霞ヶ浦のほとりで

徒然なるままに

みずほ生活(16:トイレ ー大ー )

2017-12-21 00:56:05 | 南極の思い出
鍾乳洞には天井から氷柱のように下に伸びる鍾乳石と、写真のように床から上に伸びる石荀とが対になっていますが、極寒のトイレではまさにこの石荀にそっくりの現象が起こります。
みずほ基地のトイレは縦横深さ共2m程の雪の穴で、そこに道板を2本渡して用を足していましたが、寒いため上から落ちても横に流れずそのまま凍ってしまい、どんどん上に生長して行くのです。不思議なくらい真上に落ち、2~3ヶ月で上まで達する位になるので、足の位置を前後にずらします。すると次の石荀が生長し、その列が終わると道板をずらします。-35℃では全く腐ることもなく、何本もの石荀が伸びている不思議な光景です。
みずほ基地は年間に10m程動いているので、そのうち積雪で圧縮されて氷漬けとなって氷河に流されて、数万年後には海に浮かぶ氷山となります。考えようによっては壮大な話でもあります。

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