太宰治ゆかりの地、金木の芦野公園へとやってきました。
既に桜は見ごろを過ぎていて、葉桜へと変わりつつありました。
桃色のカーテンの中を鮮やかな橙色の列車「メロス号」がごとごととやってくると、私は、なんとも言はれぬ、胸の高鳴りを、感じてゐたのだつた。
やがて金木を過ぎ、芦野公園といふ踏切番の小屋くらゐの小さい駅に着いて、金木の町長が東京からの帰りに上野で芦野公園の切符を求め、そんな駅は無いと言はれ憤然として、津軽鉄道の芦野公園を知らんかと言ひ、駅員に三十分も調べさせ、たうとう芦野公園の切符をせしめたといふ昔の逸事を思ひ出し、窓から首を出してその小さい駅を見ると、いましも久留米絣の着物に同じ布地のモンペをはいた若い娘さんが、大きい風呂敷包みを二つ両手にさげて切符を口に咥へたまま改札口に走つて来て、眼を軽くつぶつて改札の美少年の駅員に顔をそつと差し出し、美少年も心得て、その真白い歯列の間にはさまれてある赤い切符に、まるで熟練の歯科医が前歯を抜くやうな手つきで、器用にぱちんと鋏を入れた。少女も美少年も、ちつとも笑はぬ。当り前の事のやうに平然としてゐる。少女が汽車に乗つたとたんに、ごとんと発車だ。(小説 津軽より)
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八戸公園のお猿 | <キー!くやしい!! |
へんしゅうこうき
絵に押す用の落款を作る際、∞doorsの∞と八戸探検隊の8を組み合わせたクローバーのようなマークを考えたのだが・・・・
既にそういうマークがあったのだ・・・。
新デザインの高齢者マーク
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あ、あと弘前城の桜は今週末までは十分に見ごろだと思います!!