最新公開秘蔵フィルムによる、NHKスペシャル・・・。
3日で占領作戦終了を目論んでいた!
実態は、3ヶ月に及ぶ激戦!
米国精鋭最強海兵師団の壊滅・・・。
日米ほぼ同数の損害を被った!
ペリリュー激戦は、米軍の戦略的敗北?!
戦争は、常に悲惨であり、残酷である。
この事は論を待たないが、
この事を持って、歴史の真実に目を閉ざすことは出来ない。
特筆すべきことは、
パラオ諸島(現パラオ共和国)島民の誰一人犠牲者は居ないからである。
それは、
ペリリュー島守備隊司令官中川州男大佐(自決後中将特進)が、
全員パラオ本島に避難(当時としては、追っ払い)させたからである。
まさに、
軍人対軍人の戦闘であった。
約一万の守備隊は、30余名を残して全滅した。
しかし、
ほぼ同数の米軍の将兵に損傷を与えて、戦闘は終熄した。
当時の米軍にとっては、
驚愕の事態だったのである。
その為に、ペリリュー島陥落後に、
フィリピンルソンに上陸との戦略を変更せざるを得なくなったのである。
続いて沖縄戦を経て、
本土決戦を回避するためにポツダム宣言となる。
ポツダム宣言は、
無条件降伏を通告したものであるが、
結果は、国体堅持の玉虫色降伏となった。
その端緒は、このペリリュー島激戦に遠因があるとの見方がある。
そうであるとしたら、
ご高齢の天皇陛下が、敢えて、ご訪問する意味が見えてくる。
多分、
そうであったのであろうと推測が成り立つ。
これまでこの戦いの真実がひた隠しにされた理由もそこにある。
米軍は、この戦いを戦略的敗北と見た。
本来の同島攻略後、ルソン進撃の予定を変更して、
戦略変更したのも、それを戦術的敗北の範疇に歪曲するためである。
ペリリュー島の戦いは、純然たる防衛戦である。
その理由は、パラオは当時、日本の信託統治領であって、
準日本領土であった。
ここに、防衛戦の原点を見る。
断っておきたいが、戦争を賛美するつもりはない。
寧ろ、その逆であるが、
万が一、日本本土侵略が企図されたら、決死で戦う気概はある。
譬え、どんなに悲惨、残酷な戦争であっても、
戦わずして降伏はしない。
奇しくも日本に生まれたからには、
日本の防衛戦には勇んで戦う。
それが義というものであって、正義と考えるからだ。
よその国でも同じであろう。
この世ばかりが、人生ではないのである。
ペリリュー島の戦いで犠牲となった将兵が、
転生してそれぞれの国に生まれ変わることは疑いを得ない。
その歴史の一里塚を担ったのである。
歴史的真実に正面から向き合うことは、
その一里塚に対する敬虔な思いからである。
それは、
真の日本防衛戦略の礎になるだろう・・・。
Nhkスペシャル「狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録~ -P1
Nhkスペシャル「狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録~ - P2
Nhkスペシャル「狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録~ - P3
《次回に続く⇒》