

今ではチェンジアップを自在に操る若松だが、この魔球を習得するには意外なきっかけがあった。それは…
若松「変化球がひとつほしいと思って、この『プロ野球スピリッツ』をやってて、金子(千尋)さんのチェンジアップを見て、覚えようと思いました」
何と誰からも教わることなく、野球ゲームからチェンジアップを習得したという若松。
若松「このゲームがなければチェンジアップを覚えようとはならなかったと思います。

スタッフ「ご自身の完成度というのはいかがですか?」
若松「ほぼ自分の思ってたチェンジアップを投げられてます」
峰「テレビゲームがきっかけで。これはもう自分でも『できる』みたいな『やりたい』みたいなことがあったんですか?」
若松「ゲームの中で、バッターが泳いでるのを見て、そういう球種が僕にないなと思って」
峰「鈴木さんとお会いしたころはなかったんですね?」
若松「そうですね、ないですね」
鈴木「これはでも今の人ですよねぇ。テレビゲームですもんね」
上山アナ「ゲームで実際に自分が投げるのをイメージできるんですね」
若松「いや、最初はうまくできなかったんですけど、今年、それがホントうまくできるようになりました」
峰「実際に試合で使うようになったのはいつごろなんですか?」
若松「1年目のフェニックスリーグ」
峰「投げててすぐに完成形になったんですか?」
若松「いえ、最初は全然だったんですけど、やめようとも思ったんですけど、これ続けないとダメだと」
峰「チェンジアップの握りを教えていただきたいんですけども」
若松「はい、これです」(フォーシームの握りのサークルチェンジ)


峰「それでストレートと同じに?」
若松「パッと(離す感じ?)」

鈴木「指先にかからないっていうことですよね。指先の力を使わないで投げるボール。手のひらで投球するという。これが武器になるのは、真っすぐと同じ腕の振りで、このボールを投げるから、バッターが幻惑されるわけですから」
峰「普通のピッチャーのチェンジアップとはまた違うんですね?」
鈴木「いっぱいありますからね、チェンジアップの握りは」
峰「低めだけじゃなくて、ちょっと高めの球でも相手が空振りしますもんね」
若松「そうですね」
鈴木「最初にこの握りを発見した?」
若松「ずっとこれです」
鈴木「それはラッキーだったね」
峰「器用なんですか?」
若松「野球に関しては、たぶん器用だと思うんですけど、プライベートとかは不器用ですね」
峰「これは鈴木さんと一緒ですね」
以上。

今年ブレイクの10勝はプロ実質1年目、良く言われる2年目のジンクスは彼には考えられない。
すでに自在に操ることの出来るチェンジアップを武器に、マウンド度胸もあり制球難もなく大崩しないタイプ。来季も必ずや今季以上の結果を出してくれるはず。
今オフ身体のケアをし、怪我なく来シーズン通してローテーション投げ抜けば次代のエースが誕生することになる。✴




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