さようなら原発・町田の会主催の「福島の現状と課題──原発ゼロを目指して」という講演会に出席しました。
「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団事務局長の服部浩幸氏が講演しました。
服部さんは、二本松市でスーパーを営んでいる自らの体験を交えて、原発事故後の対応と訴訟までの心の動きについて生々しくお話しされました。
「店にあるものはすべて出そう」──震災直後から一日一往復市場に出かけて仕入れをして、とにかく地域に人たちに売るということを約2カ月間無我夢中で行ったそうです。その後、地域の居住者数が減少し、近隣の川俣町山木屋地区は居住ができないため、売り上げは10%以上の減少が今なお続いています。これまで売りにしていた「鮮度が良くて、安い商品」も原発事故の影響で壊滅状態となっています。
除染作業に伴って、大型店やコンビニは猛烈な利益が上がっているというのです。
「国や市のいうことは正しいと思っていた」と当時をふり返った服部さん。しかし、地域の人たちとの情報交換や二本松市の視察で行ったウクライナのチェルノブイリで見聞きしたことを通じて、認識が変わっていったと言います。
「このままではいけない。福島が生き埋めにされてしまう」──強い危機感があり、ブルドーザーに対して竹槍を持ってたたかう覚悟で「生業訴訟」に加わる決心をされたといいます。
何か事故を起こした時、加害者が自分たちで線引きをすることはありません。しかし、国と東京電力がやっていることは、加害者自らが個別の事情を考慮することなく一方的に線引きをしているに等しいことです。
さらに、営業保証の打ち切りがあり、福島から手を引くための仕掛けを次々と進めていることを目の当たりにして、「生き埋めにされてしまう」という思うをなお強くしたと話をされていました。
「この裁判は、原発ゼロを求めるたたかいであり、国と東電の責任を明確に認めさせていくたたかいなのだ」という服部さんの力強い覚悟を感じました。
講演会に行くまでは、つらく厳しい状況について切々と語られるのかなと勝手に思っていました。しかし、その予測はいい意味で裏切られました。服部さんの語りは、この裁判にかける意気込みと福島で当事者がたたかうことの意義について私たちに勇気と展望を示してくれるものでした。
常にたたかいの現場とともにありたい、そのことにより自分自身を高めていかなければと感じさせられた講演会でした。
地道に、大胆に原発ゼロを求める広大な世論を形成し、国と電力会社の責任を明らかにするたたかいに取り組んでいきたいと思います。
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